森林の役割

森林の維持増進のために、「保安林の整備」「保護林の指定」「森林整備と木材の安定供給」などの活動を進めています

保安林の整備

土砂の流出・崩壊の防備や水源かん養が特に求められる森林は「保安林」に指定し、良好な森林に整備しています。
北薩森林管理署の管理する国有林は、全体の96％の森林が保安林に指定されています。これらの保安林には災害を防止するための「えん堤」を整備したり、崩壊地の植生を回復したりする「治山事業」を推進しています。
保安林の種類は、水源を守る「水源かん養保安林」土砂の流出を防止する「土砂流出防備保安林」など約3万ha指定しています。

えん堤（コンクリート谷止工：阿久根市田代鹿倉国有林内）

 
植生回復（山腹工：さつま町平江河内国有林内）

保護林の指定

国有林では、貴重な野生動植物が生息・生育する森林などを保護林に指定し、その保護・保全に努めています。
北薩森林管理署の管理する国有林は、ブナ等の遺伝資源の保存林「紫尾山ブナ等遺伝資源希少個体群保護林」（32ha）、イチイガシ等の遺伝資源の保存林「冷水イチイガシ等遺伝資源」（13ha）、サツマシダの保護「冷水サツマシダ等」（1ha）、ヒノタニシダの保護「ヒノタニシダ」（3ha）の4箇所（50ha）の希少個体群保護林があり、それらの保護・管理が図られています。

紫尾山ブナ等遺伝資源希少個体群保護林
（さつま町大洞国有林・出水市上宮岳国有林内）

 

紫尾山ブナ等遺伝資源希少個体群保護林内のブナ

森林整備と木材の安定供給

再生可能な資源である木材を循環的に利用するため自然条件等を勘案しながら、林業専用道等の路網整備、保育間伐の森林整備、主伐後の再造林（植林）や下刈・除伐等の造林事業を行いながら長期にわたって木材を安定的に供給するよう努めています。

保育間伐（搬出間伐）さつま町犬ケ八重国有林内