森林所有者から木材加工業者まで、川上・川下が連携して、低コスト・大ロットの安定的な木材供給の実現を図ります。これにより、木材の生産・流通に関する構造改革を総合的に推進します。
平成19年度概算決定額(平成18年度予算額)
(単位:百万円)
1.複数の産地と多様な需要者を情報で結ぶ安定供給体制の確立
 林業事業体が森林所有者に積極的に間伐などの森林整備を働きかけることによる施業の集約化、原木需給のマッチングによる流通の合理化、低コスト生産を実現する作業システムの定着の推進などを通じ、低コストで木材を安定的に供給する取組に対して支援を行います。
低コスト木材供給体制整備事業 955(0)
(1)施業の集約化の促進と原木供給可能量情報の集積
@ 林業事業体、地方公共団体等が地域の木材生産・流通の構造改革の方向性について検討する地域協議会等の活動、コストを明示した森林施業の提案手法の普及を通じた間伐などの施業の集約化と原木伐採可能量情報の集積
施業集約化・供給情報集積事業 559(0)
A 施業の集約化を行う場合に必要な無利子資金の償還期間の特例の創設及び資金造成
林業・木材産業改善資金
B 施業の取りまとめを行う森林組合等に対する素材生産委託費に係る運転資金の拡充及び伐採と造林を一連の施業として実施するための運転資金の創設
木材産業等高度化推進資金
(2)原木供給可能量情報と国産材需要情報のマッチング
 木材加工業者の求める品質規格の把握等による原木供給者と需要者間のコーディネート活動の実施
素材流通」コーディネート事業 41(0)
(3)森林施業の低コスト化
@ 路網と高性能林業機械を組み合わせた低コスト作業システムの開発・普及、オペレーターの養成
低コスト作業システム構築事業 202(0)
A 低コスト作業システムに対応できる高性能林業機械の開発・改良
森林整備効率化支援機械開発事業 153(0)
2.大規模産地と大規模加工施設を直結した新生産システムの着実な実施
 全国11のモデル地域において、地域材の需要拡大と林業の再生を図るモデルを構築する「新生産システム」の着実な実施を図ります。
 具体的には、施業の集約化を通じた安定的な原木供給を通じ、川上・川下の事業者が一体となって低コスト・大ロットの安定的な木材供給体制を確立します。
新生産システム推進対策事業 964(1,011)
3.多様なニーズに対応するための木材加工施設等の整備
 上記1及び2の木材の生産・流通構造の改革を実施する上で必要となる木材加工施設等の整備を実施します。
木材供給構造改革緊急条件整備事業(強い林業・木材産業づくり交付金) 2,000(734)
4.競争力強化等のための森林整備の推進
 高齢級の森林を多様な森林に誘導するための森林整備を一体的かつ集中的に実施し、低コスト・大ロットで木材を供給することにより、林業・木材産業の競争力強化や林業・木材産業の構造改革にも資する基盤づくりを推進します。
森林環境保全整備事業(競争力強化等のための森林整備関連分)(公共) 2,000(0)
5.関連施策の活用
 上記の取組を通じて供給される木材の利用の拡大を図るため、ニーズに対応した新たな分野の製品の開発や設備の導入を支援します。
 具体的には、以下の活動に対して助成を行います。
@ 住宅分野におけるニーズに対応した新たな製品・技術の開発と普及
A 木材製品の高付加価値化等に必要な設備導入に係る利子助成等
住宅分野への地域材供給支援事業 209(0)
木材産業の構造改革を推進する事業 165(167)

前へ次へ
重点事項トップへ