プレスリリース

平成12年8月8日

林   野   庁

第93回林政審議会の開催について

第93回林政審議会が下記のとおり開催されましたので、お知らせいたします。本日は、建築家、木材流通業、製材業、素材生産業から参考人の出席をいただき、森林・林業・木材産業の基本政策に関する意見を聴取しました。
なお、次回は、平成12年8月22日(火)に開催の予定です。

1.日 時:平成12年8月8日(火) 午後1時〜4時
2.場 所:法曹会館 高砂
3.議 題:森林・林業・木材産業基本政策に関する参考人からの意見聴取4.委員及び参考人の主な発言内容
○ 基本的課題の解決のためには、エンドユーザー→企画・設計→建設業→木材産業→林業→森林という逆のアプローチが必要。
○ 具体的には、木の優れた性能を最大限に活かし、耐久性に優れた骨太軸組工法を開発すべき。
○ そのために必要なのは川上と川下の連携であり、その鍵は、品質管理のしっかりした木材加工基地を地域単位で成立させること。
○ また、専門家側の情報を的確に発信し、良質な社会財としての国民住宅の実現に向けてエンドユーザーの意識を高めていくことが
  必要。
○ 製品市場の今後のあり方としては、@品質、価格の安定した製品の取扱い、Aプレカット工場との連携強化、B大工・工務店への支
  援の強化、C消費者に対する情報提供が必要。
○ 充実しつつある国内資源を活かすためには、@価格、A供給力、B材料品質、C納期、D営業の面での努力が必要。
  そのためには、@樹種・品種の選定指針や育林の施業指針、A森林施業の集約化、B木造建築技術の研究・教育、C木材需要の
  開拓、D木材産業の強化が必要。
○ 特に、林業・木材産業の長期的な繁栄のためには、@証券化等による経営規模の拡大、A所有森林の管理義務の明確化、B経営
  力のある林業経営体への支援、C長伐期化と、適正伐期での主伐と再造林のサイクルの確立等が必要。
○ 林家との連携による伐採面積の集約と高性能林業機械の導入を通じ、@安定的な素材生産量の確保、A素材生産のコストダウン
  と立木価格の上乗せが必要。
○ 林業事業体はプロ集団であり、森林整備の担い手として積極的に活用することが必要。
○ これまで、住宅に関する情報は大規模な住宅会社による提供が主であり、工務店等零細な業界からの情報発信が少なかった。在
  来工法である軸組工法を普及させるためには、積極的なPRが必要。また、公共施設の木造化にも積極的に取り組むべき。
○ 林地の集約による経営規模の拡大は、強権的にやらなければ進まないのではないか。
○ 製品市場は、これからは、一般の消費者に国産材製品を見ていただけるよう更に門戸を開放していくことが必要。
○ 国産材を利用することは、我が国の森林整備にも貢献しているのだということを理解してもらうようPRしていくことが必要。
○ 木材利用の推進に当たっては、マンションの内装のリフォーム需要に対応していくことが重要。

問い合わせ先
林野庁企画課 課長補佐 河野 晃
〃 係 長 坂井 康宏
電話(代)03-3502-8111(内6072、6073)
(直)03-3501-3817