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ツルウメモドキ

ツルウメモドキ

 

ツルウメモドキ

ツルウメモドキ
(ニシキギ科・ツルウメモドキ属)蔓梅擬

CelastrusorbiculatusThunb. 属名(ケラストルス)或種の常緑樹(恐らくセイヨウキズタ)につけられた古代ギリシャ名Celastrosから転じた。Celasは晩秋を意味するという。種小名は、円形の意。北海道、本州、四国、九州、沖縄、朝鮮半島、中国に分布し、山野の林縁や、原野、湖畔の向陽地などに生育する落葉つる性木本で、長さ数mに達する。

樹皮は灰色で。本年枝は黄緑色で無毛。しだいに赤褐色になる。葉は互生し、葉身は長さ4~10cm、幅2~8cmの楕円形または倒卵形。ふちには浅い鋸歯がある。両面とも無毛。葉柄は長さ1~2cm。托葉は落ちやすい。花は雌雄別株で5~6月、葉腋に短い集散花序をだし、雄株では1~3個の花をつける。花は黄緑色で、直径6~8mm、花柄の中央より下に関節がある。果実は羚果で、径7~8mmの球形で、10~12月に黄色に熟す。熟すと3つに割れ、橙赤色の仮種皮に包まれた種子が顔をだす。種子は長さ約4mm。

和名はつる性で、ウメモドキ(モチノキ科)に似た植物といった意味。文学では、しばしば蔓梅擬と漢字書きされる。属の英名は変わっており、オリエンタル・ビタースイートという。「東洋の苦くて甘い木」といったほどの意味か。別の英名にスターフ・ツリーがあり、杖の材料にされたらしい。また、ドイツ名はバーム・ビュルゲルで、「絞殺樹」とでも訳すべき物騒な名だ。

参考及び引用文献:樹に咲く花離弁花、草木帖飯和優著(山と渓谷社)

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