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ホーム > 森林・林業白書 > 平成27年度 森林・林業白書(平成28年5月17日公表) > 平成27年度 森林・林業白書 全文(HTML版) > 第1部 第 IV 章 第1節 木材需給の動向(5)


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第1部 第 IV 章 第1節 木材需給の動向(5)

(5)木材輸出対策

(我が国の木材輸出は近年増加)

我が国の木材輸出は、中国等における木材需要の増加や韓国におけるヒノキに対する人気の高まり、円安方向への推移等を背景に、平成25(2013)年以降増加しており、平成27(2015)年の木材輸出額は、前年比29%増の229億円となった。

品目別にみると、丸太が94億円(対前年比37%増)、製材が33億円(対前年比2%増)、合板等が30億円(対前年比123%増)となっており、前年からは合板等が特に増加している。また、これらが全体の輸出額の約7割を占めている。このうち、丸太については、中国、韓国向けを中心に、近年輸出が大きく伸びており、平成24(2012)年から平成27(2015)年にかけての輸出額増加分136億円の約6割を占め、平成27(2015)年の輸出額全体の4割を占めている。今後は、我が国の木材加工技術を活かした、付加価値の高い木材製品の輸出拡大が課題となっている。

また、輸出先国・地域別にみると、中国が89億円で最も多く、韓国が38億円、フィリピンが35億円、台湾が21億円、米国が17億円と続いている(資料 IV -18)。このうち、中国向けはスギが主体で、梱包材、土木用材、コンクリート型枠用材等として利用されており、また、韓国向けはヒノキが主体で、内装材等として利用されている。


(製品での輸出に向けた取組)

中国をはじめとする新興国では、経済発展や人口増加により、今後も木材需要が増加することが見込まれている。このため、我が国では、中国や韓国等に向けて、木材製品の輸出に取り組むこととしている(事例 IV -1)。

農林水産省が平成25(2013)年に策定した「農林水産物・食品の国別・品目別輸出戦略」では、平成24(2012)年の林産物輸出額123億円(うち木材は93億円、特用林産物は30億円)を、今後、平成32(2020)年までに250億円にする目標を掲げており、平成27(2015)年の輸出額は270億円(うち木材は229億円、特用林産物は41億円)となり、この目標を上回った。

このほか、木材を原料とするパルプも中国を中心に輸出されており、平成27(2015)年の輸出額は前年から25%増の279億円となっている。

「一般社団法人日本木材輸出振興協会(*46)」では、平成27(2015)年に中国大連(だいれん)市にスギ・ヒノキを使った木造軸組モデル住宅を建築したほか、日本産木材や軸組構法に関するセミナーの開催、中国や韓国で開催される住宅関係の展示会への出展等を通じて、国産材を使用した住宅部材等の木材製品の普及を行っている。2015年6月に中国の上海(シャンハイ)市で開催された「2015緑色建築建材博覧会」には、同協会の支援により、我が国から14の企業・団体が出展し、また、2015年2月に韓国の高陽(コヤン)市で開催された「キョンヒャンハウジングフェア2015」では、独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)の支援の下、我が国から19の企業・団体が出展した。

また、平成22(2010)年から「一般社団法人日本木材輸出振興協会」等の日本側専門家が、我が国の「建築基準法」に相当する、中国の「木構造設計規範」の改定作業に参加し提案を行ってきた結果、日本産のスギ、ヒノキ及びカラマツを構造材として規定するとともに木造軸組構法を新たに位置付ける同規範の改定案が採択され、今後、告示、施行される見通しとなっている。

事例IV-1 輸出先のニーズを踏まえた高品質木材製品の輸出

建築中の「韓屋」
建築中の「韓屋」
宮崎県産スギのプレカット材で建てられた「韓屋」(公州市の韓屋村)
宮崎県産スギのプレカット材で建て
られた「韓屋」(公州市の韓屋村)

宮崎県では、集成材メーカーのW社とプレカット企業のL社が連携し、平成18(2006)年頃から、韓国向けに県産スギ材の住宅部材の輸出に取り組んでいる。

近年、韓国では健康・自然志向の高まりから「韓屋(ハノク)」と呼ばれる伝統的木造住宅が見直されてきているが、プレカット技術が未だ導入されていない韓国の木造住宅建設は、工期が長く、コスト高となっている。

こうした中、L社では、連携先の韓国の工務店に対し、コンピューターにより設計を行うCADシステムや現場施工等の技術指導を行うことにより、「韓屋」等向けにW社の集成材を含む県産スギ材の輸出を促進している。この結果、これまでに「韓屋」を含めて93棟の建物が県産スギ材等を使用して建設されており、これに韓屋村(注)の門や東屋(あずまや)、内装、橋等も含めると125件となっている。

プレカットによる韓屋等の建設は、工期も短く、数年が経過しても割れが生じないなど高い評価を受けており、引き続きこのような形での木材製品の輸出に積極的に取り組むこととしている。

注:「韓屋」を体験するために建設された宿泊施設。



(*46)平成16(2004)年に「日本木材輸出振興協議会」として設立され、平成23(2011)年10月に「一般社団法人日本木材輸出振興協会」に移行。



お問い合わせ先

林政部企画課年次報告班
代表:03-3502-8111(内線6061)
ダイヤルイン:03-6744-2219
FAX:03-3593-9564

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