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ホーム > 森林・林業白書 > 平成27年度 森林・林業白書(平成28年5月17日公表) > 平成27年度 森林・林業白書 全文(HTML版) > 平成28年度 森林及び林業施策


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平成28年度 森林及び林業施策

概説

1 施策の背景(基本的認識)

森林は、国土の保全、水源の涵(かん)養、地球温暖化防止等の多面的機能の発揮を通じて、国民が安全で安心して暮らせる社会の実現に大きな役割を果たしている。また、森林は、我が国が有する貴重な再生可能資源であり、木材等の林産物の供給源として地域の経済活動とも深く結びついている。こうした森林の恩恵を国民が将来にわたって永続的に享受するには、これを適正に整備し、及び保全することが重要である。

また、林業は、森林生態系の生産力に基礎をおき、適切な生産活動を通じて、森林の有する多面的機能の発揮や山村地域における雇用創出に大きな役割を果たしており、その持続的かつ健全な発展を図る必要がある。

さらに、低炭素社会の実現が世界的な課題となる中、京都議定書目標達成計画(平成20(2008)年3月閣議決定)に基づき取り組んできた森林吸収源対策については、森林吸収量の確保のため、平成27(2015)年11月から12月にかけて開催された「気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)」において新たな枠組みとして採択された「パリ協定」を踏まえ、間伐をはじめとした適切な森林整備の実施など森林による二酸化炭素の吸収作用の保全・強化に、気候変動枠組条約の締約国として、引き続き取り組むことが重要である。

一方、平成23(2011)年3月の東日本大震災により、森林・林業関係でも、海岸防災林等への甚大かつ広域な被害や原子力災害が発生した。東日本大震災からの復旧・復興については、平成28(2016)年度からの5年間が「復興・創生期間」と位置づけられたところであり、一刻も早い復旧・復興に向けて、復旧・復興事業の着実な推進に取り組むことが重要となっている。

また、頻発する集中豪雨等により毎年各地で山地災害が発生しており、山地防災力の強化に向けた対策が重要となっている。

このような中、「森林・林業基本計画」(平成23(2011)年7月閣議決定)、「「日本再興戦略」改訂2015」(平成27(2015)年6月閣議決定)、「まち・ひと・しごと創生総合戦略(2015改訂版)」(平成27(2015)年12月閣議決定)、「農林水産業・地域の活力創造プラン」(平成26(2014)年6月改訂(農林水産業・地域の活力創造本部決定))及び「総合的なTPP関連政策大綱」(平成27(2015)年11月TPP総合対策本部決定)等を踏まえ、林業の成長産業化の実現等に向け、CLT(直交集成板)等の新たな製品及び技術の開発及び普及のスピードアップや公共建築物等の木造化、木質バイオマスの利用促進等による新たな木材需要の創出、林産物輸出等需要フロンティアの開拓、需要者ニーズに対応した国産材の安定供給体制の構築、合板及び製材の国際競争力の強化、適切な森林の整備及び保全等を通じた緑の国土強靱化、地球温暖化防止など森林の多面的機能の維持及び向上等に取り組む必要がある。


2 財政措置

(1)財政措置

平成28(2016)年度林野庁関係予算においては、一般会計に非公共事業約1,033億円、公共事業約1,900億円を計上する。特に、「農林水産業・地域の活力創造プラン」に沿って、新たな木材需要の創出、国産材の安定的・効率的な供給体制の構築等により、林業の成長産業化の実現を図るとともに、森林・林業の多面的機能の維持及び向上のため、

① 「次世代林業基盤づくり交付金」による、間伐・路網整備やCLT等を製造する木材加工流通施設、木質バイオマス関連施設、苗木生産施設等の整備など地域の実情に応じた川上から川下までの総合的な支援

② 施業集約化に向けた、森林所有者・森林境界の明確化の取組や、航空レーザ計測で取得した森林情報のICT活用による共有等の支援

③ 「新たな木材需要創出総合プロジェクト」による、CLT等の新たな製品・技術の開発・普及や地域材の利用拡大等の支援、違法伐採対策の推進や合法木材の普及促進

④ 「森林・林業人材育成対策」による、林業への就業前の青年に対する給付金の給付や、「緑の雇用」事業の拡充等による、新規就業者の確保・育成等の支援

⑤ 「シカによる森林被害緊急対策事業」による、国と自治体の広域的な連携の下でのシカの計画的な捕獲・防除等の支援

⑥ 花粉の少ない品種等を対象とした採種園等の造成・改良、コンテナ苗の生産技術研修等の支援や花粉症対策苗木への植替えの促進

⑦ 豊富な森林資源の循環利用や地球温暖化防止等を図るための森林整備事業、集中豪雨等に対する山地災害等の防止・軽減を図るための治山事業等の推進

等の施策を重点的に講ずる。

また、東日本大震災復興特別会計に非公共事業約63億円、公共事業約304億円を盛り込む。


(2)森林・山村に係る地方財政措置

「森林・山村対策」及び「国土保全対策」等を引き続き実施し、地方公共団体の取組を促進する。

「森林・山村対策」としては、

① 公有林等における間伐等の促進

② 国が実施する「森林整備地域活動支援交付金」と連携した施業の集約化に必要な活動

③ 国が実施する「緑の雇用」現場技能者育成対策事業等と連携した林業の担い手育成及び確保に必要な研修

④ 民有林における長伐期化及び複層林化と林業公社がこれを行う場合の経営の安定化の推進

⑤ 地域で流通する木材利用のための普及啓発及び木質バイオマスエネルギー利用促進対策

⑥ 市町村の森林所有者情報の整備

等に要する経費等に対して、引き続き地方交付税措置を講ずる。

「国土保全対策」としては、ソフト事業として、U・Iターン受入対策、森林管理対策等に必要な経費に対する普通交付税措置、上流域の水源維持等のための事業に必要な経費を下流域の団体が負担した場合の特別交付税措置を講ずる。また、公の施設として保全及び活用を図る森林の取得及び施設の整備、農山村の景観保全施設の整備等に要する経費を地方債の対象とする。

また、上記のほか、森林吸収源対策等の推進を図るため、林地台帳の整備、森林所有者の確定など森林整備の実施に必要となる地域の主体的な取組に要する経費について、地方交付税措置を講ずる。


3 税制上の措置

林業に関する税制について、平成28(2016)年度税制改正において、

① エネルギー環境負荷低減推進設備等を取得した場合の特別償却又は法人税額等の特別控除について、対象設備に木質バイオマス発電設備等を追加する等の見直しを行った上で、適用期限を2年間延長すること(所得税、法人税)

② 森林組合の合併に係る課税の特例の適用期限を3年間延長すること(法人税)

等の措置を講ずる。


4 金融措置

(1)株式会社日本政策金融公庫資金制度

株式会社日本政策金融公庫資金の林業関係資金については、造林等に必要な長期低利資金について、貸付計画額を152億円とする。沖縄県については、沖縄振興開発金融公庫の農林漁業関係貸付計画額を60億円とする。

森林の取得や木材の加工及び流通施設等の整備を行う林業者等に対する利子助成を実施する。

東日本大震災により被災した林業者等に対する利子助成を実施するとともに、無担保・無保証人貸付けを実施する。

(2)林業・木材産業改善資金制度

経営改善等を行う林業者・木材産業事業者に対し、都道府県から無利子資金である林業・木材産業改善資金の融通を行う。

その貸付枠は、100億円とする。

(3)木材産業等高度化推進資金制度

木材の生産又は流通の合理化を推進するために必要な資金等を低利で融通する。

その貸付枠は、600億円とする。

(4)独立行政法人農林漁業信用基金による債務保証制度

林業経営の改善等に必要な資金の融通を円滑にするため、独立行政法人農林漁業信用基金による債務保証の活用を促進する。

東日本大震災により被災した林業者・木材産業者に対する保証料等の助成を実施する。

(5)林業就業促進資金制度

新たに林業に就業しようとする者の円滑な就業を促進するため、新規就業者や認定事業主に対する研修受講や就業準備に必要な資金の林業労働力確保支援センターによる貸付制度を通じた支援を行う。

その貸付枠は、5億円とする。


5 政策評価

効果的かつ効率的な行政の推進、行政の説明責任の徹底を図る観点から、「行政機関が行う政策の評価に関する法律」(平成13年法律第86号)に基づき、「農林水産省政策評価基本計画」(5年間計画)及び毎年度定める「農林水産省政策評価実施計画」により、事前評価(政策を決定する前に行う政策評価)や事後評価(政策を決定した後に行う政策評価)を推進する。


お問い合わせ先

林政部企画課年次報告班
代表:03-3502-8111(内線6061)
ダイヤルイン:03-6744-2219
FAX:03-3593-9564

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