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近畿中国森林管理局

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    夜叉ヶ池とパトロール

    夜叉ヶ池とヤシャゲンゴロウ_long

    夜叉ヶ池と夜叉ゲンゴロウ

    夜叉ヶ池

    ヤシャゲンゴロウの生息する夜叉ヶ池は、福井県南越前町の南部、岐阜県境の三国岳から三周ヶ岳に連なる尾根のほぼ中間(標高 1,099m)に位置しています。周囲約 230m、面積36a、最大水深 7.7m、ハマグリの貝殻の形をした池です。

    夜叉ヶ池

    この池の水位は年間差約1mでほぼ一定です。注ぎ込む沢も流れ出る川もないことから、直接降り注ぐ雨の他に伏流水が池に注ぎ込み、時間をかけて蒸発したり地中深くへ染み出たりしていると考えられます。

    夜叉ヶ池の周辺は、ブナを中心とした自然のままの植物相で構成されています。
    池の中や周辺部には、水辺や水中に見られがちな植物がほとんど見られません。
    また冬期間(12月~5月)、池は周辺の傾斜面からの雪崩と、吹き溜まりの雪で池全面が厚く覆われます。

    池の中に生息する主な動物は、イモリ、オオルリボシヤンマ(ヤゴ)、モリアオガエル(オタマジャクシ)です。中でもイモリの数と、一時期のモリアオガエルは圧倒的に多いです。

    夜叉ヶ池の断面図

    夜叉ヶ池の生物

    夜叉ヶ池は、古くから数々の伝説に彩られていて、龍神伝説、また雨乞いの池として信仰されてきました。夜叉ヶ池には龍神が奉られ、夜叉と龍神とが重なり合って恐ろしい、寄りつきにくいというイメージがあったようです。

    それらの伝説の多くは、干ばつ時に雨を降らせる条件として長者の娘を大蛇の嫁に捧げるというもので、毎年6月の第一日曜日には山開き神事が執り行われています。

    夜叉姫伝説 夜叉姫伝説_池

    夜叉姫伝説

    昔々、日照り続きで干ばつになり、長者が水田稲作の枯死を案じて「雨を降らさば吾が娘を与えよう」とつぶやくと、小蛇出現してその約束を確かめた後、天忽ちにして風雨を呼び、する作物は活気を取り戻した。長者は喜んだが、蛇との約束を思い心が沈んだ。案の定その約束を迫られ、愛娘の一人を与えると、それを伴って夜叉ヶ池に入り主となり、竜の棲む神秘の池となっている。(南条郡史より)

    木道

    平成16年(2004年)、通路の確保と岸部の保護、植生の保護のため、池の岸辺に木道を設置しました。
    池の水位は1mほどの増減があり、増水時にはそれまで登山道の一部だった岸辺が水没します。これまで、登山者は仕方なく池の中を突き進んだり、迂回して藪を漕いだりしていましたが、このような踏み荒らしの心配がなくなりました。
    もう一つ重要な目的に、ヤシャゲンゴロウが蛹になる岸辺の砂地の保護があります。木道の設置によって、登山者がゲンゴロウを踏みつぶす危険性が大幅に減少すると考えられます。

    木道

    夜叉ヶ池パトロール

    パトロール_1

    希少野生動植物種ヤシャゲンゴロウの生息環境保護を目的に、ボランティアによるパトロール活動を行っています。夜叉ヶ池は格好の休憩場所として昔から多くの登山者に親しまれていますが、近年の登山客の増加やマナーの悪化により池周辺の環境悪化が懸念されています。平成13年(2001年)、地元住民を中心にボランティアを募集し、登山者への呼びかけ活動を始めました。
    会員は現在29名、登山客の多い土・日・祝日を中心に活動しています。活動内容はチラシ配布をはじめとした環境保護への協力要請です。

    パトロール_2

    ヤシャゲンゴロウの生息環境保護にご協力をお願いします。