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近畿中国森林管理局

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    リョウブ

     食用とされた葉

     

     夏に咲く白い花

     

     樹皮のはがれ落ちた幹

     

     リョウブ(リョウブ科)Clethra barvinervis

     北海道南部以南の丘陵地や山地の尾根など乾いた落葉樹林に生育する、高さ8~10mの落葉小高木。

     樹皮は茶褐色で、古くなるとはがれ落ち、ナツツバキに似たまだら模様になります。

     葉は互生で枝先に集まってつきます。葉身の長さは6~15cm、幅は2~7cm。先端は短くとがり、縁にはとがった鋸歯があります。

     花は夏、枝先から長さ10~20cmの総状花序を出し、白い花を多数付けます。花の少ない盛夏に開花するのでよく目立ちます。

     果実は直径3~4mmで毛が密生します。熟すと裂開し、中から小さな種子が多数出ます。

     材は割れにくく、床柱など建築材に使われます。また、新芽を山菜とし、天ぷらや「りょうぶ飯」などにして食べられてきました。

     

      和名の由来(令法)

     昔から若葉を食用としていたため、飢饉時の備えとして、リョウブの植栽と貯蔵を農民に命ずる官令が発せられていたと考えられます。この『官令=令法』が名前の由来となったと言われています。

     
     新芽を「山菜」とする樹木の代表は、「タラノキ」です。「コシアブラ」「タカノツメ」も図鑑に「香りがよい」、「おいしい」等と記され、いずれもウコギ科に属しています。しかし、「ウコギ」についてはリョウブと同様、飢饉の際の救荒食として『ウコギ飯』とした、と記されているものの、現在では好んで食べる人は少ないようです。平安時代から、戦中・戦後まで救荒食として食べられてきた、ウコギやリョウブは、山菜ブームの昨今であっても、飽食の現代人の口に入ることは無いのかもしれません。
     

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