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三陸北部森林管理署

26年9月12日

三陸北部森林管理署

民国連携による採材現地検討会及び労働災害防止対策

   低コスト・作業効率に配慮しつつ、川下の要望等も聞きながら、当流域の素材の更なる有利販売の促進や請負事業体の労働災害の未然防止を一層推進することを目的として、平成26年8月28日(木曜日)沿岸広域振興局農林部宮古農林振興センター林務室と宮古地方森林組合と当署の共催で開催しました。

   当日はあいにくの雨の中での開催となりましたが、当署管内の森林組合、林業事業体、地方自治体関係者など約100名が参加し、午前は、宮古市横倉沢国有林198林班、川井地区国有林材生産協同組合による生産請負実行箇所において開催しました。 

  開催に際し、主催者を代表して小西三陸北部森林管理署長から「森林・林業の再生に向けて技術の確立と定着を図り、民・国連携して取り組んで行く必要があり、検討会などの場を通じて今後、普及していければと考えている」と挨拶がありました。その後、教習木を前に1回目は事業体等の代表者が3班に分かれて採材を行い、どのような理由で採材したのか説明をしてもらった後、通常はプロッセサで造材をしていることから、2回目は事業体のオペレター代表3名によるプロセッサを使用しての玉切りを行い、教習木を間近に見ながらの1回目の採材では4m材が取れると判断したものが、プロッセッサでは2mに採材されるなど違いがでる場面もあり、玉切りされた材を確認しながら、意見交換を行いました。

   川上側からの意見としては、「製材工場での曲がりはどの程度まで良いのか」や「節の大きさはどうか」などの質問があり、川中側は「曲がりがないことに越したことはないが、あえて限度を示すのであれば4m材であれば曲がり20%以内」「節についてはいろいろあるのでどの程度とは言えないが、3cm程度なら大丈夫」などが聞かれました。今後も川中、川下のニーズを把握しながら、4m材比率・一般材比率の向上を図り、適切な品等格付けを行うことを参加者で確認し合いました。

   午後は、川井生涯学習センター2階ホールに場所を移し、沿岸広域振興局農林部宮古農林振興センター林務室長より「第43回森林組合デー」への県知事のメッセージが披露された後、労働災害防止対策について、宮古労働基準監督署、菊池地方産業安全専門官から、全国労働衛生週間や岩手県内の労働災害発生状況、労働安全衛生規則の一部改正する省令の概要(木材伐出機械等関係)などについて講話が行われ、また、当署次長より請負事業体等における災害発生状況についての説明がありました。参加した方々は、今後の安全作業へ向け決意を新たにし本日の日程を終了しました。

   また、今回は、林地残材の利用について破砕機によるチップ化の実演も実施しました。これまで林内に放置されてきた林地残材をどうしたら有効に活用できるか、参考になればと考えて実施したもので、事業体に事前にアンケート調査を実施した結果は「木質バイオマス燃料として売るしかないと思うがコストが問題」など価格が見合うかかが大半の意見でした。価格面等から考えると地元で消費することが輸送コスト等から最も有利になると考えられます。幸い当地域には木質バイオマス発電所が4月から本格稼働しています。地域の限られた資源を有効に活用できる地盤があるとも言えます。地域の関係者が協議会などを立ち上げるなど、どのような取り組みができるか検討するきっかけになればと考えています。限りある資源をいかに有効に活用できるかが今後の取り組みの一つと考えています。

   今後も、低コスト作業システムの普及・定着のより一層の推進、安全で効率性の高い作業システムの構築や労働災害防止のために、県・森林組合等と連携しながら、継続した取組を進め地域の林業の発展に寄与して行きたいと思います。 

挨拶をする小西署長 採材する参加者 採材する参加者
採材する参加者 プロッセサによる造材 曲がりを確認
丸太を確認 意見交換の様子 意見交換の様子
チップ化の実演 講話する宮古労基署菊池専門官 労働災害防止対策の様子

お問い合わせ先

三陸北部森林管理署 
担当者:森林技術指導官
ダイヤルイン:0193-76-2151
FAX:0193-79-5505

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