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ホーム > 森林・林業白書 > 平成27年度 森林・林業白書(平成28年5月17日公表) > 平成27年度 森林・林業白書 概要(HTML版) > 第 IV 章 木材産業と木材利用


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第 IV 章 木材産業と木材利用

1.木材需給の動向

(1)世界の木材需給の動向

○世界の木材消費量は2008年秋以降減少したが、2010年以降は再び増加傾向。

○北米では針葉樹製材の消費が回復傾向。欧州では針葉樹製材の輸出が増加傾向。ロシアでは、以前と比べて産業用丸太の輸出が減少。中国では、産業用丸太の輸入と合板等の輸出が増加。

○平成27(2015)年10月にはTPP交渉が大筋合意され、林産物では、輸入額が多い国や、輸入額の伸びが著しい国からの合板・製材に対して、16年目までの長期の関税撤廃期間とセーフガードを措置。違法に伐採された木材の貿易に対する規律についても合意。

(2)我が国の木材需給の動向

○木材需要量は、平成21(2009)年を底にやや持ち直しているものの、平成20(2008)年の水準には達しておらず、平成26(2014)年には7,580万m3(丸太換算、以下同じ)。

○国産材供給量は、平成14(2002)年を底に増加傾向で推移し、平成26(2014)年には2,365万m3

○木材輸入量は、平成8(1996)年をピークに減少傾向で推移し、平成26(2014)年には5,215万m3

○木材自給率は、平成14(2002)年を底に回復傾向で、平成26(2014)年には31.2%。

(3)木材価格の動向

○平成27(2015)年の国産材の素材価格は、新設住宅着工戸数の減少に伴い、スギ、ヒノキで下落。

○平成27(2015)年の国産材の製材品価格は、素材価格と同様に下落。木材チップ価格は上昇。


(4)違法伐採対策

○我が国は、「違法に伐採された木材は使用しない」という基本的な考え方に基づき、適正に生産された木材を利用する取組を推進。

○「グリーン購入法基本方針」に基づき、政府調達の対象を合法性が証明された木材(合法木材)とするとともに、民間企業、一般消費者に合法木材の使用を普及啓発。

○海外では、米国、EU、オーストラリアにおいて違法伐採対策に関する法律・規則が施行済み。

(5)木材輸出対策

○平成27(2015)年の木材輸出額は前年比29%増の229億円。今後は製品での輸出が課題。

○木造軸組モデル住宅の建築やセミナーの開催、住宅展示会への出展を通じて、国産材の製品輸出を推進。中国の木造建築基準の改定作業へも参加。

《事例》 輸出先のニーズを踏まえた高品質木材製品の輸出

輸出先のニーズを踏まえた高品質木材製品の輸出

宮崎県では、集成材メーカーとプレカット企業が連携し、韓国の伝統的木造住宅「韓屋(ハノク)」等向けに県産スギ材を輸出。プレカットによる韓屋等の建設は工期も短く、数年が経過しても割れが生じないなど高い評価。


2.木材産業の動向

○木材産業は、林業によって生産される原木を様々な木材製品に加工し、消費者・実需者のニーズに応じて木材製品を供給。

○品質・性能、価格や供給の安定性の面において競争力のある木材製品を供給できる体制を構築することが課題。木材製品の安定的・効率的な供給体制の構築に向けて、木材加工・流通施設の整備等に対して支援。

木材加工・流通の概観


○製材業では、出荷量は減少傾向。素材入荷量の7割が国産材。大規模工場に生産が集中する傾向。JAS(日本農林規格)製品、乾燥材等の品質・性能の確かな製品の供給が必要。

○集成材製造業では、国産材の利用量が徐々に増加しているものの供給量に占める割合は16%。

○合板製造業では、素材入荷量に占める国産材の割合は7割まで上昇。輸入製品を含む合板用材全体に占める国産材の割合は30%。

○木材チップ製造業では、原料のほとんどが国産材である一方、輸入木材チップを含む木材チップ消費量全体に占める国産木材チップの割合は3分の1程度。

○プレカット加工業については、木造軸組構法におけるプレカット材利用率が9割まで拡大。プレカット工場では、材料を輸入材から国産材に転換する動きも。

国内の製材工場における素材入荷量と国産材の割合           合板の供給量の状況(平成26(2014)年)
データ(エクセル:94KB)   データ(エクセル:63KB)


○新たな製品・技術として、CLT(直交集成板)や木造の耐火建築物等のための木質耐火部材等の開発・普及に取り組み。

○木質バイオマスのマテリアル利用として、新たな素材への活用が期待されるセルロースナノファイバーの研究開発等へ支援。

《事例》 「CLTパネル工法」による宿泊施設が完成

「CLTパネル工法」による宿泊施設が完成

平成28(2016)年2月、長崎県佐世保市のテーマパーク内に、「CLTパネル工法」による木造2階建ての宿泊施設3棟が完成。客室内部は2面の壁をCLTの現しに。

《事例》 2時間耐火の木質耐火部材を使用した建物が完成

2時間耐火の木質耐火部材を使用した建物が完成

平成28(2016)年3月、京都府京都市に2時間耐火の木質耐火部材を使用した木造4階建ての建物が竣工。構造材には京都府産のスギ・ヒノキ材を100%使用。


3.木材利用の動向

(1)木材利用の意義と普及

○木材利用は、快適で健康的な住環境等の形成に寄与するだけでなく、地球温暖化の防止、森林の多面的機能の持続的発揮や地域経済の活性化にも貢献。

○一般消費者を対象に木材利用の意義を普及啓発する「木づかい運動」を展開しており、平成27(2015)年度には、木材に関する製品や取組を表彰するウッドデザイン賞を創設。子どもから大人までが木の良さや利用の意義を学ぶ「木育(もくいく)」も推進。

(2)住宅分野における木材利用

○我が国における木材需要の約4割、国産材需要の過半が建築用材。新設住宅着工戸数の約半分は木造。住宅建築の横架材における国産材製品や技術の開発が重要。

○関係事業者が連携して地域で流通する木材を利用した家づくり(「顔の見える木材での家づくり」)を推進。木材利用に向けた設計者等の人材の育成も支援。

(3)公共建築物等における木材利用

○法律に基づき公共建築物等における木材の利用を促進。平成27(2015)年末までに、全ての都道府県と1,741市町村のうち86%に当たる1,496市町村が、木材利用の方針を策定。平成26(2014)年度に国が整備した公共建築物で、積極的に木造化を促進するとされた100棟のうち木造は32棟。また、内装等の木質化を行った建築物は172棟。

○学校の木造化や都市部における木材利用のほか、コンクリート型枠用合板など土木分野における木材利用も推進。

《事例》 国内最大級の木造ホールを持つ文化会館が完成

国内最大級の木造ホールを持つ文化会館が完成

山形県南陽市では、新しい文化会館を木造で建設。約1,400人を収容可能なメインホールの構造部には地元産のスギを活用した木質耐火部材を使用し、1時間耐火構造に。

《事例》 地元の木材と技術を活かして校舎を建設

地元の木材と技術を活かして校舎を建設

栃木県鹿沼市では、市立小学校を地元産のスギ等を使用した木造(一部鉄骨造)2階建て新校舎に建替え。地元の財産区から木材の提供を受けるほか、伐採から製材・加工・建設まで地元の業者が携わるなど、地元の木材と技術力を活用。

(4)木質バイオマスのエネルギー利用

○エネルギー源として利用されている木質バイオマスは工場残材、建設発生木材、間伐材等。間伐材等由来の木質バイオマスの利用量は増加。

○近年、公共施設、一般家庭、施設園芸等において、木質バイオマスを燃料とするボイラーやストーブの導入が進み、木質ペレットの生産量も増加傾向。

○再生可能エネルギーの固定価格買取制度を活用した木質バイオマス発電施設が各地で稼動。地域経済への効果が期待される一方、木質バイオマスの安定供給の確保等が課題。

エネルギー源として利用された間伐材等由来の木質バイオマス量の推移           再生可能エネルギーの固定価格買取制度の新規認定を受けた木質バイオマス発電設備(未利用木質)
データ(エクセル:95KB)   データ(エクセル:27KB)

お問い合わせ先

林政部企画課年次報告班
代表:03-3502-8111(内線6061)
ダイヤルイン:03-6744-2219
FAX:03-3593-9564

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