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近畿中国森林管理局

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    治山事業

    清らかな水を安定的に確保するとともに、山地の崩壊による土砂災害の発生を防止するため「治山事業」を行っています。
    石川県の重要河川となっている手取川上流部は崩れやすい地質が多く、昔から幾たびかの土石流災害を引き起こしてきました。特に、昭和9年の水害はすさまじく、白山市白峰(旧白峰村)の市ノ瀬集落全部が土砂に埋まり、北陸本線の鉄橋が流されるという大災害が発生しました。
    そのため石川森林管理署(当時は金沢営林署)では、下流の人々の暮らしを守るために、昭和10年から国有林の治山事業に取り組み、今日まで継続的に事業を実施しています。
    一方、手取川上流部左岸の民有林・湯の谷地区にも多くの崩壊地があり、流域の安全性を高めるためには左右両岸を一体的な計画の下で工事を進めるべきとの判断から、昭和56年に民有林直轄治山事業を開始しました。

    国有林直轄治山事業

    山腹工事

    白山市白峰・釈迦ヶ岳国有林

    施工前(昭和52年撮影)

    sekoumae3

    施工後(平成25年7月撮影)

    sekougo3

    民有林直轄治山事業

    連続する山腹工と渓間工

    白山市白峰・湯の谷地内

     施工前(昭和57年撮影)

    sekoumae2

     施工後(平成25年7月撮影)

    sekougo2

     



    防災林造成事業

    海岸からの飛砂、暴風、潮風等から住宅や田畑等を守るため海岸林を造成する「防災林造成事業」を行っています。
    名勝「安宅の関」に隣接する安宅林国有林や越前加賀海岸国定公園に指定されている加賀海岸国有林では、江戸時代から現在に至るまで様々の人々の努力により海岸林が造成されています。
    安宅林国有林では、平成25年度から、より強い海岸林を目指し、隣接する民有林と協力しながら海岸林の造成に努めています。

    間伐材を利用した丸太防風工

    (平成20年施工)

    小松市・安宅林国有林

    施工前

    sekoumae1

    施工後

    sekougo1

    環境に配慮した治山事業

     白山山系の生態系維持・回復のため、タイヤ洗浄施設を設置

    当署では、白山国立公園内への外来植物の侵入を防ぐため、白山国立公園内に所在する国有林内の登山道において、外来植物のオオバコを除去する取組みを行うとともに、白山国立公園内の治山工事に伴い資材等を搬入する工事用車両のタイヤに付着する外来植物の種子を取り除くため、流水を利用したタイヤ洗浄施設を設置しています。平成25年度、もう1箇所、タイヤ洗浄施設を設置しました。
    これにより、資材運搬路の入口及び中間地点の2箇所にタイヤ洗浄施設を設置することができ、外来植物の侵入に対しより適切な対応ができるようになりました。
    当署では、このような取組みを通じ、白山山系の生態系の維持・回復に少しでも寄与していきたいと考えています。

    種子おとし工1

    タイヤ洗浄施設

    種子おとし工2

    タイヤ洗浄施設を通過する工事用車両