森林官通信(箕面森林事務所) 第10号 生産事業の監督
地域と国有林をつなぐ、森林官の日々の仕事をお伝えします。
冬のおくりもの
〇生産事業とは、人工林で植栽した苗木を皆伐するまでの間に数回行う間伐作業のことです。作業は業者さんに発注して仕事を請け負ってもらいます。
間伐した木を山にそのまま切り捨てて置く「存置型(ぞんちがた)」と有効活用が見込まれる場合は山から木を運び出して利用する「活用型(かつようがた)」の二つの方法があります。
〇玉切(たまぎ)りとは、立木を伐倒した後、規定の寸法に切断して丸太にすることをいいます。
-------------------------------------------------------
森林官の仕事の一つに生産事業の監督があります。
監督員は、間伐作業を行う業者さんに対して契約通りの内容が行われるように現場で指示をしたり、近隣施設との調整や天候不順や自然災害起きた場合の対応など作業期間中に発生する様々な案件に対処していくなど、事業が円滑に終わるように監督指導を行います。
間伐する前の森林は木が混み合って暗い林内ですが、間伐することで光が差し込み、残った木が太く大きくなります。
間伐前の森林
間伐後の森林
間伐を行う前に、まず森林作業道という林業機械が通れる道をつくります。
間伐現場の近くをハイカーが通るので、看板で注意喚起を促します。
次に木材を伐倒し、玉切りした木材はフォワーダという運搬車に乗せて林内から運び出します。
運び出された木は山の入口の土場(どば)と呼ばれる場所に集められます。
そこからトラックに積み替えて木材市場に運んで販売します。
作業が終わると契約通りに作業ができているか現地で検査をします。
検査員が講評を行います。
監督期間は半年から一年近くに渡ります。
また、間伐作業はチェーソーや重機を使うため大変危険を伴う作業です。
作業場所に頻繁に通って作業の進捗状況と契約通りに履行されているかを常に確認し、業者さんが安全で事故がないように作業できるように調整する必要があるため監督業務は責任を感じる業務の一つです。
お問合せ先
京都大阪森林管理事務所
ダイヤルイン:075-414-9822