北海道えりも岬国有林は、かつて、明治時代からの開拓、放牧等により、森林が荒廃・消滅し、「えりも砂漠」と言われるほど荒廃していました。そこから流出した土砂は海水を汚濁し、昆布や魚介類の水揚げが減少するなど、地域住民の生活を脅かしていました。
　このため、昭和２８年度から旧浦河営林署（現日高南部森林管理署）に「えりも治山事業所」を開設し、地域の関係者と一丸となって緑化事業に取り組み、昭和４５年度には草本緑化を完了し、平成１４年度までに１８１ヘクタールのクロマツを主体とした海岸林を蘇らせました。この結果、海水の汚濁は改善され、漁獲量が増加するなど、国土の保全や環境保全、地域振興への寄与等大きな役割を果たしています。
　今年は、緑化事業開始５０年という大きな節目を迎えることから、その成果を広く一般の方々に知っていただくとともに、人間と森の関わりについて考えていただくため、下記のとおり「森と海のフェスティバル」を開催することとしましたのでお知らせします。
　また、これに併せて、「夢は砂漠化しない」（Ａ４版パンフレット、英語・中国語の訳文付き）、「北の海岸林」（ＤＶＤ、６３分）、「えりも緑化事業の半世紀〜あるコンブ漁師の話」、「えりも岬森づくりへの挑戦」（増補版）を作成しております。

１　主な行事（詳細は参考資料のとおり）

(1)　シンポジウム

５月２４日（土）１３時〜、えりも町福祉センター

(2)　海の植樹祭

５月２５日（日）１０時〜、えりも岬国有林内　

２　主催

２００３森と海のフェスティバル実行委員会（北海道／えりも町／えりも岬の緑を守る会／ひだか南森林組合／えりも町漁業協同組合／庶野漁業協同組合／北海道森林管理局／日高南部森林管理署浦河事務所）