プレスリリース
平成13年8月8日
林 野 庁
第102回林政審議会が下記のとおり開催されましたので、お知らせいたします。
今回は、森林・林業基本計画の策定について審議を行いました。記
1 日 時:平成13年8月7日(火) 午後1時30分〜4時00分
2 場 所:法曹会館「高砂の間」
3 議 題:森林・林業基本計画の策定について
4 主な発言内容
(1)林政審議会地方公聴会「やまびこトーク」関係
○地方公聴会では、森林・林業に対するフォローの風を感じた。意見発表をいただいた漁協婦人部の方のように既存の枠にとらわれない取組も始まっていることを実感した。
○地方公聴会では、林業関係者は従来余りに寡黙であった、との意見が印象に残った。今は、林業関係者よりも周囲の意識の方が進んでいる。
○地方公聴会では、一般参加者も多く来場し広範囲の意見を聴けてよかった。時間を延長したがまだ話し足りない様子だった。
○地方公聴会では、一般の方の森への気持ちが追い風に表れている。環境税の導入等の意見も出され、国民は森林のために負担してもいいとの気持ちを持っていることがわかった。
(2)森林・林業基本計画策定に係る主要検討事項関係
○複層林施業にあたり路網が必要だが、急傾斜地では地層も安定していない場合もあり、潰れ地が多く発生してしまうのではないか。
○水土保全を図る上で複層林化を絶対的に信仰しているようにも見えるが、複層林化するほど光や雨への対応が難しい。考え方が施業の現場から乖離しないように留意すべき。
○水土保全に果たす役割が単層林と複層林とでどのように違うのか。
○従来拡大造林を推進してきたが、以前の姿の森林に戻していくことも大切な考え方。
○複層林の姿にはかなりの幅のあることを認識すべき。旺盛な成長の壮齢林では間伐の適切な実施が水源かん養にも資する。
○区分毎の森林の空間配置についてどう考えるか。面的な配置のイメージを何かの形で表現できないか。
○資源が循環することを確認する意味でも、将来の齢級配置も示してほしい。木材生産量が現在より減るようでは循環型とは言えない。
○今後は原木流通でのITの活用が重要。原木の安定供給が国産材では困難であり課題。
○共生林においては、奥山のみならず都市近郊や里山の身近な野生生物の生息環境をも考慮した森林のネットワーク作りが必要。
○子供たちに木と長くつき合ってもらうために、学校林を是非推進して欲しい。自分で植えた木を育てるという経験は重要。
○一般の人の森林に対する見方は好意的であるが、その際の森林には「地域森林計画対象森林」の外側の森林が含まれている。外側の森林との関係も含めて、戦略を考えて欲しい。
問い合わせ先 林野庁基本計画検討室 益田、村上
電話(代)03-3502-8111 (内6097、6098)
(直)03-3591-1680