プレスリリース

平成13年9月20日
林    野    庁

第105回林政審議会の概要について

 第105回林政審議会が下記のとおり開催されましたので、お知らせいたします。
本日は、議題1の森林・林業基本計画の策定についてと議題2の全国森林計画の変更についての審議を行った後に、議題3の平成12年度の国有林野事業の決算概要についての報告があり、最後に議題4の平成12年度国有林野の管理経営に関する基本計画の実施状況(案)についての諮問・答申を行いました。
 諮問に対して、審議会より妥当である旨の答申をいただきましたので、平成12年度国有林野の管理経営に関する基本計画の実施状況とこれに対する林政審議会の意見の概要について、また、平成12年度の国有林野事業の決算概要について、別途公表しております。(本日付けのプレスリリース「『平成12年度国有林野の管理経営に関する基本計画の実施状況』等について」をご参照ください。)

1 日 時  平成13年9月19日

2 場 所  KKRホテル東京 孔雀の間(11階)

3 議 題  1 森林・林業基本計画の策定について

2 全国森林計画の変更について

3 平成12年度国有林野事業の決算概要について

4 平成12年度国有林野の管理経営に関する基本計画の実施状況(案)について(諮問・答申)

4 主な発言内容

(1) 森林・林業基本計画(案)について

○ 森林の多面的な機能の中で生態的景観についても重視するようになってきている。景観についてより総論的な部分で触れてはどうか。

○ 苗木生産に関する記述はもう少し充実させてもいいのではないか。

○ 地球温暖化対策関連の記述においては、多面的機能の発揮と木材利用の促進の関係について整理すべき。

○ 役所内だけでなく一般に使用されている用語を使用すべき。

○ 地域コーディネーターとしての役割など広い意味での人材育成が必要。

○ 我が国が利用する木材も持続可能な森林経営を通じて産出されたものにシフトしていくべき。

○ 意欲のない森林所有者の意識をいかに転換させていくかしっかりした対策が必要。

○ 森林の恵沢が海にも及んでいること、漁業者の取組についても留意するべき。

○ 都市と山村の交流について、人口は都会に集中し森林を見る機会のない子どもも多く、強く打ち出していくべき。

○ 今後一般国民から意見を徴収しこれも踏まえて基本計画に反映させてほしい。

○ わかりやすさ、読みやすさに十分留意してほしい。

(2) 望ましい林業構造の方向について

○ 多面的機能の発揮のための人的資源についても考慮に入れるべき。また、質的にどのような労働力を求めているのかを記述すべき。

○ 多面的機能に配慮することで伐区の縮小、事業区域の拡大なども想定されるのではないか。

(3) 全国森林計画の変更(案)について

○ 表現について森林・林業基本計画と整合を図って頂きたい。

(4) 平成12年度国有林野の管理経営に関する基本計画の実施状況(案)について(諮問・答申)

○ 収穫量と販売量との差は、保育間伐の間伐木などの販売できないものと考えてよいのか。

○ 国有林では既に3機能類型区分に基づく管理経営を民有林に先駆けて行ったのだから国有林の取り組みの経験を民有林にも伝えてもらいたい。

○ 緑の回廊は、国有林のみで考えるのではなく、県有林、自然公園なども含めて推進すべきではないか。また、緑の回廊において、実際にどの程度野生動物等が移動しているかなど設定した効果についても把握してはどうか。

○ 「森の巨人たち百選」は良い取り組みであり、歩道を整備したという事例もあげられているが、アクセスの悪いところもあるのではないか。アクセスを整備し、もっとPRしてもらいたい。  

 問い合わせ先
 ○森林・林業基本計及び全国森林計画関係
   林野庁基本政策・基本計画検討室
             益田、村上
   電話03-3502-8111(内線6097,6098)
 ○決算概要関係
   林野庁管理課決算班
             塩永、宮本
   電話03-3502-8111(内線6383,6384)
 ○実施状況関係
   林野庁経営企画課経営改善第一班
             合田、松本
   電話03-3502-8111(内線6597,6496)