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三陸中部森林管理署「署長が語る!」平成28年9月 三陸中部森林管理署 署長 畠沢 重年 管内の概要三陸中部森林管理署は、岩手県の南東部の大船渡市、陸前高田市、釜石市、住田町、大槌町の3市2町の国有林を管轄しています。国有林は、大槌川、気仙川などの上流部に位置し、面積は約3万ヘクタール、その9割が水源かん養保安林に指定されています。 地元の気仙地域は、かねてから「気仙スギ」の産地として知られており、地元自治体や森林組合をはじめとする民有林の林産業に対する取り組みも活発です。 今回は、管内市町の見どころを中心に紹介します!! 三陸中部森林管理署の主な業務については、こちらをご覧ください。(http://www.rinya.maff.go.jp/tohoku/syo/sanrikutyubu/index.html)
三陸復興国立公園三陸地域の海岸部は三陸復興国立公園として設定されています。 大船渡市の景勝地「碁石海岸」には、勇壮な海岸に多くの観光客が訪れます。
陸前高田市陸前高田市には、東日本大震災の津波にも耐え、復興のシンボルともなっている「奇跡の一本松」があります。
大槌町大槌町の蓬莱島は「ひょっこりひょうたん島」のモデルとなった島と言われています。
気仙大工の技碁石海岸にある東屋では、地元の「気仙大工」の伝統技法を見ることができます。
住田町住田町は森林・林業日本一の町を目指しています。平成26年に木造で庁舎を新築しました。
五葉山釜石市、大船渡市、住田町に連なる「五葉山」は、県立自然公園や保健保安林などに指定され、固有種であるゴヨウザンヨウラクやハイマツなどの高山植物が生育しており、自然観察や登山、レクリエーションの場として広く利用されています。 また、コメツガとヒバを主とする天然林など貴重な植物群落があることから、「五葉山植物群落保護林」を設定しています。
世界遺産「橋野鉄鉱山」(釜石市)「橋野鉄鉱山・高炉跡」は、現存する日本最古の洋式高炉跡です。 2015年、世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船・石炭産業」として登録されました。 橋野高炉跡周辺の国有林は、「橋野鉄鉱山、郷土の森」として、釜石市とともに、景観の保全や森林整備に取り組んでいます。この周辺の森林は製鉄の原料となる鉄鉱石の採掘場や高炉の燃料に不可欠な木炭の産地だった場所で、高炉への搬出路も現存しています。
***「遊々の森」の取り組みについてご紹介します。*** 末崎中学校「産土(うぶすな)タイム」「産土」とは、その土地に生まれたことを意味し、生徒が地域の特性に価値を見いだし、自らの生き方を模索していくことの願いが込められています。大船渡市末崎町は「三陸ワカメ養殖」の発祥の地です。末崎中学校では総合学習「産土(うぶすな)タイム」としてワカメ養殖と森林整備を行っています。 三陸中部森林管理署は、末崎中学校と「遊々の森」の協定を結び「海を育む森林づくり」をテーマとした森林環境教育の推進に取り組んでいます。 大船渡市立末崎中学校3年生による林業体験学習(末崎山国有林・大船渡市) 岩手国体今年、平成28年10月から、岩手国体が開催されます。住田町ではデモンストレーション競技として、「クッブ(KUBB)」が行われます。三陸中部署からも精鋭チームが参加することとなり、“国体選手”として、日々練習に励んでいます。
以上、三陸中部森林管理署管内市町の見どころを中心にご紹介しました。三陸中部森林管理署は、明治21年の「岩手大林区署盛派出所」から続く、長い歴史のある森林管理署です。これからも、ホームページ などを通じて、様々な情報をお伝えしていきます。
***おまけ*** 三陸中部森林管理署管内でもかつて森林鉄道がありました。 秋田の仁別森林博物館では、この夏に「森林鉄道展」が開催されていましたが、1昨年、世界3大森林鉄道の一つとして知られている、台湾の「阿里山森林鉄道」を見てきましたので紹介します。 阿里山森林鉄道は、日本統治時代に日本の技術者によって、台湾ヒノキを搬出するために作られたものです。 現在は観光路線として使用され、出発地の嘉義市には、当時日本人が住んでいた官舎や営林局が現存し、観光施設となっています。 標高2000メートル以上まで一気に上る阿里山森林鉄道では、台湾ヒノキの保護林を見ることができます。 林業技術者として一見の価値はあります。
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