近畿中国森林管理局では、国有林について地域の皆様の理解を深めるとともに、双方向の情報・意見の交換を図り、ご意見やご要望を国有林行政に役立てることにより、開かれた「国民の森林」にふさわしい管理経営を行うことを目的として、管内85名の方に「国有林モニター」をお願いしています。

今年度、第1回目の国有林モニター会議として、9月13日に管内東部地区の11名のモニターの皆様方にご参加をいただき、奈良森林管理事務所管内の桧股地区の民有林直轄治山事業と桧股国有林の林業専用道整備事業の現地見学及び意見交換会を開催しました。

桧股地区の民有林直轄治山事業現場は、平成23年9月の台風12号及び15号の災害により大規模な地すべりが発生した民有林の復旧治山工事の現場となります。

民有林であっても、復旧工事に高度な技術が必要な箇所等において、都道府県から要請を受けて国有林が事業を行うことがあること、できるだけ自然の森林の状態に戻す復旧工事を行っていること等の説明を行いました。

また被害木については、石等が含まれており処理に困っているとの説明に対して、学校教育用の教材として供給してはどうかとのご意見等もいただきました。

次に、桧股国有林における林業専用道整備の現場の見学を行いました。桧股国有林では、野迫川村桧股地区共同施業団地として民有林と国有林との連携により森林整備を行っており、今回見学していただいたのは国有林内の林業専用道現場で、今後は当該林業専用道を利用して民有林内に森林作業道も設置される予定であるとの説明を行いました。

意見交換会では、

林野庁の行っている治山事業について、もっとPRが必要

山や森林の仕事に対して、女性も含めてPRが必要

資料配布よりも、現場の見学の機会を増やすべき

森林税を導入するべき

近未来の国有林のグランドデザイン（森林構成木種の構成割合、森林保全と生物との共生）が必要

などの意見・要望を頂きました。

今回の会議で得られた貴重なご意見・ご要望については、今後の国有林野の管理経営等に反映させるよう努めていきたいと考えています。

モニターの皆様には、大変御多用のところ御出席いただき、貴重な意見等を賜りましたことについて、紙面を借りて御礼申し上げます。本当にありがとうございました。