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ホーム > 森林・林業白書 > 平成27年度 森林・林業白書(平成28年5月17日公表) > 平成27年度 森林・林業白書 全文(HTML版) > 第1部 第II章 第1節 森林の現状と森林の整備・保全の基本方針(1)


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第1部 第 II 章 第1節 森林の現状と森林の整備・保全の基本方針(1)


森林は、国土の保全、水源の涵(かん)養、地球温暖化の防止、木材をはじめとする林産物の供給等の多面的機能を有しており、国民生活及び国民経済に大きく貢献している。このような機能を持続的に発揮していくためには、森林の適正な整備・保全を推進する必要がある。

以下では、我が国の森林の特徴や森林の有する多面的機能を紹介した上で、森林の整備・保全の基本方針について記述する。

(1)森林の資源と多面的機能

(我が国の森林の特徴)

我が国は、国土面積3,779万haのうち、森林面積は2,508万haであり、国土面積の約3分の2が森林で覆われた世界有数の森林国である(*1)。

我が国の森林のうち約6割に相当する1,343万haが天然林であり、この中には旧薪炭林等の里山林が含まれている。また、約4割に相当する1,029万haが人が植え育てた人工林であり、終戦直後や高度経済成長期に伐採跡地に造林されたものが多くを占め、その主要樹種の面積構成比は、スギが44%、ヒノキが25%、カラマツが10%となっている。

我が国の森林資源は、森林蓄積がこの半世紀で約2.6倍になり、特に人工林では約5.4倍にも達している。近年は年平均で約1億m3増加し、平成24(2012)年3月末現在で約49億m3の蓄積量となり、このうち人工林が約30億m3と6割を占める(資料 II -1)。一方、林業生産活動の低迷に伴い、森林の中には手入れが十分に行われていないものもあり、また、多くの人工林資源が成熟して収穫期を迎えているにもかかわらず十分に利用されていない状況にある。

所有形態別にみると、森林面積の58%が私有林、12%が公有林、31%が国有林となっている(資料 II -2)。また、人工林に占める私有林の割合は、総人工林面積の65%、総人工林蓄積の73%と、その大半を占めている。



(*1)国際連合食糧農業機関「Global Forest Resources Assessment 2015」によると、OECD諸国(加盟34か国)では、フィンランドの73.1%に次いで2番目となっている。また、OECD諸国に加えて、一定の国土(1,000万ha以上)かつ人口(1,000万人以上)を有する国の中でも2番目である。



(森林の多面的機能)

我が国の森林は、様々な働きを通じて国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与しており、これらの働きは「森林の有する多面的機能(*2)」と呼ばれている(資料 II -3)。

樹木の根が土砂や岩石等を固定することで、土砂の崩壊を防ぎ、また、森林の表土が下草、低木等の植生や落葉落枝により覆われることで、雨水等による土壌の侵食や流出を防ぐ(山地災害防止機能/土壌保全機能)。森林の土壌はスポンジのように雨水を吸収して一時的に蓄え、徐々に河川へ送り出すことにより洪水を緩和するとともに、水質を浄化する(水源涵(かん)養機能)。

森林の樹木は、大気中の二酸化炭素を吸収し、炭素を貯蔵することにより、地球温暖化防止にも貢献している(地球環境保全機能)。二酸化炭素は主要な温室効果ガスであり、人間活動によるこれらの排出が地球温暖化の支配的な要因となっている。例えば、家庭からの年間排出量は40年生のスギ約600本分の1年間の吸収量に相当すると試算される(資料 II -4)。

また、森林は木材やきのこ等の林産物を産出し(木材等生産機能)、史跡や名勝等と一体となって文化的価値のある景観や歴史的風致を構成したり、文化財等に必要な用材等を供給する(文化機能)。自然環境の保全も森林が有する重要な機能であり、希少種を含む多様な生物の生育・生息の場を提供する(生物多様性保全機能)。このほか、森林には、快適な環境の形成、保健・レクリエーションなど様々な機能がある。

農林水産省が平成27(2015)年に実施した「森林資源の循環利用に関する意識・意向調査」において、森林の有する多面的機能のうち森林に期待する働きについて、消費者モニター(*3)に聞いたところ、「山崩れや洪水などの災害を防止する働き」、「二酸化炭素を吸収することにより、地球温暖化防止に貢献する働き」、「水資源を蓄える働き」と回答した者の割合が高かった(*4)(資料 II -5)。

森林の有する多面的機能           家庭からの二酸化炭素排出量とスギの二酸化炭素吸収量
   


(*2)森林の多面的機能について詳しくは、「平成25年度森林及び林業の動向」の9~18ページ参照。

(*3)この調査での「消費者」は、農林水産行政に関心がある20歳以上の者で、原則としてパソコンでインターネットを利用できる環境にある者。

(*4)前回調査の平成23(2011)年までは、内閣府の「森林と生活に関する世論調査」等として実施。



お問い合わせ先

林政部企画課年次報告班
代表:03-3502-8111(内線6061)
ダイヤルイン:03-6744-2219
FAX:03-3593-9564

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