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四国森林管理局

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    平成28年度森林総合監理士育成研修事業実践研修(現地検討)四国ブロック

    1.日時

    平成28年10月25日(火曜日)午前11時~27日(木曜日)午後3時30分

    2.会場

    四国森林管理局大会議室

    3.実践研修の目的等

    当研修は、地域特性等を踏まえ、地域の森林・林業の再生に向けた課題を設定し、現地検討・討議を通じて、課題の背景と解決策等を共有することを目的として、全国7ブロックで実施しています。

    四国ブロックでは、「流域における原木増産体制システムへの取組と再造林に向け深刻化しているシカ被害への一対応策」をテーマに、事業体等外部機関の方々のご協力を賜り、近年、大型製材工場や木質バイオマス発電施設の稼働により原木需要量が増加している状況にある中、川下の需要動向を踏まえた川上における原木増産体制に向けた取組及び最新の木材利用・流通と深刻化しているシカ被害などについて、情報共有を行い、それぞれの地域における実践的な助言指導ができる人材の育成を図ることを目標として、これまでの准フォレスター研修受講者など四国4県より13名を対象に実施しました。

    現地実習箇所は、高知県香美市(香美森林組合(木材伐採・搬出現場))、高知県大豊町(高知おおとよ製材(株))、高知県立森林技術センター(一貫作業システム(コンテナ苗))、関西育種場遺伝資源管理課四国増殖保存園(エリートツリー)でした、関係者の方々にはご指導ありがとうございました。

    4.研修内容

    1日目(平成28年10月25日)

    ●1日目・2日目は、地域での原木増産

    開講式等(四国森林管理局大会議室)
    木村森林管理局次長のあいさつでスタート!!
    「この実践研修は、現場研修が主体となるカリキュラムが組まれています。研修生の皆様方には、これまでの技術者育成研修において、求められるフォレスター像や必要となる知識を習得し各地元に帰り実践していただきたい」

    次長あいさつ


    研修担当の企画官による当研修の目的等の説明やオリエンテーション

    オリエンテーション

    PKT(ぺちゃくちゃタイム)
    早速、各班内で事前課題の原木増産に向けた取組及び課題について共有を行いました。(3班)

    PKT

    発表
    各班の原木増産に向けた取組及び課題について発表し研修生全員でで共有し、研修に臨みました。(1班)

    発表

    高知おおとよ製材(株)での実習

    岡田工場長より、「大型製材工場の課題と今後の対応」をテーマに講義を受け、その後、工場内を見学しました。
    岡田工場長は、「川上から川下のそれぞれの関係者がその持ち場のみに捉われず、川上→川中→川下の全体と同業者との協業、海外市場の可能性、現在から将来を常に意識していくことが重要である等」の講義があった。

    岡田工場長より講義

    製材所内の見学と工場長との懇談

    2日目(平成28年10月26日)

    「地域における架線集材の見学」(講師:香美森林組合森本正延参事)

    森本参事による、急傾斜地の架線集材についての説明や山土場において一般用材とバイオマス用材を仕分けしていることなど、効率的な流通についてわかりやすい説明をいただき、みなさん熱心にメモを取りながら聴き入り、活発な質疑応答が交わされました。

    香美森林組合

    「一貫作業システム(コンテナ苗)(講師:高知県立森林技術センター渡辺直史森林経営課長)

    一貫作業システムとコンテナ苗について講義を受け、「一貫作業システムで期待されるコストの低減効果は、車両系では地拵え、架線系
    では苗木の運搬、また、防護シカネット等のシカ被害対策資材の運搬には有効、コンテナ苗の価格が高すぎるため、
    システム全体のコストは下がらない。架線があるうちに運搬、現地保管後に植栽可能である。」との講義をうけた。

    コンテナ苗

    「エリートツリーについて(講師:森林総合研究所林木育種センター関西育種場遺伝資源管理課四国増殖保存園管理係大久保典久係長)

    エリートツリーとは、精英樹とは、特定母樹とは等の説明、エリートツリー、特定母樹の開発状況、また、今後、エリートツリーが林業事業者に渡るであろう時期などの説明を受けた。

    エリートツリー

    原木増産体制づくりに向けた取組について(講師:高知県木材増進推進課金子課長補佐)

    金子課長補佐より、高知県の森林・林業の概要や木材の安定供給・増産に向けた取組について講義がありました。その後、1日目、2日目の講義・現地実習を終えて、原木増産体制に向けた取組について各班で取りまとめを行い各班発表しました。

    原木増産体制作り

    プレゼンの様子

    3日目(平成28年10月27日)

    3日目は、再造林に向けたシカ対策及び地域の林業に対するフォレスターとしての見方と対応について再造林に向けたシカ対策

    四国地域におけるニホンジカ食害対策の現状と課題(講師:森林総合研究所四国支所人工林保育管理チーム酒井敦チーム長)

    今日の話題である、シカと再造林の問題、様々なシカ対策、研究事例1で、再造林地におけるシカの集中捕獲の実践、研究事例2で、シカ防護柵が機能する条件の探索について講義を受けました。

    酒井チーム長の講義

    森林技術・支援センターが開発したシカ捕獲わな設置のデモストレーション(小型囲いわな等)

    森林技術・支援センター職員による小型囲いわな設置のデモストレーションの様子。

    小型囲いわな設置のデモストレーションの様子

    各班によるシカ被害対策アイディア発表

    森林総合研究所四国支所の酒井チーム長による「四国地域におけるニホンジカ食害対策の現状と課題」の講義、及び森林技術・支援センター職員による「」小型囲いわな設置のデモストレーション」後、各班、シカ食害対策を発表行い酒井チーム長に講評をいただいた。

    アイディア発表

    地域の林業に対するフォレスターとしての見方と対応について

    田口森林整備部長より、「地域の林業に対するフォレスターとしての見方と対応について」の講義を受け、3日間を通して「フォレスターとしてできること、やってみたいこと。」について各班PKT(ぺちゃくちゃタイム)を行い取りまとめて発表を行い、その後、講評、助言をいただき、最後は田口森林整備部長の閉講の挨拶及び研修生と講師陣の記念撮影で終了しました。

    やってみたいこと

    田口森林整備部長の講義で話された、「三方良し」が、研修生の心に刻まれたようです。

    やってみたいこと

    記念撮影

    研修生の皆様ご苦労様でした、今後のご活躍をご期待致します。