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ナガボノシロワレモコウ

ナガボノシロワレモコウ

ナガボノシロワレモコウ
ナガボノシロワレモコウ(バラ科・ワレモコウ属)

 

Sanguisorba tenuifolia Fisch.属名(サングソルバ)sanguis(血)+sorbere(吸収する)からなる語。根にタンニンが多く、止血の効のある民間薬としての評判による名。

北海道、本州(中部地方以北)、東北アジアに分布し、亜高山帯の湿原や沼沢地に生える無毛の多年草。 根茎は肥厚し、短く横臥する。茎は高さ80~130cm、直立し根葉は柄があり、小葉は11~15個、広線形または広披針形、ときに狭長楕円形でほとんどが小柄がつかず、長さ3~8cm、幅5~20mm、鈍頭または鋭頭、鋭鋸歯がある。花穂は数個、円柱形、長さ2~7cm、直立またはながいものは点頭し、幅(雄蕊は除き)6~7mm、花軸に短毛がある。花期は8~10月で白緑色または白色、しばしば部分的に血赤色を帯び、径約3mm.。萼裂片は後に基部は黄色または褐色を帯びる。

花糸は白色、長さは萼裂片の1.5~2.5倍、上部は少し扁平。葯は暗紫色。染色体数2n=56,84(8,12倍体)この種はコバナワレモコウとワレモコウとの間にできた自然雑種で、各器官に連続的に変異が見られる。

由来については、ワレモコウに似るが、ワレモコウの花穂より長く、花は白色であるということによるが、ワレモウコウの説は難解で、多数ある。前川文夫「植物の名前の話」の由来説では、宮殿や神社の御簾(みす)の上部の外側に横へ幕のように張った布を“帽額(もこう)”という。帽額には瓜を輪切りにした図「?紋(かもん)」が入っていた。この図は瓜に似ていたために“木瓜(もこう)”ともいった。この図は、ワレモコウの花に似ている。この蕾をよく見ると、十字形に割れていて、それで“割木瓜”この説以外に「我木香」説や「吾亦紅」説がある。

参考及び引用文献:新日本植物誌(至文堂)、高山に咲く花・野草の名前(山と渓谷社)

写真の中のトンボはナツアカネ(お腹部分の3本の線の、中央部の線が途中で切れている)3本とも明瞭なものはアキアカネ

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