ホーム > 明治日本の産業革命遺産に係る世界遺産委員会諮問機関による評価結果及び勧告について
平成27年5月7日
東北森林管理局
三陸中部森林管理署
今般、日本から推薦を行っている「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」について、ユネスコ世界遺産委員会の諮問機関であるICOMOS(イコモス)による勧告がユネスコ世界遺産センターより通知されました。 |
推薦案件の名称を「明治日本の産業革命遺産 製鉄・鉄鋼、造船、石炭産業」と変更した上で、「記載」勧告がなされました。
(参考1)諮問機関による評価結果の4つの区分
a 記載:世界遺産一覧表に記載するもの
b 情報照会:追加情報の提出を求めた上で次回以降に再審議するもの
c 記載延期:より綿密な調査や推薦書の本質的な改訂が必要なもの
d 不記載:記載にふさわしくないもの(世界遺産委員会で不記載決議となった場合、例外的な場合を除き再推薦は不可)
(参考2)International Council on Monuments and Sites(イコモス);国際記念物遺跡会議
文化財の保存、修復、再生などを行う国際非政府組織(NGO)。本拠地はパリ。1964 年設立。
平成20年1月 ユネスコの世界遺産暫定一覧表に記載
平成26年1月 ユネスコへ推薦書を提出
平成26年9月から10月 ICOMOSの専門家による現地調査
岩手県釜石市橋野町第2地割(青ノ木)に所在する橋野高炉跡は、日本の製鉄技術の近代化の先駆けとして、そして現存最古の洋式高炉として昭和32(1957)年に国指定史跡となっています。
その周辺に広がる国有林はかつて、製鉄の原料となる鉄鉱石や高炉の燃料となる木炭の生産地であり、国有林内にはそれらを運ぶ運搬路跡が存在しており、現在は、採掘場跡、運搬路跡と併せ一体的な近代化産業遺産群とされています。
釜石市と東北森林管理局は当該国有林について、「橋野鉄鉱山郷土の森」の協定を締結し保護林としています。
「橋野鉄鉱山郷土の森」は、初期近代化を物語る産業遺産及び景観の保全を最優先としつつ、市内外の方々が豊かな森林に触れながら日本の近代化の歴史について学習できる憩いの場として、高炉跡と併せて一体的に活用されることが期待されています。
第39回世界遺産委員会(平成27年6月28日から7月8日、開催地:ドイツ・ボン)において、ICOMOSの今回の勧告を踏まえ、世界遺産一覧表への記載の可否が決定されます。
橋野鉄鉱山遠景 |
高炉跡 (公開) |
運搬路跡(安全のため非公開となっています) |
計画保全部計画課
担当者:計画課長
ダイヤルイン:018-836-2200
FAX:018-836-2203