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子吉川流域国有林の特徴と森づくり

子吉川流域国有林へようこそ

由利森林管理署では由利本荘市、にかほ市の2市に存在する国有林約23千haの管理経営を行っています。

国有林内には、国定公園に指定されている鳥海山をはじめ丁岳、鬼倉山、八塩山など様々な山を擁しており、これらの山を源流とする笹子川、芋川、白雪川、奈曽川は下流流域の農業用水や由利本荘市、にかほ市の水がめとして使用されるなど、安全で快適な国民生活を保持するため、国土の保全や水資源のかん養等の森林のもつ様々な機能の向上を図ることができるように管理しています。

鳥海山北西山麓一帯は「鳥海自然休養林」に指定され、この区域には国指定の天然記念物「鳥海山獅子ヶ鼻湿原植物群落及び新山溶岩流末端崖と湧水群」のほか、「鳥海ブナ施業公園」、「中島台レクリェーションの森」などがあり多くの人が訪れています。

また、海岸林である水林国有林においては、昭和58年松くい虫被害が発見されて以降、その防除・再生に民有林・国有林が一体となって取組んでいます。

さらに、本荘由利総合福祉エリアに隣接する約48haの森林を、ユニバーサルデザイン工法を取り入れ、水林地区生活環境保全林として整備し、由利本荘市民の憩いの場としての活用が期待されます。このように、「国民の森林」として「美しい森林づくり」に向けて適切な管理経営を推進しています。

森づくりの考え方

国有林野の管理経営に当たっては、公益重視の管理経営の一層の推進を旨とする方針のもと公益林として、個々の国有林野を重視すべき機能に応じて区分しています。具体的には、国土保全を目的とする「山地災害防止タイプ」、原生的な森林生態系の維持・保全等を目的とする「自然維持タイプ」、森林レクリエーション利用等を目的とする「森林空間利用タイプ」、気象緩和等人間の居住環境の保全を目的とする「快適環境形成タイプ」、水源の涵養を目的とする「水源涵養タイプ」の5つに区分して、その目的に応じた適切な管理経営を行っています。

 

山地災害防止タイプ

 

土砂の流出・崩壊、その他山地災害による人命・人家等施設の被害の防備、その他災害に強い国土の形成に係る機能を重点的に発揮すべき森林であり、次の事項に留意して、保全対象と当該森林の位置的関係、地形や地質、森林現況等を踏まえた適切な管理経営を行うこととする。具体的には、山地災害防止タイプについては、土砂流出・崩壊防備エリアと気象害防備エリアの2つに分けて取り扱う。

  

土砂流出・崩壊防備エリア 根系が深く発達し、適度な陽光が入るよう密度管理することによって下層植生の発達が良好な森林に誘導又は維持し、必要に応じて土砂の流出、崩壊を防止する治山施設等を整備する。

写真:国土保全タイプ

鳥海山麓奈曽川渓谷

気象害防備エリア 樹高が高く下枝が密に着生しているなど遮蔽能力が高く、諸害に対する抵抗力の強い樹種によって構成される森林に誘導し又はこれを維持するために必要な管理経営を行う。

 田尻海岸林(気象害防備)

田尻海岸林(飛砂防備保安林) 

 

自然維持タイプ

 

自然の推移に委ねることを原則として、保護を図るべき森林生態系を構成する野生動植物等の特性に応じ、保全すべき自然環境の維持・形成に必要な管理経営を行う。なお、希少な野生動植物の生息・生育に資するために必要な森林、遺伝資源の保存に必要な森林等については、「保護林」に設定し、適切に保全を図る。 写真:鶯川ブナ保護林

鶯川ブナ植物群落保護林

 

森林空間利用タイプ

 

保健、文化、教育等様々な利用の形態に応じた管理経営を行うものとし、具体的には、景観の向上やレクリエーションの利用を考慮した森林の整備を行い、必要に応じて遊歩道等の施設の整備を行う。なお、国民の保健・文化的利用に供するための施設又は森林の整備を積極的に行うことが適当と認められる国有林野については、「レクリエーションの森」として選定する。既存の「レクリエーションの森」については、施設の老朽化や利用者ニーズ等の変化踏まえ、リフレッシュ対策を実施していくとともに、利用が著しく低位にある地区や今後の維持管理等が見通し難い地区については、地元自治体をはじめ幅広い地域関係者等の意見を充分勘案し、必要に応じて廃止を含めた見直しを図る。

写真:竜ヶ原湿原 

鳥海自然休養林・竜ヶ原湿原

 

快適環境形成タイプ

 

騒音や粉塵等の緩和及び風害や霧害等の気象災害防止等、地域の快適な生活環境を保全する観点から、汚染物質の吸着能力が高く、かつ、抵抗性があり、葉量の多い樹種によって構成される森林に誘導し又はこれを維持するために必要な管理経営を行う。

当署該当なし

 

 

 

水源涵養タイプ

 

良質で豊かな水の安定供給を確保する観点から、浸透・保水能力の高い森林土壌を有し、根系や下層植生の発達が良好な森林に誘導し又はこれを維持するために必要な管理経営を行う。

写真:水土保全モデル林

水土保全モデル林(複層林施業)

 

 

 
 

 

 機能類型別森林面積

機能類型別森林面積(ha)

人工林

天然林

無立木地

林地外

蓄積(千m3)

人工林

天然林

 

山地災害防止タイプ

930 3,768 0 299 4,997 212 408 620
  土砂流出崩壊防備 698 3,749 0 256 4,703 172 408 580
  気象害防備 232 19 0 43 294 40 1 41
   

自然維持タイプ

1 2,403 492 2,896 0 132 132

森林空間利用タイプ

671 2,897 153 3,721 150 330 480

快適環境形成タイプ

0 0 0 0 0 0

水源涵養タイプ

6,087 4,867 17  335 11,306  1,585 607 2,192

7,689 13,935 17  1,279 22,920 1,947 1,477 3,424

 注:第5次地域管理計画書による。(四捨五入により計が一致しない場合がある。)

 

お問い合わせ先

由利森林管理署 
ダイヤルイン:0184-22-1076
FAX:0184-22-2274

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