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ホーム > 森林・林業白書 > 平成27年度 森林・林業白書(平成28年5月17日公表) > 平成27年度 森林・林業白書 全文(HTML版) > 第1部 第 IV 章 第2節 木材産業の動向(2)


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第1部 第 IV 章 第2節 木材産業の動向(2)

(2)製材業

(製材品出荷量は減少傾向)

我が国における近年の製材品出荷量の推移をみると、平成21(2009)年までは減少を続け、その後はほぼ横ばいとなっており、平成26(2014)年には前年比5%減の960万m3であった。平成26(2014)年の製材品出荷量の用途別内訳をみると、建築用材(板類、ひき割類、ひき角類)が788万m3(82%)、土木建設用材が41万m3(4%)、木箱仕組板・こん包用材が103万m3(11%)、家具・建具用材が6万m3(1%)、その他用材が22万m3(2%)となっており、建築用が主な用途となっている(資料 IV -21)。

製材工場における製材用素材入荷量は、平成26(2014)年には1,666万m3であった。このうち国産材は前年比1%増の1,221万m3であり、製材用素材入荷量に占める国産材の割合は73%であった。平成14(2002)年には、製材用素材入荷量に占める国産材は、1,114万m3で国産材の割合は50%であったことから、製材工場への国産材の入荷量割合は近年大きく増加している。

また、輸入材は前年比15%減の445万m3であり、このうち米材(べいざい)が337万m3、ニュージーランド材が49万m3、北洋材が35万m3、南洋材が9万m3、その他が16万m3となっている(資料 IV -22)。

これに対し、製材品の輸入量は、平成26(2014)年には625万m3であり、製材品の消費量に占める輸入製材品の割合は約4割となっている。製材品の主な輸入先国は、カナダ(199万m3)、フィンランド(85万m3)、ロシア(78万m3)等となっている。


(大規模製材工場に生産が集中)

我が国の製材工場数は、平成26(2014)年末現在で5,468工場であり、前年より222工場減少した。減少した工場の約7割は、出力規模(*51)が75.0kW未満の小規模工場であった。平成26(2014)年末時点における製材工場の従業員総数は、前年比3%減の30,282人となっている。

出力階層別の素材消費量(*52)の割合をみると、平成26(2014)年には、「出力規模300.0kW以上」の大規模工場が64%、「75.0~300.0kW」の中規模工場が25%、「75.0kW未満」の小規模工場が9%となっており、製材の生産は大規模工場に集中する傾向がみられる(資料 IV -23)。

近年は、国内の森林資源を利用することを想定して、年間素材消費量が数万m3から10万m3を超える規模の大型の製材工場が新たに設置されてきている。



(*51)各工場の製材用機械を動かす動力(モーター)が一定時間に出す有効エネルギーの大きさ。

(*52)製材工場出力数と年間素材消費量の関係の目安は次のとおり。75.0kW未満:2千m3未満、75.0kW以上300.0kW未満:2千m3以上1万m3未満、300.0kW以上:1万m3以上。



(品質・性能の確かな製品の供給が必要)

製材の分野では、住宅の品質・性能に対する消費者ニーズの高まりにより、寸法安定性に優れ、強度性能が明確な木材製品が求められている。

木材の品質については、「農林物資の規格化等に関する法律」に基づく「日本農林規格(JAS(ジャス))」として、製材、集成材、素材、合板、フローリング等の9品目(*53)の規格が定められている。JAS制度では、登録認定機関(*54)から製造施設や品質管理及び製品検査の体制等が十分であると認定された者(認定事業者)が、自らの製品にJASマークを付けることができるとされている(*55)。

平成23(2011)年には、官庁営繕の技術基準である「木造計画・設計基準」が制定され(*56)、官庁施設の構造耐力上主要な部分に用いる製材等は、一定の品質を確保する観点から、原則としてJASに適合するもの又は国土交通大臣の指定を受けたものとされた。このため、今後、公共建築物等における木材利用の拡大を図る上でも、JAS製品の供給体制の整備が必要となる。

しかしながら、JAS制度に基づく認定を取得した事業者の割合は、合板工場では7割を超えているものの、製材工場では1割程度にすぎず、JAS製材品の供給体制は十分とはいえない(*57)。

また、近年、プレカット材の普及に伴い、その加工原料として、寸法安定性に優れた集成材のほか、乾燥材(*58)等への需要が高まっている。これまで、我が国の人工林資源の多くを占めるスギ材は、含水率のばらつきが大きく、品質の均一な乾燥材の生産が困難であった。

しかしながら、近年では、乾燥技術の向上や乾燥施設の整備が進んでいることなどを背景として、製材品における人工乾燥材の出荷量は増加傾向にあり、平成26(2014)年には、製材品に占める人工乾燥材の割合は33.5%、また、特に乾燥が求められる建築用材に占める人工乾燥材の割合は40.4%となっている(*59)(資料 IV -21)。



(*53)製材、枠組壁工法構造用製材及び枠組壁工法構造用たて継ぎ材、集成材、直交集成板、単板積層材、構造用パネル、素材、合板及びフローリング。

(*54)ISO/IECが定めた製品の認証を行う機関に関する基準等に適合する法人として、農林水産大臣の登録を受けた法人(ISOは「国際標準化機構(International Organization for Standardization)」、IECは「国際電気標準会議(International Electrotechnical Commission)」)。

(*55)「農林物資の規格化等に関する法律」(昭和25年法律第175号)第14条第1項

(*56)「公共建築物等における木材利用」については、156-161ページを参照。

(*57)合板工場については、公益財団法人日本合板検査会調べによるJAS認定工場数(平成26(2014)年3月末現在)を全合板工場数(平成26(2014)年12月末現在)で除した割合。製材工場については、農林水産省、一般社団法人全国木材検査・研究協会及び一般社団法人北海道林産物検査会調べによる製材等JAS認定工場数(平成26(2014)年8月現在)を全製材工場数(平成26(2014)年12月末現在)で除した割合。

(*58)建築用材等として使用する前に、あらかじめ乾燥させた木材。乾燥させることにより、寸法の狂いやひび割れ等を防止し、強度を向上させる効果がある。

(*59)農林水産省「木材統計」



お問い合わせ先

林政部企画課年次報告班
代表:03-3502-8111(内線6061)
ダイヤルイン:03-6744-2219
FAX:03-3593-9564

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