平成15年9月11日
林 野 庁
平成14年木材需給表(丸太換算)について
(平成14年1月〜12月)
1 用材の総需要(供給)量
(1)用材の需要
用材の総需要量は、前年に比べ312万m3(3.4%)減少し、8,812万5千m3となり、昭和42年以来35年ぶりに9千万m3を下回る低い水準となった。
これは、製材用材が景気の低迷等を背景とした新設木造住宅着工戸数の落ち込みなどにより223万1千m3(6.0%)減少したこと、パルプ・チップ用材も109万9千m3(2.8%)減少したことによる。
なお、合板用材は15万2千m3(1.2%)、その他用材(構造用集成材等)は5万9千m3(2.5%)増加した。
(2)用材の供給
ア 国内生産
用材の国内生産量は、引き続く木材価格の低迷による林業生産活動の停滞から、前年に比べて68万2千m3(4.1%)減少し、1,607万5千m3 となった。
イ 輸入
用材の輸入量は、国内の用材需要量が減少したことから、前年に比べ243万8千m3(3.3%)減少し、7,205万m3となった。
これは、丸太の輸入量が107万7千m3(6.8%)減少したのに加え、木材製品の輸入量も136万1千m3(2.3%)減少したことによる。
木材製品の輸入量は、合板等が7万9千m3(0.9%)、構造用集成材等のその他木材製品が7万8千m3(3.9%)増加したものの、製材品が64万6千m3(4.5%)、木材パルプが55万8千m3(6.4%)、木材チップが31万3千m3(1.2%)減少した。
(3)木材(用材)自給率
木材(用材)自給率は、用材の輸入量が3.3%低下したものの、国内生産量が4.1%低下したことから、前年に比べ0.2ポイント低下し、18.2%となった。
2 用材の用途別木材需要(供給)
(1)製材用材
製材用材の総需要量は、製材用材の主要な需要先である木造住宅の新設着工戸数が前年に比べ3.6%減少したことに加え、住宅一戸当たりの床面積が減少したことや製材品が合板、構造用集成材に代替されたことなどから223万1千m3(6.0%)減少し、3,485万6千m3となった。
供給先別では、国内生産量が62万4千m3(5.3%)減少したものの、輸入量も160万7千m3(6.3%)減少し、国産材シエアは若干高まった。
(2)パルプ・チップ用材
パルプ・チップ用材の総需要量は、景気の停滞等から紙・板紙の生産量が微減となったのに加え、製紙原料に占める古紙等の消費が増加したことなどから、前年に比べ109万9千m3(2.8%)減少し、3,760万7千m3となった。
(3)合板用材
合板用材の総需要量は、新設住宅着工戸数の減少にもかかわらず、製材用材からの代替需要の拡大等から、前年に比べ15万2千m3(1.2%)増加し、1,322万6千m3となった。
供給先別では、輸入量は合板が増加する一方で合板用丸太が減少した結果5万5千m3(0.4%)微増し、国内生産量は国産針葉樹素材の増加により9万7千m3(53.3%)と大幅に増加したことから、国産材シェアは若干高まった。
(4)その他用材(構造用集成材、再生木材等)
その他用材の総需要量は、構造用集成材が増加したことなどから、前年に比べ5万9千m3(2.5%)増加し、243万6千m3となった。
3 しいたけ原木及び薪炭材の総需要量
しいたけ原木の総需要量は、前年に比べ6万5千m3(9.1%)減少し、65万3千m3となった。
また、薪炭材の総需要量は、前年に比べ7千m3(0.7%)増加し、98万4千m3となった。
4 木材の総需要(供給)量
以上の結果、平成14年の木材の総需要量は、前年に比べ317万8千m3(3.4%)減少し、8,976万2千m3となり、昭和41年以来36年ぶりに9千万m3を下回った。
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