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由利森林管理署

奈曽川流域における渓間工の実施

写真:奈曽川上流の様子

写真:奈曽川上流の様子

渓間工とは?

 

大雨や洪水、融雪水などで崩れ貯まった土砂や、浸食により荒廃した渓流を復旧したり、放置すれば荒廃してしまうおそれのある渓流などの災害予防を目的とする工事です。

主たる工種である「治山ダム工(床固工・谷止工)」は、

  • 渓流内の不安定な土石を安定させる
  • 斜面の下部(山脚)を固定させる
  • 山腹工事の基礎を作る

などの目的を持ち、現場に最適な工法が選ばれます。

 

奈曽川の概要

位置

秋田県にかほ市象潟町横岡字稲倉嶽国有林70林班

 

施工地の概況

水源

鳥海山2,236m

方位

西向き

施工地標高

670m

山腹斜面角

40~50度

渓床勾配(平均)

10.0%

土壌

褐色森林土壌

地質

第四紀鳥海火山噴出物

(安山岩溶岩)

周辺森林の樹種

カラマツ天然林

ブナほか天然林

 

荒廃状況 

写真:崩壊地直下の状況

写真:崩壊地直下の状況

奈曽川流域上流部には、大小併せて14箇所の崩壊地があり、その面積は8.98haにおよびます。

崩壊地の多くが右岸側にあり、崩壊地から流出した土砂が渓床の流芯(川の流れの中心)を左岸側に寄せ、左岸側の崩壊を誘発する悪循環に陥っていました。

また、河床に堆積した不安定土砂は、出水時に下流へと移動し、浸食と堆積を繰り返してきました。

 

国有林野治山事業の実績

奈曽川の荒廃渓流に対して、昭和30~35年を第1期、昭和46年~50年を第2期、昭和57年以降を第3期として復旧事業が実施され、階段状に25基の治山ダムを設置し、荒廃渓流の復旧と下流域における災害の未然防止に努めてきました。

 

近年の施工実績

施工年度

工種

数量

(m3)

工事費

(千円)

平成16年度 No.22コンクリート床固工(右岸部)

1,520.1

60,795

平成17年度

No.22コンクリート床固工(右岸部)

No.23コンクリート床固工(左岸部)

600.0

828.8

57,645

平成18年度 No.23コンクリート床固工(中央)

1,224

47,880

平成19年度 No.23コンクリート床固工(右岸)

366

16,275

平成21年度

No.24コンクリートブロック谷止工(左岸)

1569.7

85,334

平成22年度  No.24コンクリートブロック谷止工(右岸) 

827.5

46,274

                                              


施工状況

 平成21年度に施工したNo.24コンクリートブロック谷止工の施工状況を紹介します。

  施工前後

施工前

写真:施工前の状況

施工後

写真:施工後の状況

平成21年度は、ダムの左岸側(治山事業では、下流に向かって右岸・左岸と区別)の施工でした。

 

作業の流れ 

床堀

治山ダムを設置する場所の床堀を行い、傾きなどがないように整地します。

 

写真:重機による掘削の様子

写真:重機による掘削の様子

写真:掘削した底部の整地

写真:掘削した底部の整地

コンクリートブロック製作

組み立て~コンクリート打設~出来形確認を繰り返し、ブロックを製作します。

なお、平成21年度は、形状の異なる8種類のブロック1,596個を制作しました。

 

写真:型枠組み立ての様子

写真:型枠組み立ての様子

写真:コンクリート打設の様子

写真:コンクリート打設の様子

写真:仕上げの様子

写真:仕上げの様子

写真:コンクリートブロック

写真:コンクリートブロック

コンクリートブロック設置

以下の作業を繰り返し、1層(1段)ずつ設置していきます。

 

写真:クレーン車によるブロック設置

写真:クレーン車によるブロック設置

写真:高さを確認しながら設置する様子

写真:高さを確認しながらブロックを設置する様子

写真:設置されたコンクリートブロック

写真:設置されたコンクリートブロック

 

 

 

 

お問い合わせ先

由利森林管理署 
担当者:治山課
ダイヤルイン:0184-22-1076
FAX:0184-22-2274

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