プレスリリース
平成16年8月12日
林    野    庁

第1回「山菜文化産業懇話会」の概要

1 日時
平成16年8月11日(水)13時00分〜15時30分
2 場所
農林水産省共用第5会議室
3 出席者
飯塚昌男  全国森林組合連合会会長 
楓千里    (株)JTB出版事業局広告本部部長
佐藤武邦  新潟県入広瀬村村長
 (代理出席 佐藤英重入広瀬村地域振興課参事)
杉浦孝蔵  東京農業大学名誉教授
山口政幸  山形県小国町産業振興課課長
山本雅之  (社)地域社会計画センター(JA計画)常務理事
渡辺ひさ   福島県新甲子温泉「山の宿松葉」経営
 (敬称略、50音順)
4 委員の主な発言内容
【資源の劣化について】
○採取時期が早かったり遅かったりしたものや採取時にビニール袋に入れ劣化したものは、大量に採っても結局食べられず捨ててしまうことになる。食べておいしい状態のものを食べられるだけ採るのが基本。
○首都圏に近く、道路が整備されたことから入込み者が増え、たらのめ、山うど等がほとんど採れなくなった。
○山菜を採取に来た者が遭難し、それを救助に行った者も2次災害にあったことから入山禁止としたが、理解が得られず対応に苦慮。
○ルールを入山者に教えても難しいが、地域住民とのコミュニケーションにより徐々に理解が進むこともある。
○山菜をルールを守って採るように指導するガイドみたいなものが必要ではないか。
○広葉樹林の整備を図って、山菜の発生環境を良くし、資源の増強を図るのも必要。

【販売・流通の適正化】
○直売所において、栽培したものを山採りと称して販売しているケースもある。
○種類が多く、名称はもとより調理法によっては中毒するもの等もあるのに、それらに対する情報が少ない。
○健康に良いなどとする消費者に誤解を与えかねない販売が散見。
○年齢が高くても取り組める山菜採取は山村にとって魅力的。

【需要拡大】
○食べ方、調理方法は、今日では料理雑誌並に、より懇切丁寧に提供すべき。
○料理方法のレシピは読まれない。野菜では販売所等の店員をソムリエに育成し入荷した野菜の食べ方を提供することも検討しているので、山菜でも参考にした方が良い。
○天然物で朝採りしたものでも鮮度が落ちると売れない。加工して売ることも必要。

【山菜文化の継承】
○山村でも他の地方からの情報で、これまで食べていなかったものを利用するようになった。まだまだ未利用の山菜について他の地域から学ぶ点が多い。
○若い世代はもとより、地元でも山菜を知らない。先ず、山に入ることから始めないと行けない。
○山菜料理をただ食べに行くだけではなく、生態やその地方での食べ方、栄養などいろんな面から、案内者の同行の下自ら山に行って、その料理を食べたいとする人々が増えている。
5 その他
 次回は10月中旬に開催予定
問い合わせ先
 林野庁林政部経営課特用林産対策室
 担当者 崎野健輔(内線6144)
 担当者 永野 徹(内線6146)
 電話03(3502)8111(代表)
    03(3591)6318(直通)

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