3 ボランティア団体との連携による森林づくり     

 我が国のボランティア活動は、平成7年の阪神・淡路大震災を契機に活発化したと言われます。ボランティアとして森林づくりを行う団体の数も急激に増加しており、平成15年には、平成9年に比べて4倍にも増加しました。森林づくり活動を行うボランティア(森林ボランティア)は、植栽を行うものから、一箇所の森林を長期にわたって育成していくものまで多岐に渡ります。最近では、植栽や下刈といった作業からチェーンソーを使う間伐等の森林整備を行う活動、松くい虫の被害状況を監視し、被害の拡大を防ぐ活動や、森林火災跡地における被災木の伐採、除去をボランティア主体で行う活動等、活動の範囲は様々な分野へ広がっています。森林内での作業は、危険を伴うものであり、林業技術をもったボランティアの育成や安全管理体制の整備が重要です。
 また、直接、森林整備を行わなくても、森林環境教育により森林の働きや重要性を教えたり、ボランティア団体の指導者を育成したりする団体や、地域材の認証を行う団体もあります。
 国民が自主的に森林づくりを考え、それに関わることは、森林整備の成果等の直接的な効果のみでなく、森林を社会全体で支えていこうという意識を広める上でも非常に重要です。今後もその活動がより広がっていくよう、行政も活動の自主性を尊重しつつ、支援のあり方を検討していく必要があります。

森林ボランティア団体数の変化
資料:林野庁業務資料 森林ボランティア活動状況

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