プレスリリース
平成17年8月24日
林     野     庁




「森林整備に関する教育関係者との意見交換会」の概要について


下記により「森林整備に関する教育関係者との意見交換会」を開催しましたので、概要をお知らせします。


1 日 時  
平成17年8月22日(月) 13時30分〜15時30分
2 場 所  
林野庁 林政部会議室
3 出席者
埼玉県教育委員会 上條 さなえ
山梨県甲府市立北中学校 小林 富一郎
(社)全国子ども会連合会 白鳥 省吾
未来教育デザイナー 鈴木 敏恵
全国連合小学校長会 松本 多加志
(株)日本文教出版 柳原 和弘
(五十音順、敬称略)
4 委員の主な発言内容
これからの森林環境教育のあり方
○ 子どもが森林にふれあう機会を増やすべき。植栽や伐採体験ができなくても、現場で林業関係者の働いている姿、苦労している姿を見せるだけでも効果がある。

○ インターネットを活用した森林の動画配信などにより森林への関心を高める方法もある。

○ 資料だけでは教育はできない。森林・林業関係者がいて、想いを語り、彼らの心が見えてきたとき、初めて子どもたちの心に響いてくる。

○ 森を守らなくてはいけないと自ら考えさせることが大切。

○ 現状では、教科書には林業不振の状況が多く記述されているが、子どもたちにとって、夢、希望が持て、森林・林業に興味を持つような明るい話題が欲しい。

○ 社会科の教科書だけではなく、生活科の教科書にも記述してもらい、小学校低学年の頃から森林・林業について考えさせていくべき。

○ 森林についての知識の習得だけではなく、森林での活動を通じて、課題と達成目標を明確にしていく森林プロジェクト学習のような活動が重要。

○ 森林をテーマとした児童文学の育成の推進が必要。

○ 森林環境教育は、森林の知識を学ぶだけではなく、森林での活動を通じて、子どもの人間形成にどのように役に立つかの観点が重要。

○ 学校の中だけではなく、遊びの中で森林、自然にふれあうことが大事。
木材利用の推進方策
○ 石油の高騰、アスベスト問題など、今が木材利用を推進するチャンス。学校施設の耐震のための改修工事などあらゆる機会をもっと積極的に利用して木材を使っていくべき。学校は子どもの安全面(木は衝撃吸収力が高いという特長)からも、せめて腰の高さまでは内装を木質化すべき。

○ 木を軸とした住文化に触れさせて、木の持つ「やわらかさ」、「なごみ」などの感覚を子どもたちが大事にしていくように促すことが大切。

○ 給食の食器は地域材を使ったものにするなどにより、日本人の木の文化の意識をつけさせるべき。
地球温暖化防止対策の観点からの森林対策、国民の支援の方向
○ 総合学習の時間で、森林・林業を扱ってもらうためには、教師の関心、意欲とあわせて、きちんと教えることができるような現場教師の研修が大切。

○ 森林について正しい理解を促すべき。例えば、手つかずの森林が多すぎることが問題だということが認識されていないのではないか。

○ ボランティア活動が一般的に行われるようになってきており、小学校に上がる前からゴミ拾いなどの地域活動の積み重ねが大切。

○ 地球温暖化の話は、国民にわかりやすい大きなインパクトのあるPRが必要。

○ 森林を育てるのも壊すのも大人。子どもの時代に森林に対する感性を育てていくことが原点。
問合せ先
林野庁 林政部 企画課
担当:竹中、松尾
TEL 03-3502-8111(代表)(内線6075、6074)
   03-3593-6115(直通)

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