
近畿中国森林管理局は,公益的機能の維持増進を旨とした管理経営基本方針の下で,地域の特性を踏まえつつ計画的かつ体系的に推進するため「技術開発実施要綱」及び「技術開発目標」を定め25課題の技術開発に取り組んでいるところです。
取組み課題についての概要をお知らせします。
| 技術開発目標 | 課題数 |
|---|---|
| 水土保全を重視した森林施業及び保全技術の確立 | 6 |
| 森林と人との共生を重視した森林施業及び利用技術の確立 | 5 |
| 資源の循環利用・有効利用技術の確立 | 10 |
| 効率的で安全な作業技術の確立 | 3 |
| 効率的な森林管理及び健全な森林の育成技術の確立 | 1 |
| 計 | 25 |
(1)水土保全を重視した森林施業及び保全技術の確立
| 技術開発課題名 | 取組み内容 |
期間 (年度) |
場所 |
|---|---|---|---|
| 育成複層林施業技術の開発 |
国土保全・水資源の安定的確保等の公益的機能が恒常的に発揮でき、さらに地力の維持増進、地拵及び下刈等保育事業の省力化など、複層林施業のもつ効用を十分発揮させる施業技術の確立を図る。 |
昭和63 ~平成65 | 岡山県新見市 森林技術センター (三室国有林) |
| 水土保全機能を高度に発揮する広葉樹林分に誘導する施業方法の開発 | 水土保全機能を高度に発揮する健全でかつ多様な樹種で構成される広葉樹林分へ誘導し、目的樹種の生長を図る施業方法の開発。 | 昭和59 ~平成29 | 福井県大野市 福井森林管理署 (日ノ谷国有林) |
| 水土保全機能を高度に発揮する広葉樹林分に誘導する施業方法の開発 | 水土保全機能を高度に発揮する健全でかつ多様な樹種で構成される広葉樹林分へ誘導し、目的樹種の生長を図る施業方法の開発。 | 昭和59 ~平成29 | 島根県雲南市,奥出雲町 島根森林管理署 (北谷,船通山国有林) |
| 一斉針葉樹林への広葉樹等導入技術の開発 |
大面積な針葉樹人工林において、(1)尾根筋等の将来保護樹帯とすべき区域、(2)渓流沿いの渓畔林とすべき区域、(3)長伐期施業を実施する区域に区分し、(1)及び(2)については、将来広葉樹林に誘導するため、現存する広葉樹の生長促進と木本性の下層植生の増加を図ることを目的とし、(3)については、効率的な施業により下層植生が豊かな健全な林分に誘導することを目的とする。 (森林総合研究所関西支所と共同試験) |
平成18 ~平成27 | 岡山県新見市 森林技術センター (古谷国有林) |
| 人工林に介在する天然生広葉樹の更新拡大メカニズムの検証 | 人工林内に介在している広葉樹の樹下及び周辺の区域における天然生稚苗の発生・生育メカニズムを調査・解析する。この解析結果に基づき、人工林の間伐等による針広混交林化等を確実かつ効率的に行う施業技術の確立を図るとともに、小流域を単位とした面的な林分配置を考慮した針広混交林化について検討する。 (森林総合研究所関西支所、岡山大学、岡山県林業試験場と共同試験) |
平成20 ~平成24 |
岡山県新見市 森林技術センター (三室国有林) |
| 公益的機能の発揮に資する樹下植栽に適応可能な種苗の導入実証試験 | 複層林施業の樹下植栽については、上層木による光環境の調節に着目した試験、研究が主流である中、現実に複層林施業を実施していく上で必要な品種の情報が未整備となっている。このことから、ヒノキについて、耐陰性に優れ樹下植栽が可能な品種を明らかにする。 (育種センター関西育種場と共同試験) |
平成21 ~平成25 | 岡山県新見市 森林技術センター (三室国有林) |
(2)森林と人との共生を重視した森林施業及び利用技術の確立
| 技術開発課題名 | 取組み内容 |
期間 (年度) |
場所 |
|---|---|---|---|
| コウヤマキの天然更新試験 | 植物群落保護林の維持・保全に資するため、台風被害地の林冠ギャップに発生した稚樹の消長調査、成長調査等を行い、天然更新によるコウヤマキ林分の成立過程及びその条件等の資料取得。 | 平成13~平成32 | 和歌山県高野町 和歌山森林管理署 (高野山国有林) |
| アカマツの材質、成長遺伝子に関する試験 | 東北地方と関西地方の天然性アカマツ林より選抜された母樹からの実生家系群によって設定された30年生の樹林の材質、生長等に関する諸特性の遺伝に関する基礎的情報取得。 (森林総合研究所と共同試験) |
平成14~平成41 | 広島県庄原市 広島北部森林管理署 (鈩原山国有林) |
| カワウ被害による森林荒廃地を回復するための森林施業方法の確立 | カワウの営巣が激増したことに伴い、糞害・枝折り被害による立木の枯損が著しくなり、現地に適応した樹種の模索と植裁樹種の保護方法について試験し、森林生態系の回復を目的とした施業方法の開発。 | 平成16~平成24 | 滋賀県近江八幡市 滋賀森林管理署 (伊崎国有林) |
| 金ボタルの生息する森林における施業の確立 | 金ボタルと共存のため、これまでの基礎データーを更に蓄積・分析し金ボタル発生(幼虫確認)と森林施業の関連を解明する。 | 平成18~平成27 | 岡山県新見市 森林技術センター (天王山国有林) |
| 人工林における森林整備手法の違いによる生物多様性保全の検証 |
森林整備手法が異なる小流域の森林において、生物多様性の現状把握及び森林施業が生物多様性に及ぼす影響等を検証する。 ( 森林総研関西支所 ・岡山大学 ・倉敷市立自然史博物館と共同試験 ) |
平成22~平成26 |
岡山県新見市
森林技術セン ター (三室国有林) |
(3)資源の循環利用・有効利用技術の確立
| 技術開発課題名 | 取組み内容 |
期間 (年度) |
場所 |
|---|---|---|---|
| カヤ人工植栽試験 | 天然林の減少とその取扱の規制等から、カヤ等の特殊用材の供給は今後益々困難な見通しにあることから、カヤの樹下植栽による造成法の調査研究。 | 平成 2 ~平成28 | 岡山県新見市 森林技術センター(釜谷国有林) |
| カヤ人工植栽試験 | 天然林の減少とその取扱の規制等から、カヤ等の特殊用材の供給は今後益々困難な見通しにあることから、カヤの樹下植栽による造成法の調査研究。 | 平成 2 ~平成28 | 奈良県斑鳩町 奈良森林管理事務所 (野山国有林) |
| 植栽本数密度別の林分構造変化試験 | 植栽本数密度の違いによる林分構造変化の比較検討を行い、低コスト化に向けた森林造成の確立を図る。 | 平成 12 ~平成42 | 岡山県新見市 森林技術センター (釜谷国有林) |
| 檜皮採取試験 | 檜皮に関する情報の収集や檜皮採取による生立木への影響等について気候差のある内陸部と瀬戸内部を比較調査し、檜皮供給体制の確立を図る。 (森林総合研究所関西支所と共同試験) |
平成 12 ~平成32 | 京都府京都市 京都大阪森林管理事務所 (鞍馬山国有林) |
| 檜皮採取試験 | 檜皮に関する情報の収集や檜皮採取による生立木への影響等について気候差のある内陸部と瀬戸内部を比較調査し、檜皮供給体制の確立を図る。 (京都大学と共同試験) |
平成 12 ~平成32 | 山口県岩国市 山口森林管理事務所 (城山国有林) |
| 植裁木本数密度によ る林分構造変化及び材質試験 | 植裁木本数密度による林分構造変化(生長量、形質)の比較検討を行うとともに、材質(細り)への影響と低コスト化に向けた森林造成技術の確立を図る。 | 平成14 ~平成44 | 広島県福山市 広島森林管理署 (新元重山国有林) |
| 人工造林による有用広葉樹の育成施業の開発 | 人工造林による有用広葉樹用材林の育成技術の体系化を図る。 | 平成18 ~平成27 | 岡山県新見市 森林技術センター (上下田,樋谷山国有林) |
| 天然生広葉樹を活用した低コストな針広混交林造成技術の開発 | 皆伐跡地に自生するヤマザクラ、クリ、ホオノキ等の広葉樹の萌芽苗及び天然下種苗を活用して、その間にヒノキを植栽することで、ヒノキ植栽本数の低減及び、地拵、下刈等の作業を簡略化することにより低コスト造林の確立を図る。 | 平成19 ~平成28 | 岡山県新見市 森林技術センター (古谷国有林) |
| 無下刈施業に適応可 能な種苗の導入実証 試験 | 下刈作業の経費を低減させるためには、下刈り作業そのものを省略することが最も効果的かつ合理的であるため、上長生長が優れたスギ品種を選定・植栽し、植栽木の生育状況等を調査し、無下刈り施業に適応可能な樹苗を選定・検証する。 (林木育種センター関西育種場と共同試験) |
平成20 ~平成24 | 岡山県新見市 森林技術センター (古谷国有林) |
|
搬出間伐促進のための林業技術開発 ( 活きた搬出間伐促進マニュアルの作成 ) |
定性間伐と列状間伐を組み合わせた施行の方法を確立するとともに、将来林分像等を森林所有者等に提示することにより、地域の搬出間伐率の倍増を実現する。 |
平成23~平成25 |
森林技術センター 森林総研関西支所 |
(4)効率的で安全な作業技術の確立
| 技術開発課題名 | 取組み内容 |
期間 (年度) |
場所 |
|---|---|---|---|
| 列状間伐施業における林況変化と経営的評価試験 | 効果的な列状間伐の実行に資するため、列状間伐の実施による林分の状況変化の把握及び経営的評価試験。 (森林総合研究所と共同開発) |
平成 8~平成22 | 岡山県新見市 森林技術センター (水昌山国有林) |
| 低コストを目指した育林技術(簡易な軽量ポットによるさし木育苗技術)の開発 | 再植林時のコストを削減するためには、苗木の軽量化・小型化を図る必要がある。このため、軽量でかつ生育のよい苗木生産に適した軽量ポットの開発及びポット挿し付けに適した品種を明らかにする。 (森林総合研究所関西支所、育種センター関西育種場、民間業者と共同開発) |
平成21~平成25 | 岡山県新見市 森林技術センター (古谷国有林) |
| 低コスト路網作設後の維持・管理等に係るモニタリング調査 |
低コスト路網(集材路)の構造物(木組み)及び路体状況について、次回間伐(10年後)までモニタリング調査する。 (岡山大学と共同試験) |
平成22~平成31 |
岡山県新見市 |
(5)効率的な森林管理及び健全な森林の育成技術の確立
| 技術開発課題名 | 取組み内容 |
期間 (年度) |
場所 |
|---|---|---|---|
| 落葉広葉樹林における二酸化炭素の吸収 ・固定機能の高度発揮を図るための施業方法の確立 |
地球温暖化防止京都会議において、森林の二酸化炭素の吸収・固定の役割が評価され、温暖地域における落葉広葉樹林での二酸化炭素の吸収・放出を定量的に評価し、高精度に把握することが求められていることから、これを明らかにし森林の公益的機能の高度発揮を図るための施業方法の確立を図る。 |
平成10~平成23 | 京都府山城町 京都大阪森林管理事務所 (北谷国有林) |
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計画部指導普及課
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