6 「緑の雇用」の推進

 近年の厳しい雇用情勢の中、政府は総合雇用対策の一環として、森林整備を通じた緊急かつ臨時的な雇用・就業機会の創出に取り組んでいます。厚生労働省では、平成13年度から平成16年度まで「緊急地域雇用創出特別交付金事業」を実施することとしており、本事業を活用して、各都道府県では失業者を新たな労働力として森林の整備に振り向けています。林野庁においても、同事業と連携して、@就業相談会の開催、A就業前研修の実施という新規就業促進・相談対策事業を行い、失業者等が森林作業員として円滑に従事できるように取り組んでいます。この結果、平成14年度には全国で約1万8千人が短期的な森林作業に従事しました。
 林野庁では、この緊急雇用対策において森林作業に従事した者を対象に、高性能林業機械による作業、林業の専門的な知識・技能に係る実地研修等を通じて、森林整備の新たな担い手として林業事業体への本格的な就業と、地域への定着を促進する「緑の雇用担い手育成対策事業」を行っています。
 平成15年度には、約2,400名の「緑の研修生」が約490の林業事業体において研修に従事したところです。
 本事業により、優秀な林業就業者の確保・育成が図られ、地球温暖化防止に資する森林整備の着実な推進につながり、さらには都市部からの人の流れによる山村地域の活性化をもたらすことが期待されています。

就業相談会の様子 高性能林業機械を使用した実地研修


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