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平成25年9月発行

第39号

 

タイトル

 39号印刷用レイアウト(PDF:1,971KB)

恐竜の足跡発見!(シロモジ)

 恐竜の足跡発見!(シロモジ)

 


今年で7回目となりました…森林環境教育サポート講座

 

先生も真剣ですっ

先生も真剣ですっ

出来上がった炭に喜ぶ姿

出来上がった炭に喜ぶ姿

 ふれあいセンターでは、平成19年度から森林環境教育に関する指導者の裾野の拡大を目的として、高知県と愛媛県の教職員の方々を対象にした研修会「森林環境教育サポート講座」を開催しています。
今年度は8名の先生方に受講していただき、高知県では、7月25日に四万十市の市立中村南小学校で、愛媛県では、8月2日に宇和島市の市立宇和津小学校で開催しました。


まず、「当センターの活動、森林環境教育の重要性と森林の機能」について講義を行いその後は、当センターが教科書補完プログラムとして作成した「空飛ぶ種子」「土壌にすむ生物」「炭焼き体験」「木工クラフト」の四つのプログラムを体験していただきました。


「空飛ぶ種子」では、植物が風や動物を利用するなど、様々な方法で種子を散布することを紹介し、アルソミトラやマツ、ニワウルシ等の模型を自分たちで製作し、実際に飛ぶ様子を観察しました。
「土壌にすむ生物」では、約1ヶ月前に校庭に埋めておいた野菜、落ち葉などを掘り起こし、その変化に土壌生物の役割を確認しました。その後実際に顕微鏡で土壌生物を観察すると、普段見過ごしているその生態に驚いていました。
「炭焼き体験」では、短時間で折り鶴・ドングリ・マツボックリが炭になること、野菜も珍しい炭になることに感激。
最後の「木工クラフト」では、大人の頭が堅いとは言わせないとばかりに次々にユニークな作品が完成していました。
今回は、学校行事等と重なった関係もあり、参加された先生は少数でしたが、森林に対する意識は大変高く、熱心に取り組まれていました。

 


 
暑さ日本一!「江川崎」 暑い

すっかり有名になりました(*^^*)

 

日本一の暑さを体験にきた人々

日本一の暑さを体験にきた人々

  8月12日午後1時42分、当センターが所在する四万十市西土佐江川崎で気温41℃、日本最高記録が樹立されました。
頻繁に報道されていた、人々で溢れ返った「産直市場西土佐ふるさと市」は事務所の目の前。連日、報道陣や「暑い!暑い!」と言いつつ、満面の笑みでその暑さを楽しむ人々でごった返していました。
今年の夏は、天然うなぎや鮎も悲鳴をあげるほど四万十川の水温が高く、観光事業に影響か!?と心配していましたが、そんな不安を吹き飛ばす“暑くて熱い”江川崎の夏になりました。当センターのある建物1階の西土佐商工会さんもPR看板を作成したり、41℃記念ビアガーデン(氷のビアグラスで乾杯!)を開催したりと熱く活動されていました。
皆さん、来年の夏はぜひ「暑さ日本一」の江川崎へ!
さて、そんな暑い中でも調査のためには山へ登らなければなりませんが、一旦林内に入ると、下界での暑さとは一転、天然のクーラーが効いた涼しい空間が広がり、森林の「快適な生活環境をつくるはたらき」をあらためて実感しました。

 

 

 


木工クラフト教室

たくさんの輪切りと

たくさんの輪切りと

普段と様子が違う!?

普段と様子が違う!?

7月は、1日に土佐清水市立中浜小学校で、2日に松野町立松野西小学校で木工クラフト教室を行いました。
制作に入る前に、まず木材について知ってもらおうと「木材の特徴」や「日本では昔からその特徴を活かして木材を効果的に利用してきたこと」を学習してもらいました。
一概に木材といっても、水槽の底まで沈む木、発砲スチロールのように浮かぶ木があり、予想外の光景に驚きの声があがると、こちらも楽しくなりました。
中浜小学校では全校児童29名が対象ということから1・2年生は事前に用意しておいたキットでおもちゃ作り、3・4年生はサクラやミズメの枝を使ってクマなどの立体置物、5・6年生は創造力を豊かに発揮してもらいオリジナル作品を作ってもらいました。
松野西小学校4年生も独創性を遺憾なく発揮。
普段あまり刃物を扱うことはないようですが、好奇心旺盛なもので、慣れてくるとノコギリもクラフトナイフも器用に使いこなし、時間を忘れて制作に没頭していました。
出来上がった作品はどれも愛くるしく、また子どもたちの誇らしげな顔も愛くるしいものでした。

 


 

 災害を防ぐ最先端技術と森林の力
我々を守る森林

我々を守る森林

7月11日、四万十市立後川中学校全校生徒19名を対象に森林教室を行いました。
同校は、本年度の防災指定校となっており、11日から2日間に渡り、非常事態に備えた宿泊訓練等を行うなかで、「今の山」において「森林の持つ防災機能」や「山川海のつながり」を子どもたちに伝えてほしいと依頼がありました。
「今の山」は航空局のARSA(航空路監視レーダー)や航空自衛隊の駐屯地が設置されており、空の災害を守る最先端技術の集まる山です。
まず、ハイテク防災に貢献する「今の山」を紹介し、縁の下の力持ち「森林」の持つ防災力や「山川海のつながり」について林内を散策しながら説明しました。
「今の山」の頂上から登山道を下りながら1時間ほどの体験学習でしたが、アスファルトの上を歩く感覚との違い、炎天下の外と違って涼しい林内など防災だけでない「森林の働き」も実感していました。

 


 

 土壌にすむ生物

ダンゴムシ2ダンゴムシダンゴムシ2

  

ダンゴムシの出産を見守る子供たち

ダンゴムシの出産を見守る子供たち

 

 

 

 

テレビの取材も忘れて没頭

テレビの取材も忘れて没頭

 

 

感想文

7月9日、宿毛市小筑紫小学校5年生12名を対象に行った森林教室で奇跡が起こりました。
この授業の中では、校庭で採取した土壌生物の顕微鏡による観察を行いますが、「このダンゴムシ、もうすぐ子どもが産まれるよ。」との声が。この時は、「もうすぐ」がまさか「今」とは思いませんでしたが、「出てくる、出てくる」と子どもたちの驚嘆の声に、あわてて電子顕微鏡の映像をスクリーンに投影。すると、ひっくり返ったダンゴムシのお腹で白い物体がモゾモゾ。
  お母さんダンゴムシは、お腹を曲げたり伸ばしたり、一生懸命赤ちゃんダンゴムシを押し出そうとしていました。それを見た子どもたちは、「頑張れ!頑張れ!ミサコ(なぜミサコ?)」「赤ちゃん、もうちょっと」。と食い入るように画面に向かって応援していました。
ダンゴムシのお腹には20匹ほどの赤ちゃんがいますが、1匹産むのに5分ほどもかかります。観察終了時刻になっても「お願い、あと5分、あと5分」、熱い眼差しと、滅多にない貴重な出来事に観察を続けることにしました。
このライブ出産で、昆虫も苦労して子どもを産むこと、産まれた瞬間から動き回れること、何よりも生命の神秘を学んでくれたようです。
後日届いた感想文では、「ダンゴムシの出産」に感動した様子を一生懸命伝えてくれていました。

9月27日には、松野西小学校で「土壌にすむ生物」の授業を行いました。
本校校庭は土壌生物の宝庫、わずか5分間で巨大なカブトムシの幼虫を5、6匹採取する子、腐った木を砕いて虫の多さに悲鳴をあげる子、賑やかな実習になりました。
教室に戻ると、目の前の生物の正体を一生懸命突き止めようと図鑑片手に顕微鏡を凝視。
そして、「珍しい生き物がいたらスクリーンに映すよ」と声をかけると、我先にと子どもたちがやってきて、珍虫のショータイムが始まりました。
もともと大きなカブトムシの幼虫を拡大すると、赤い斑点や毛、湿って光る胴体が一層鮮やかに見え、皆、鳥肌を立てて喜んで(!?)いました。

 


 

 

ラワン種子体育館に舞う!

もっと飛ばして遊びたーい!

もっと飛ばして遊びたーい!

 

9月19日、宿毛市立小筑紫小学校5年生12名と植物が「種子」を散布する様々な方法を学習しました。
種子は風や水に乗ったり、粘液等で動物に付着したり、自力で弾け飛んだりと巧みに技を使います。オリジナル風洞装置を使って本物の種子を飛ばすと子どもからは感嘆の声が。
続いて身近にある折り紙やスチレンシートを使っていろいろな模型を作り飛び方の違いを観察。最後は体育館で一斉に「一番高く飛んだのだ~れの!」果たして結果は!?

 


 

 

ニホンジカ食害対策

 

    滑床山及び黒尊山周辺におけるニホンジカの食害は依然として深刻な状況にあります。当センターにおいてもいろいろと対策を講じていますが、平成25年度前半の取組状況、結果をお知らせいたします。

 

1.囲いワナによるシカ捕獲中

    ~何といっても個体数を減らさなければ!~

当センターでは、地元の猟友会に委託し、黒尊山と目黒山の国有林において囲いワナによるシカの捕獲を実施しています。
今年度は7月から9月までの3ヶ月間に、黒尊山6頭(雄4・雌2)、目黒山5頭(雄2・雌3)の11頭(雄6・雌5)捕獲しました。

 

 

 

 

小型囲いワナで捕獲(目黒山国有林)

小型囲いワナで捕獲(目黒山国有林)

 

 

新しくなった2段式ゲート

新しくなった2段式ゲート

隙間を塞ぐ

隙間を塞ぐ

シカ防護ネット柵張のプロ集団

シカ防護ネット柵張のプロ集団

西土佐村森林組合弘井班

2.シカ防護ネット柵のネット張替、ゲート交換・補修

   ~シカが入ってこれなければ植物は食べられません~


ニホンジカの食害により下層植生の消失が著しい個所については、シカ防護ネット柵を設置し植生の回復を図っていますが、風雪害等で損傷した「藤ヶ生越」のネットの張替、土壌の流出により立て付けの悪くなった「タルミ」及び「三本杭」のゲートの交換・補修を行いました。

 

 

3.枯木を使った土留め個所を拡大

枯木土留め

枯木土留め

 

 

       ~ニホンジカの食害により裸地化た個所から表土の流出を食い止めます~

平成23年度からシカ防護ネット柵内において、土壌流出を防ぐため周辺の枯木を活用した土留めを設置しています。
 今回、「藤ヶ生越」のシカ防護ネット柵のネット張替に併せて、ネット柵外周辺にも拡大設置しました。

 


 

11月は西土佐もイベント最盛期、ぜひお越しくださいヽ(^。^)ノ
  11月3日(日曜日) 四万十旨いもの商店街、11月9日(土曜日) 黒尊むらまつり、11月17日(日曜日) 西土佐産業祭

 

連絡先

 

 

お問い合わせ先

四万十川森林ふれあい推進センター 
ダイヤルイン:0880-31-6030
FAX:0880-31-6031

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