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近畿中国森林管理局

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    衣笠山国有林で森林教室を開催

        平成27年1月16日(金曜日)、衣笠山国有林において、京都市立金閣小学校が4年生(83名)の児童を対象とした森林教室を開催しました。当日は、京都森林インストラクター会から6名が協力ボランティアとして参加したほか、当所から2名がスタッフとして参加しました。今回は、冬の森を観察することと、昨年2月、児童が3年生の時に掛けた巣箱の中を確認することを目的にして実施されたものです。

        開会にあたり、当所の植田森林技術指導官が本日の目的と注意事項、森林インストラクターが昨年の巣箱の営巣結果報告や野鳥の役割、衣笠山の野生動物、衣笠山の森と人とのつながりを説明した後、3班に分かれて衣笠山周回コースへ出発しました。

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             野鳥の役割について

        大昔は海の中だったしゅう曲地層の手前から衣笠山に入り、落葉広葉樹の葉がたくさん落ちている上を歩きました。頭上の明るさを感じながら人工林の方へ向かう途中で、ナラ枯れ被害木の伐採跡や動物に樹皮を剥がされたリョウブの木を観察したり、こげ茶色のきくらげを見つけ、手で触って感触を確かめました。

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              シイタケが生えてたよ!

        樹齢125年といわれるヒノキの人工林のところでは、植田森林技術指導官が日本の森林における天然林と人工林の割合の話や人工林の大半は針葉樹という話をしました。また、「ここにある針葉樹は何の木でしょう」の問いに、「マツ」「スギ」などの回答が、樹高が18mほどのヒノキを指して「この木の高さはどのくらいでしょう」の問いに、「50m」「10m」などの回答があり、質問が少し難しかったようでした。また、「木は、伐って建築などに使われますが、そのあとに植えれば、また大きくなる持続可能な資源です。皆さんも大人になったら、木を使ってくださいね。」と、伐って使って植えるという森林の循環利用について説明を行いました。さらに、ここでは小学校の先輩達が設置したほだ木に生えたしいたけを観察しました。

        常緑広葉樹のシイの森では、児童たちは、小さな実を見つけたり、落葉樹の森に比べて暗さを感じたりしていました。またコナラの森では、森林インストラクターから、昔の人は萌芽更新の性質を利用して一定間隔で薪や落ち葉を燃料や肥料に使うという木の循環システムの使い手だったことを教わりました。

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          木は持続可能な資源です

        ウラジロやコシダの生えた小道を登って尾根道に出ると、アカマツ林に囲まれ、リスの食痕である通称「エビフライ(マツボックリ)」を見つけることが出来、児童たちは、ここでも姿は見えないけれど動物の存在を感じることができました。

        山頂からは、撥ね枝に注意しながら動物の森歩きを体感する目的で、急坂「けもの道」を一気に下りました。土がむき出しで段差のある足場や急勾配の箇所では児童たちはかなり苦労していましたが、なんとか全員下りきることができました。

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          ウラジロの小道も急坂だね

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