平成16年11月4日
林    野    庁

ブナ等の結実状況に関する緊急調査について
〜32都府県、166地区に対するアンケート調査の結果〜

 最近、北陸地方をはじめとする地域においてツキノワグマによる人的被害が増加していることに関して、専門家の間でクマの餌となるブナ等の結実状況の悪化やカシノナガキクイムシによるナラ類の枯損被害等との因果関係が指摘されています。
 このため、林野庁では、環境省が実施している「ツキノワグマの大量出没に関する原因調査」に協力する観点から、都道府県の協力を得て標記調査を行い、下記のとおり取りまとめたのでお知らせします。

1 調査結果のポイント
・ブナの結実状況については、日本海側地域の約9割の地区で凶作となった。しかし太平洋側地域では、凶作が約3割、並作が約4割を占めた。
ミズナラについては、日本海側地域の約8割、北陸3県では約9割の地区で凶作となった。しかし、太平洋側地域では、凶作は約1割にとどまり、並作に豊作を加えた割合が全体の約6割を占めた。
・ブナやミズナラの結実状況の悪化の要因に台風の影響をあげた地区の割合は、日本海側地域で約4割、北陸3県では約8割となった。
同じくカシノナガキクイムシによるナラ枯れ現象をあげた地区の割合は、日本海側地域においても2割弱にとどまった。
・なお、日本海側地域ではブナ又はミズナラが凶作となった地区の9割強、北陸3県では全ての地区でクマの目撃件数が増加した。
2 調査の内容及び結果
別紙[PDF]のとおり。
問い合わせ先
林野庁森林整備部森林保全課森林保護対策室
 〒100-8952
 東京都千代田区霞が関1-2-1
 TEL(03)3502-8111(代)FAX(03)3502-2104
    (03)3502-1063(直通)
 担当:保護指導班
    伊藤、近藤(内線6334,6335)

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