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九州森林管理局

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    木の文化を支える森づくり


    木の文化の継承に貢献する国民参加による森林作り活動

    木の文化とは

    我が国では、長い歴史の中で、人々の暮らしと木材とが深く密接にかかわりをもってきました。
    お椀、箸、樽、桶、家具、玩具などの日用品から住居、神社仏閣などの建造物まで、先人達は、森林から得られる木材を暮らしの中で活かし、無駄なく利用していく「木の文化」を育んできました。
    今日、生活様式の大きな変化などに伴い、これら伝統的な「木の文化」は人々の日常生活から次第に遠い存在となりつつあります。
    そんな「木の文化」を今日的視点から見つめ直し、次世代へ継承していくことが必要と考えています。

    木の文化の継承

    今後、日本各地に残る伝統的な「木の文化」を後世に継承していくためには、今ある森林から木材を得るだけでなく、一本の木を植えることから始まる「森林づくり」をすすめることが大切です。
    国有林では、森林づくり活動へ参加したいという国民の皆様の声にお応えし、「木の文化」の継承のために必要な木材や樹皮などの資材の供給を目的とした森林づくり活動の場を提供しています。
    この「木の文化を支える森林づくり」を国民参加による森林づくりとして進めていきます。

    木の文化を支える森では・・・

    植樹、下刈り、つる切りなどの森林整備活動のほか、活動の対象とする木の文化の理解を深める活動を進めていただくこととなります。

    活動の実施主体

    原則として次に掲げる者から構成される協議会等です。

    • 関係する地方公共団体
    • 対象とする木の文化の関係者
    • 民間団体
    • 木の文化を支える森づくりの賛同者

    管内の設定状況(令和4年1月31日現在)

       

    番号 名称 実施主体 森林管理署等 市町村 国有林名 林小班 締結年月日 面積(ha)
    1 木うその森 太宰府木うそ保存会長
    太宰府市長
    太宰府市商工会長
    大分西部署 九重町 九重山 229た、た3 H16.3.16 1.65
    2 首里城古事の森 首里城古事の森育成協議会 沖縄署 国頭村 安波 35に2 H20.11.20 2.49
    3 首里城古事の森 首里城古事の森育成協議会 沖縄署 東村 平良 1り H24.10.17 0.68

    活動状況 











     



    木うその森伐採作業

    (大分西部署)


    首里城古事の森下刈作業

    (沖縄署)

      

         

     

    全国各地で取り組まれている「森づくり」

    歴史的建造物の修理に対応する森づくり

    • 「古事の森」
      歴史的木造建造物の修復用資材の確保に寄与するため、関係機関、NPOと協力・連携を図りながら、200~400年というこれまでにない超長期にわたる森林づくりの象徴的な取り組みとして「古事の森」づくりを展開しており、鞍馬山(京都市)、筑波山(茨城県八郷町)で地元協議会による森林づくり活動が行われています。
    • 「悠久の森」(広島県宮島町)
      厳島神社のシンボルでもある大鳥居の用材となるクスノキを宮島で育成していくため、「宮島千年委員会」が中心となってボランティア団体・関係機関等とも連携を図りながらクスノキの植樹を行うなどの森づくり活動が行われています。

     

    工芸品や祭礼行事の継承に対応する森づくり

    • 「御柱の森」(長野県下諏訪町)
      長野県諏訪地方の伝統行事である御柱大祭で使用する御柱用のモミ材を、将来にわたり持続的に供給するため、町、観光協会、神社関係者などからなる「御柱の森づくり協議会」により、モミの木の植樹をはじめとした森林づくり活動が行われています。
    • 「曲げわっぱの森」(秋田県大館市)
      大館地方の伝統産業である曲げわっぱに使用する杉を将来にわたり持続的に供給するため、曲げわっぱ産業に関わる方々を中心とした「曲げわっぱの森育成協議会」により、木材のPRや森林環境教育への活用も含めた森林づくり活動が行われています。

    この他にも、「秋田杉・桶樽の森」など、各地で伝統産業に必要な木材や樹皮などの資材の供給を目的とした特色ある取り組みが行われています。

    お問合せ先

    森林整備部 技術普及課

    ダイヤルイン:096-328-3593