平成13年12月5日
林    野    庁

森林の多様な機能の持続的発揮を図る観点からの山村の活性化方策
と集落整備に関する検討会(第7回議事概要)

1.日 時:平成13年12月3日(月) 15時〜17時

2.場 所:法曹会館 3階 富士の間

3.議 題:

(1)中間報告書(案)について

(2)その他

<委員の主な発言内容>

○ 山村が果たしている水源地域としての役割については、都市住民等の理解と協力による多様な森林整備のところで記述されているが、自然と人との共生の場としての山村のところで、もう少し水のことを書き込んで欲しい。

○ 先日、NGOに呼ばれてアメリカに行った際に、産業として林業を経営している私とNGOの取り合わせは奇異だということでCNNが取材に来るようなことがあり、林業は産業として森林を取り扱っているもので、現地の感覚では産業とNGOの活動との関連性がイメージできないというのがわかった。しかしながら、本来そういうものなのかもしれないが、林業が大変厳しい状況を踏まえれば、森林整備には都市住民或いは下流の人々の協力が必要な状況である。

○ 地域リーダーについては、現実には育成するどころか、リーダーに率先してなりうる人も十分にはいないというのが問題。地域福祉の分野にはコミュニティーワークという技術があり、アメリカなどでは早くから取り組まれてきたものであるが、日本では80年代の中頃からであり、異なった出身地の人々が一つの地域に生活する場合の問題解決をこれまでやっていないこともあり、この点は地域福祉の分野でも一つの課題。

○ 過疎化、高齢化の打開策は難しいが、これからはいかに高齢者のパワーを活用するかが重要。高齢者を体験教室に招いて、わらじ作りを教えてもらうなど、うまく活用している事例もある。また、林業についてみれば、最近少なくなってきた架線集材の技術の伝承等も今後どうなるか分からないような状況であり、山村の活性化にあたり、高齢者の知識とか技能とかをいかに活用するかが課題。

○ 山村における就業形態は複眼的な視点から取り組むことが重要であり、山業の推進に当たっては山村の首長、自治体の取組、住民の意識や行動意欲によって相当格差がでると思う。これからうまくやっていくかどうかは、まさにそれぞれのアイデアと置かれた条件の活かし方によると思うが、この報告案でそれをサポートすることを思想として打ち出したことは画期的だと思う。

○ 都市との連携、都市への情報発信は重要。利賀村の例を見てもインターネットの力のすごさを感じる。決して田舎は孤立していない。これからは、教育の場としての山村を考えるべきであり、林間学校を拡充して、山村生活を広く体験する学習機会を設けるための取組を積極的に行うべき。

○ 似たような地形や傾斜の地域でも、発展する集落もあれば、過疎化、高齢化の進む集落もあり、地域の活性化に対し集落がまとまって取り組んでいけるようなものをいかにつくっていくかが大切。  

 <問い合わせ先>
 林野庁 森林整備部 計画課
        池田、金谷
  電話(代)03-3502-8111 内6207,6208
     (直)03-3502-0048


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