English

このサイトの使い方

サイトマップ

ホーム > 森林・林業白書 > 平成27年度 森林・林業白書(平成28年5月17日公表) > 平成27年度 森林・林業白書 全文(HTML版) > 第1部 第II章 第1節 森林の現状と森林の整備・保全の基本方針(2)


ここから本文です。

第1部 第 II 章 第1節 森林の現状と森林の整備・保全の基本方針(2)

(2)森林・林業に関する施策の基本方針

(「森林・林業基本計画」で森林・林業施策の基本的な方向を明示)

森林の有する多面的機能を持続的に発揮させるためには、森林を適正に整備し、保全することが重要であり、我が国では国、都道府県、市町村による森林計画制度の下で推進されている(資料 II -6)。

政府は「森林・林業基本法」に基づき、森林及び林業に関する施策の基本的な方向を明らかにするため、「森林・林業基本計画」を作成し、おおむね5年ごとに見直すこととされている。直近では平成23(2011)年7月に変更が行われた。

現行の基本計画は、森林・林業の再生に向けて、適切な森林施業の確保、施業集約化の推進、路網の整備、人材の育成等の取組を推進するとともに、地球温暖化対策、生物多様性保全への対応、木材需要の拡大、山村の振興、東日本大震災からの復興等を推進することとしている。

また同計画では、森林の整備・保全や林業・木材産業等の事業活動等の指針とするため、「森林の有する多面的機能の発揮」と「林産物の供給及び利用」の目標を設定している。「森林の有する多面的機能の発揮」の目標としては、5年後、10年後及び20年後の目標とする森林の状態を提示しており、育成単層林の一部を長期的に育成複層林に誘導していくこととしている。「林産物の供給及び利用」の目標としては、10年後の総需要量を7,800万m3と見通した上で、施業の集約化や路網整備の加速化、搬出間伐の促進等により、国産材の供給量及び利用量の目標を3,900万m3としている。

なお、現行計画は、平成28(2016)年に変更する予定の下で、林政審議会において検討が進められている。

森林計画制度の体系

(「全国森林計画」・「森林整備保全事業計画」等により森林整備・保全の目標等を設定)

農林水産大臣は「森林法」に基づき、5年ごとに15年を一期として「全国森林計画」を策定し、全国の森林を対象として、「森林・林業基本計画」に即した森林の整備及び保全の目標、伐採立木材積、造林面積等の計画量、施業の基準等を示すこととされている。平成25(2013)年10月に、平成26(2014)年度から平成40(2028)年度までを計画期間とする「全国森林計画」を策定した。同計画では、森林の有する機能ごとの森林整備及び保全の基本方針を提示し、伐採や造林等の基準や林道等の開設の考え方を明らかにするとともに、新たに、「森林の間伐等の実施の促進に関する特別措置法」(以下「間伐等特措法」という。)の一部改正や、事前防災・減災の考え方に基づく治山事業の推進等の今後より重視していくべき事項に関する記述を追加した。また、「森林・林業基本計画」に示されている目標等に即しつつ、新たな計画期間に見合う計画量を設定した。

また、農林水産大臣は「森林法」に基づき、「全国森林計画」に掲げる森林の整備及び保全の目標の計画的かつ着実な達成に資するため、「全国森林計画」の作成と併せて、5年ごとに「森林整備保全事業計画(*5)」を策定することとされている。平成26(2014)年5月には、平成26(2014)年度から平成30(2018)年度までの5年間を計画期間とする計画を策定した。同計画では、4つの事業目標とその成果指標について、森林整備保全事業の成果をより分かりやすく国民に示す観点から、新たな成果指標として「森林資源の平準化の促進」を加え、利用可能な育成単層林について、適切な主伐・再造林や育成複層林への誘導を推進することにより、齢級構成の平準化と平均林齢の若返りを図ることとしている。

さらに、林野庁では、平成26(2014)年8月に「林野庁インフラ長寿命化計画」を策定し、森林の整備・保全を適切に進めるための基盤となる治山施設及び林道施設の維持管理・更新等を着実に推進することとしている。



(*5)森林の有する多面的機能が持続的に発揮されるよう施業方法を適切に選択し、多様な森林の整備を行う「森林整備事業」と国土の保全、水源の涵養等の森林の有する公益的機能の確保が特に必要な保安林等において治山施設の設置や機能の低下した森林の整備等を行う「治山事業」に関する計画。



(「地域森林計画」・「市町村森林整備計画」等で地域に即した森林整備を計画)

都道府県知事と森林管理局長は「森林法」に基づき、全国158の森林計画区(流域)ごとに、「地域森林計画」と「国有林の地域別の森林計画」を作成することとされている。これらの計画では、「全国森林計画」に即しつつ、地域の特性を踏まえながら、森林の整備及び保全の目標並びに森林の区域(ゾーニング)及び伐採等の施業方法の考え方を提示している。林野庁では、平成3(1991)年度から、流域を基本的な単位として、流域内の関係者によって構成される協議会等を通じて合意形成を図りながら森林整備を行う「森林の流域管理システム」を推進しており、民有林と国有林が連携して、森林施業の集約化による効率的な間伐の実施、国産材の安定供給等に取り組むこととしている。

また、市町村長は「森林法」に基づき、「市町村森林整備計画」をたてることとされている。同計画は、地域の森林の整備等に関する長期の構想とその構想を実現するための規範を示したマスタープランと位置付けられており、森林の施業や保護の規範を示した上で、「全国森林計画」と「地域森林計画」で示された森林の機能の考え方等を踏まえながら、各市町村が主体的に設定した森林の取扱いの違いに基づく区域(ゾーニング)や路網の計画を図示している。

(「農林水産業・地域の活力創造プラン」等における位置付け)

平成26(2014)年6月に改訂された「農林水産業・地域の活力創造プラン」(農林水産業・地域の活力創造本部決定)では、施策の展開方向を「林業の成長産業化」として、「人工林が本格的な利用期を迎える中で豊富な森林資源を循環利用することが重要である」、「新たな木材需要の創出、国産材の安定的・効率的な供給体制の構築により、林業の成長産業化を実現し、人口減少が進展する山村地域に産業と雇用を生み出す」、「また、森林の整備・保全等を通じた森林吸収源対策を推進するとともに、多面的機能の維持・向上により、美しく伝統ある山村を次世代に継承する」としている。

また、平成27(2015)年6月に閣議決定された「「日本再興戦略」改訂2015」、「経済財政運営と改革の基本方針2015(骨太の方針)」、同12月に閣議決定された「まち・ひと・しごと創生総合戦略(2015改訂版)」等では、「農林水産業・地域の活力創造プラン」等に基づく施策を着実に実施するとしており、そのための施策として、豊富な森林資源を循環利用しつつ、CLT(直交集成板)(*6)等の開発・普及や木質バイオマスのエネルギー利用の推進等による新たな木材需要の創出、需要に応じた国産材の安定的・効率的な供給体制の構築等を推進するとしている。

このほか、CLT等の木材利用については、平成26(2014)年6月に閣議決定された「国土強靱化基本計画(*7)」にも位置付けられている。



(*6)CLT(直交集成板)については、第 IV 章(145-146ページ)を参照。

(*7)「強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靱化基本法」(平成25年法律第95号)第10条第1項に基づく計画で、国土強靱化に係る国の他の計画等の指針となるもの。



お問い合わせ先

林政部企画課年次報告班
代表:03-3502-8111(内線6061)
ダイヤルイン:03-6744-2219
FAX:03-3593-9564

ページトップへ


アクセス・地図