プレスリリース

平成12年度における林業機械の開発・改良事業及び普及事業に関する機械化推進会議の評価について

平成13年5月25日
林    野    庁

1. 趣旨

「高性能林業機械化促進基本方針」(平成12年4月11日大臣公告)に基づき、国が行う林業機械の開発・改良及び普及事業に関する評価を行うとともに、評価の結果を事業に反映させることにより、事業の客観性、公平性及び信頼性を確保するため、外部有識者による評価機関「機械化推進会議」(座長:木平勇吉 日本大学教授)を設置しているところである。今回、同会議による平成12年度における評価結果がとりまとめられた。

2.評価対象等

(1)平成12年度に実施された

・先端技術導入林業機械開発事業
・育林用林業機械開発事業
・林業災害防止・多用途機械開発改良事業
・高性能林業機械化普及促進関連事業 についての個別課題ごとの評価

(2)平成13年度における各事業の実施方法等

(各事業概要及び評価対象は別紙1のとおり)

3. 評価結果

別紙2のとおり。

4.林野庁としての対応状況

林野庁としては、本評価を踏まえ、平成13年度以降の林業機械開発・改良事業及び普及事業がより効果的、効率的に実施されるよう、指摘事項等に基づき、各事業の事業実施主体への指導等を行っている。また、評価については、次年度以降も継続的に実施することとしている。

別紙1

1 事業の概要

(1)先端技術導入林業機械開発事業

長期的視点に立ち、メカトロニクス等の先端技術を導入して我が国の急峻な地形、特有の樹材種、多様な森林施業等に対応した、主として伐出作業に対応する高性能な林業機械を、緊急性の高いものから開発する。  

(2)育林用林業機械開発事業

間伐等育林の遅れ及び林業就業者の減少・高齢化等林業労働力を取り巻く現状に対応し、間伐等保育作業及び傾斜地、炎天下での人力による重筋作業である造林作業の機械化を促進し、労働強度の軽減や省力化等を図るための高性能林業機械の開発を行う。

(3)林業災害防止・多用途機械開発改良事業

一層厳しさを増す森林・林業を取り巻く状況の中で、林業機械化を促進し生産性の向上及び安全性の向上等労働環境の改善を図っていくため、現在普及している林業機械の使用に伴う災害の防止等を図るための改良及び高性能林業機械の性能向上や新機能の付与等の改良開発を行う。

(4)高性能林業機械化普及促進関連事業

高性能林業機械の開発と平行し、技術情報提供、展示会開催、モデル作業システム実施等による高性能林業機械及び作業システムの普及促進、高性能林業機械化計画作成支援、オペレーターの養成研修等の事業により、高性能林業機械の導入、普及を促進する。

  2 評価対象

事  業  名 事 業 の 内 容 等 区分

先端技術導入林業機械開発事業
 
多関節自在腕型伐倒機 中間評価
林地保全型無人輸送システム 中間評価
急傾斜地非皆伐用伐採搬出機械 中間評価
乗用型ハイパワー伐出用ベースマシーン 終了評価

育林用林業機械開発事業

 
小型地形対応式育林機械 中間評価
環境低負荷型育林機械 中間評価
リモコン急傾斜対応育林用ベースマシーン 終了評価
自走式枝打機械 終了評価
間伐用小型フェラースキッダ 終了評価
林業災害防止・多用途機械開発改良事業 姿勢制御型作業用ベースマシーン 中間評価
エクスカベータ装着式地拵え用アタッチメント 終了評価

高性能林業機械化普及促進関連事業
 
高性能林業機械新システムオペレータ育成推進事業 毎年度評価
高性能林業機械化促進事業 毎年度評価
新作業システムオペレータ育成事業 毎年度評価
高性能林業機械作業システム定着化促進事業 毎年度評価

別紙2

評価の概要

1 先端技術導入林業機械開発事業、育林用林業機械開発事業及び林業災害 防止・多用途機械開発改良事業
終了評価対象課題については、平成12年の高性能林業機械化推進基本 方針の改定により開発体制の改善が行われ、本会議をはじめとする評価手 続きが整う前に着手された一部の開発課題について、開発過程における問 題が見受けられ必ずしも十分な成果が得られなかったと考えられるものがみられた。しかしながら、
 @ 小型、軽量、低価格の間伐用小型フェラースキッダ、小型地形対応式育林機械等のように十分に現場への普及が可能な機械の開発がなされていること、
 A 乗用小型ハイパワーベースマシンのように途中段階で技術水準を見極め、現実的な方向転換を行って実用的な機能を備えた機械を完成したものもみられること、
 B 今後の開発に応用できる特許等の技術開発成果が着実に上がっていること、等から、ほぼ事業として効果的であったと判断された。また、現在進行中の中間評価対象課題については、
 C 一部に当初設定目標の変更及び開発進行状況等慎重に対応すべき課題があるものの、新たな体制の下で的確な開発が進められていること 等から、ほぼ順調に進捗し、今後の成果が期待できると判断された。

2 高性能林業機械化普及促進関連事業
モニタリング事業の手法の整備・実施の点でなお不十分が点がみられたものの、林業機械及び作業システムの普及やオペレーターの養成等に関連する各種補助事業が着実に行われており、都道府県等を通じた普及促進効果が認められる等、事業としての目的をほぼ達成し、十分に効果的であったと判断された。
なお、普及関連事業は、林業の現場への高性能林業機械の導入において非常に重要な位置を占めるものであり、今後とも森林経営の現場を支える林業事業体のさらなる生産性の向上、コストの低減、労働環境の改善に不可欠な高性能林業機械化を推進していくため、より一層の充実と的確な実施が望まれる。

各事業の実施内容について、今後はこれまで以上に林業の現場の声を踏まえた内容となるよう努めるとともに商品企画面に留意した機械開発の課題設定、開発目標設定を行える体制を整え、事業実施主体が設ける機械開発委員会等による客観的な内部評価、外部評価委員会としての当推進会議の機能発揮、監督指導等を通じ、透明性を確保しながら柔軟かつ効率的な開発を行っていくことが望まれる。

   

※ 機械化推進会議(第2回)報告書

<問い合わせ先>
 林野庁研究普及課技術開発推進室 北村、上野
 Tel:03 (3501)5025(直通)