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ホーム > 森林・林業白書 > 平成27年度 森林・林業白書(平成28年5月17日公表) > 平成27年度 森林・林業白書 全文(HTML版) > 第1部 第 III 章 第2節 特用林産物の動向(1)


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第1部 第 III 章 第2節 特用林産物の動向(1)


「特用林産物」とは、一般に用いられる木材を除き、森林原野を起源とする生産物の総称であり、食用のきのこ類、樹実類や山菜類等、うるしや木ろう等の伝統工芸品の原材料、竹材、桐材、木炭等が含まれる。特用林産物は、林業産出額の約5割を占めており、木材とともに、地域経済の活性化や雇用の確保に大きな役割を果たしている(*51)。

以下では、きのこ類をはじめとする特用林産物の動向について記述する。



(*51)栽培きのこ類の産出額については、86~87ページ参照。



(1)きのこ類の動向

(きのこ類は特用林産物の生産額の9割近く)

平成26(2014)年の特用林産物の生産額は、前年比4%増の2,723億円であった。このうち、きのこ類は前年比4%増の2,328億円となり、全体の9割近くを占めている。このほか、樹実類や山菜類等のその他食用が前年比6%増の309億円、木炭やうるし等の非食用が前年比7%増の86億円となっている。

平成26(2014)年のきのこ類の生産額の内訳をみると、生しいたけが前年比4%増の691億円で最も多く、次いでぶなしめじが同3%減の520億円、えのきたけが同5%増の340億円の順となっている(*52)。

また、きのこ類の生産量は、長期的に増加傾向にあったが、平成23(2011)年以降は減少傾向となっており、平成26(2014)年は前年と同量の45.8万トンとなった。内訳をみると、えのきたけ(13.6万トン)、ぶなしめじ(11.6万トン)、生しいたけ(6.7万トン)で生産量全体の約7割を占めている(資料 III -29)。

きのこ生産者戸数は、近年は減少傾向で推移しており、平成12(2000)年の8.6万戸から平成26(2014)年の3.0万戸へと約4割に減少している。きのこ生産者戸数の多くを占める原木しいたけ生産者戸数も同様に減少している(資料 III -30)。



(*52)林野庁プレスリリース「平成26年の特用林産物の生産動向等について」(平成27(2015)年9月29日付け)



(輸入も輸出も長期的には減少)

きのこ類の輸入額は、平成26(2014)年には、前年からほぼ横ばいの168億円であった。このうち、乾しいたけが前年比10%増の76億円(5,077トン)、まつたけが前年比7%減の54億円(1,073トン)、生しいたけが前年比24%減の10億円(2,799トン)、乾きくらげは同7%増の24億円(2,398トン)となっている。生しいたけの輸入は、ピーク時の平成12(2000)年には4万トンを超えていたものの、平成13(2001)年の中国に対するセーフガード暫定措置の発動の影響等により、その後は大幅に減少し、平成26(2014)年には約3,000トンとなっている(資料 III -31)。これらのきのこ類の輸入先のほとんどは中国となっている(*53)。

一方、輸出について乾しいたけをみると、平成26(2014)年には輸出額が2億円(58トン)となっている。乾しいたけは、戦後、香港やシンガポールを中心に輸出され、昭和59(1984)年には216億円(輸出量は4,087トンで当時の国内生産量の約2割に相当)に上った。しかし、昭和60年代以降、中国産の安価な乾しいたけが安定的に供給されるようになったことから、日本の輸出額は長期的に減少してきている。



(*53)林野庁「特用林産基礎資料」



(きのこ類の消費拡大・安定供給に向けた取組)

きのこ類の消費の動向を年間世帯購入数量の推移でみると、他のきのこが増加傾向であるのに対し、生しいたけは横ばい、乾しいたけは下落傾向で推移している(資料 III -32)。

きのこ類の価格は、平成26(2014)年は、全体的に上昇した。乾しいたけについては平成20(2008)年の5,022円/kgをピークに下落が続いていたが、平成26(2014)年は前年比13%増の2,910円/kgとなった(資料 III -33)。下落が続いていた要因としては、従来の消費量の減少傾向に加え、原発事故に伴ういわゆる風評被害の影響もあったものと考えられるが、平成26(2014)年以降は回復の兆しがみられる(*54)。

林野庁では、きのこ類の消費拡大のため、関係団体とも連携して、消費者に向けてきのこ類のおいしさや機能性(低カロリーで食物繊維が多い、カルシウム等の代謝調節に役立つビタミンDが含まれているなど)についてPR活動を実施している(事例 III -4)。

また、きのこの安定供給に向けて、効率的で低コストな生産を図るためのほだ場等の生産基盤や生産・加工・流通施設の整備に対して支援している。

事例III-4 きのこ消費拡大の取組

料理レシピサイトに開設されたタイアップページ
料理レシピサイトに開設された
タイアップページ

親子料理教室でのきのこ収穫体験
親子料理教室でのきのこ収穫体験

平成27(2015)年5月から11月にかけ、林野庁の支援を受け、きのこや木炭等の特用林産物の消費拡大を図るための「森のめぐみプロジェクトキャンペーン」の様々な取組が全国各地で展開された。

5月に開催されたオープニングイベントでは、炭火で焼いた原木しいたけの試食等が行われた。8月から10月にかけては、野菜ソムリエから食材としてのきのこの魅力や効能の説明を受け、きのこ収穫体験も行う親子きのこ料理教室や、旅行会社とのタイアップによりきのこ産地の見学・収穫体験を行った上できのこ料理を堪能するツアー等が行われた。

また、10月15日の「きのこの日」に合わせて、9月21日から11月1日には、日本最大の料理レシピサイト内にタイアップページが開設され、同サイトで人気の料理レシピ作者が考案する新しいきのこ料理レシピの紹介等が掲載されるとともに、全国のきのこ売り場では、同サイトのロゴを活用したきのこの販売促進やタイアップページのPRが行われた。



(*54)林野庁経営課調べ。



お問い合わせ先

林政部企画課年次報告班
代表:03-3502-8111(内線6061)
ダイヤルイン:03-6744-2219
FAX:03-3593-9564

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