[個 人]
氏 名 生年月日 |
お ち みちとら 越智 通寅 大正10年11月6日生 79歳 |
住 所 |
愛媛県今治市郷新屋敷町3丁目1番8号 |
職 業 |
団体役員 |
功績の概要 |
同氏は温暖寡雨である今治地域において、水源林としての森林の再生と持続的な経営の重要性を唱え、水土保全のため長伐期複層林の普及に取り組んでいる。 同氏が昭和61年に今治市・玉川町及び朝倉村共有山組合長に就任以来、380ヘクタールの複層林を造成するなど、災害と渇水を繰り返してきた蒼社川上流域の森林の水源かん養機能を高度に発揮させるため、活発に水源林の整備を進めている。 さらに、水源林の整備のためには河川の上流と下流が一体となった努力が必要であることをねばり強く説き、下流域に位置し、水源林の受益者である今治市において、上流域である玉川町及び朝倉村の水源かん養保安林の整備に対して補助することを目的とした「今治市水源の森基金条例」が、制定される大きな力となった。 また、自治体、学校関係者等に働きかけ、公有林において小中学生を対象とした林業体験学習を実現させるなど、地域の緑化意識の向上に大きく貢献している。 |
[個 人]
氏 名 生年月日 |
まつうら こ 松浦 ちづ子 昭和6年5月9日生 70歳 |
住 所 |
兵庫県揖保郡新宮町上笹1189番地 |
職 業 |
農 業 |
功績の概要 |
同氏は約40年間にわたり、農村地域にある住居の周りの休耕田を利用した16アールの花壇に、四季を通じて咲く多様な自家生産苗を植栽し、手作りの小物や資材を用いて花壇のアクセントを工夫するなど周辺の風景にマッチした自然と調和する景観づくりを行っている。 また、花に関する情報収集や植栽技術の向上に積極的に取り組み、多数の花壇に色彩の配分や高低差を取り入れたコーディネーションを考案するとともに、生ゴミの堆肥化や栽培用土のリサイクル活用など環境保全にも配慮しながら新品種の栽培にもチャレンジしている。 加えて、広大な面積の花壇を一般に開放することにより県内外からも多くの見学者が訪れ、幅広い人々との交流の輪を拡げるとともに、町の花と緑の協会副会長として町内全域の緑化団体への指導・助言を積極的に行っている。 現在では同氏の花壇が「花の町」の新名所として近隣に知られるまでになり、花や緑に対する周辺住民や町の意識変革を起こすなど、同氏のたゆまぬ努力による波及効果は特筆され、花を通じた緑化推進活動の功績は大なるものがある。 |
[団 体]
名 称 |
うじいえちょうりつおしあげしょうがっこうみどり しょうねんだん 氏家町立押上小学校緑の少年団 |
所 在 地 |
栃木県塩谷郡氏家町大字長久保814 |
代 表 者 |
校 長 岡田 正 |
功績の概要 |
同少年団は、全校児童263名で構成されており、平成元年の結成以来教職員、PTA、同窓会、老人会、子供会育成会等様々な地域住民の支援を受けながら、緑化を積極的に推進している。 具体的には、学校に隣接する学校林「学びの森」において様々な体験活動を行うとともに、その整備をPTAの協力を得ながら日常的に行うなど、積極的な学校林活動を推進している。 さらに、児童がさし木して育てた花木等を、学校内はもとより地域の道路などに植え児童が管理し、地域に緑の潤いを与え豊かな環境を創りだすとともに、勤労と郷土愛の精神を育成している。また、廊下などのオープンスペースを、児童が育てた花苗や、地元から提供を受けた鉢物などで室内緑化を進め緑いっぱいの学舎とすることにより、児童が緑を身近に感じ、植物を大切にする心が芽生えるなど緑化意識の高揚が図られており、近隣の小中学校のモデルともなっている。 |
[団 体]
名 称 |
みどり しょうねんだん ヒノキアスナロ緑の少年団 |
所 在 地 |
青森県青森市沖館5丁目3番1号 |
代 表 者 |
会 長 石戸谷 忠夫 |
功績の概要 |
同少年団は、青森市立沖館小学校の4〜6年生と同中学校の1〜2年生の中から希望者を募り、現在52名で活動を行っている。 青森市の、八甲田山系を源とした清涼な水道水を守るため、ブナの種子を採取し育成した苗木の水源地域への植栽を通して、豊かな森林づくりを推進している。また貴重な高山植物が多く生育する八甲田山において、高山植物愛護パトロールを実施し、盗掘防止を呼びかけるとともに、観光客へのゴミ処理の呼びかけ、清掃活動を実施している。 昭和58年に結成されて以来学校の緑化活動も活発に行い、サルスベリ、ツツジ、ヤマボウシ、サクラ等を学校周辺と校庭に植栽し、草取り、灌水、雪囲い等の手入れを行っているほか、地域においては、学区内でゴミ・空き缶拾い等の清掃活動を実施している。これらの活動の結果、父母が活動に加わったり、ゴミを捨てる者が少なくなった。 以上のように、同少年団は地域の自然保護意識及び環境美化意識の高揚に大きく貢献している。 |
[団 体]
名 称 |
ふくれぎ しょうねんだん 福連木みどりの少年団 |
所 在 地 |
熊本県天草郡天草町大字福連木3565 |
代 表 者 |
育成会会長 堀口 進 |
功績の概要 |
同少年団は、山村地帯にある小規模校の4〜6年生の児童をもって昭和61年に結成され、現在は全校児童25名で活動を行っている。 平成3年にPTAの協力を得て炭窯を設置して以来、かつてふるさとの伝統産業であった炭焼き体験を継続して実施しており、炭の売上金は「炭焼き文庫」として図書の購入に当てるとともに、町の社会福祉協議会やユニセフに寄付を行っている。 また、福連木奥山山頂(標高約400m)付近のマツクイムシ被害跡地に、マツノザイセンチュウ抵抗品種のマツやヤマモモなどを、地元農林漁業従事者と一緒に植栽するなど、地域に密着した緑化推進活動を活発に実施している。 さらに、学校敷地に余裕がないため、プランターにマリーゴールド、サルビア、キンセンカなど様々な花を栽培し、学校緑化を行っているほか、平成11年に地元で国体が実施された際には、地元老人会等の指導、協力を得て学校付近の道路沿線を飾り付け、国体成功にも貢献した。 |
[学 校]
名 称 |
おとわちょうりつはぎしょうがっこう 音羽町立萩小学校 |
所 在 地 |
愛知県宝飯郡音羽町大字萩字岩田9−2 |
代 表 者 |
校 長 伊藤 嘉彦 |
功績の概要 |
同校は、愛知県東三河地方に位置する、児童数93名の小規模校である。学区域内にある萩財産区有林(450ha)は、その6割がマツで占められていたが、昭和の終わりから松くい虫の被害にあい、立ち枯れていくようになった。このため、平成2年度に、「故郷の山が危ない」という意識から4〜6年生の全児童が参加し、植え付け、下刈り、枝打ち、間伐等の「山仕事活動」に取り組み始めた。植え付け作業の始まった平成10年からはPTAが、平成11年からは中学生が、前年自分たちが植えた植林地の下刈りに参加するなど、活動の輪が広がってきている。 また、平成11年には(社)愛知県緑化推進委員会等からどんぐりの苗木の育成を依頼されたことを契機として「どんぐり委員会」を結成した。どんぐり拾いから始め、約600本のコナラ、クヌギ、ミズナラなどの苗木を全校で育成しており、平成13年度には卒業生も招いて植える予定である。 以上のように、同校は、地域を巻き込んだ緑化推進活動を着実に実施している。 |
[公共団体]
名 称 |
さ が え し 寒河江市 |
所 在 地 |
山形県寒河江市中央1丁目9番45号 |
代 表 者 |
市 長 佐藤 誠六 |
功績の概要 |
同市では、自然と環境に調和する美しい交流拠点としてのまちづくりを目的とした「花・緑・せせらぎで彩る寒河江」をキャッチフレーズに花と緑の植栽を通じた環境美化と景観形成を13年間展開している。 その一環として、国道112号の約10kmに及ぶ「花回廊フラワーロード」をシンボル軸として、市内の主要な街路での並木植栽、街路灯のJポット設置や歩道のプランター設置等により、10万本を超える花や低木の植栽を行った。また、市民・企業・行政が一体となった地域の環境改善運動(グランドワーク)による公園の花壇づくりや、小・中学校生による学校花壇の設置など住民主体での花と緑で潤いのあるまちづくりを推進している。これらの花壇等の維持管理においては、同市が花苗の供給を担うと共に、同市普及センター等による管理技術指導を行うなど、行政サイドが一貫して支援している。 平成9年から実施している景観コンクールを通じて、粗雑な看板の撤去やゴミ拾いが恒常化するとともに、ツツジを市の花として指定し、都市公園や水辺の空間整備等による豊富な自然と緑・田園風景の創出など花とみどりが溢れる都市機能と自然環境の調和に配慮した緑化推進や景観づくりが行われており、これらは高く評価される。 |