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庄内森林管理署「署長が管内を語る!」庄内森林管理署長 西 真 管内の国有林は、穀倉地帯である庄内平野に広がる2市3町(鶴岡市、酒田市、遊佐町、庄内町、三川町)を取り囲むように所在しています。森林面積は約9万3千ヘクタールあり、庄内平野中心部を貫流する最上川や赤川の重要な水源地帯や飛砂・強風から人々の生活を守る海岸林などからなっています。
1.生活を守る庄内海岸林庄内海岸には、延長約34km、幅1.5~3km、面積約2千4百haに及ぶ広大なクロマツ林が広がっており、海からの強風や飛砂による被害を防止しています。その最前線に、約8百haの国有林が人工砂丘や砂草地に守られながら帯状に所在しており、地域と連携しながら保全に努めています。
湯殿山治山工事国道112号線は庄内地方と村山地方を結ぶ生活・産業の大動脈であり、出羽三山を縫うように走る山岳観光道路でもあります。しかしながら山岳地帯の道路沿線は脆弱な地質であり、過去に幾度となく地すべりにより大きな被害が生じています。このため、道路周辺の国有林では地すべりを防止する工事(集水井工、杭工など)や地すべりの兆候を事前にキャッチするためのモニタリング調査を行っています。
2.自然を守る保護林当署管内の約85%はブナを主体とする天然林であり、その多くが原生的な自然状態で維持されていることが最大の特徴です。その代表的な地域である朝日山地を「朝日山地森林生態系保護地域」に設定するなど、貴重な動植物などが生息する9箇所を「保護林」に指定し、生態系の保存に努めています。
水源かん養保安林当署管内の森林の多くは、穀倉地帯である庄内平野の重要な水源林からなっています。このような森林を伐採の制限や植栽の義務がかかる「水源かん養保安林」に指定し、公益的機能を発揮させるため適切な森林整備に努めています。
3.自然に親しむ名山の数々管内には、出羽富士と称せられる秀麗な山容の鳥海山、信仰の山として多くの参拝者が訪れる月山という2つの日本百名山をはじめ、大朝日連峰の一角を占める以東岳(日本2百名山)、断崖絶壁を誇る摩耶山(日本3百名山)など登山を楽しめる山々が数多くあります。また、その麓で豪快に流れ落ちるさまざまな滝も一見の価値があります。
高館山自然休養林鶴岡市中心部から車で約10分ほど走ると、ラムサール条約湿地である上池、下池を包み込むようにたたずむ高館山にたどり着きます。遊歩道を散策しながらさまざまな動植物を身近に楽しめるため「森林浴の森百選」に認定されており、四季を通じ市民の憩いの場として親しまれています。
4.森林を生かす木材生産森林の15%を占める人工林を適切に管理するには、木々が混み合わないための間伐事業が不可欠です。その際、伐採された木材の有効利用を図るため、高性能機械の導入や路網整備を推進し、環境に配慮した低コスト作業に努めています。また、隣接する民有林を路網で一体化し、効率的に間伐を実施するための「森林共同施業団地」の設定にも取り組んでいます。
森林環境教育子どもたちにさまざまな林業体験や自然学習を場を提供するため、保育園や小学校と「遊々の森」の協定を結び、活動のお手伝いをしています。また、森林・林業のことを理解していただくために、植樹祭や森林教室なども開催しています。
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