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岩手南部森林管理署遠野支署の見所

名称「雲海」 

晴れていく雲海(高清水展望台)

晴れていく雲海(高清水展望台)

 

 駒木国有林から望む雲海

下界から見た晴れていく雲海 

駒木国有林から望む雲海

下界から見た晴れていく雲海(山は六角山)

 

見所の概要 

日本民俗学の父である柳田国男は、「遠野物語」にて、「ザシキワラシという神の住みたもう家少なからず」「川には川童(かっぱ)多く住めり」と記しています。遠野物語には他にも、山の神、天狗などの神様や妖怪が登場しますが、現代の遠野にあってもそんな時代の名残が随所にあり、当時の雰囲気を感じることができます。今回は、そんな遠野市から「雲海」を紹介します。
ある秋の朝、起きて家の外に出ると、重たい空気と共に雲が地面まで降りてきていました。慌てて車を走らせて高台に向かいます。途中、坂道にさしかかり上っていると、急にガスが晴れたように感じますが、木々の隙間からは、白い雲が見えるので雲の上に出たのを知り安堵しました。さらに、車を走らせていると突然視界が開けて眼下に見えるはずの遠野の町は雲の底に沈んでいます。見えるのは雲海からつきだした山だけで天空から下界を見下ろしているような気分になり感動しました。

調べて見ると雲海は放射冷却によって急速に地表が冷えた際に、空気が冷やされると空気中に留まることのできなくなった水分が、霧となって地表近くに現れるという事でした。地形も重要で遠野は盆地の地形で周囲が山に囲われているため、雲海が発生しても山に突き当たり流れ出していかないようです。例年は九月の中旬から十一月の中旬頃までの、夜晴れ翌日の天気も晴れの場合に雲海が発生しています。
また、雲海が晴れる様は一大スペクタクルです。ある日は、八時頃に雲海に穴が開いたと思って見ていると見る間に、雲が減っていき、四十分ほどで晴れ渡り現代の遠野市街が眼下に広がりました。雲が晴れていくときは、この下から柳田国男翁が馬に乗り、カッパや座敷童が顔をのぞかせているのではないかと錯覚する、現実と想像が入り乱れるそんな場所です。
みなさんも秋に遠野に来た際はごらんになってみてください。

交通アクセス

遠野駅から車で30分。遠野ICから20分。展望台までの登りは狭い舗装道路になるので注意。

お問い合わせ先

林野庁東北森林管理局
岩手南部森林管理署遠野支署
〒028-0515
岩手県遠野市東舘町7-39
TEL:0198-62-2670
FAX:0198-62-9628

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