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ホーム > 森林・林業白書 > 平成24年度 森林・林業白書(平成25年6月7日公表) > 平成24年度 森林・林業白書 全文(HTML版) > 第1部 第VI章 第3節 木材利用の推進(4)


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第1部 第VI章 第3節 木材利用の推進(4)

(4)木材輸出 

(新興国では木材需要が増加)

我が国の木材輸出額は、平成24(2012)年は前年比4%減の93億円であった。輸出先国としては、中国が最も多く、韓国、フィリピン、米国が続いている(資料VI−40)。

我が国の木材は、かつて、造船用材や家具用材として海外に輸出されていたが、資源的な制約や人件費の高騰等により、昭和50年代(1970年代後半)以降、輸出は減少傾向となった。その後、特に中国と韓国向けの輸出が増加したことから、平成13(2001)年から平成20(2008)年にかけて増加傾向にあった。しかしながら、世界的な金融危機の影響等により、平成20(2008)年以降は減少傾向となっている。

なお、木材以外に、木材を原料とするパルプも中国を中心に輸出されており、平成23(2011)年の輸出額は前年比13%減の206億円となっている。


資料VI-40

データ(エクセル:37KB)

(中国・韓国を対象に輸出振興) 

我が国の木材消費量は減少傾向にあるが、海外では、中国を始めとする新興国での経済発展や人口増加により、今後、木材需要が増加することが見込まれている。このため、我が国では、中国と韓国を重点国として、付加価値の高い木材製品の輸出に向けた取組を進めている。

中国では、経済の高度成長、国民所得の向上、堅調な住宅建設等を背景に、木材の消費量が増加傾向にある。中国国内の木材供給量は増加しているものの、消費の増加が供給の増加を上回り、需給ギャップは拡大傾向にある。このため、中国の木材輸入は、丸太・製材ともに急速に増加してきた(*126)。

中国の住宅建築は、都市部では集合住宅が中心で、木造建築物の割合は非常に低いものの、著しい経済成長を背景に、別荘用を中心に木造戸建て住宅も建築されるようになっている。また、集合住宅においても、床材や壁材に針葉樹材が、内装材や家具用材に広葉樹材が使用されている(*127)。

韓国では、1970年代に植栽した人工林の成長により、丸太生産量は増加しているが、丸太の自給率は3割程度しかない。新設住宅戸数の9割以上が集合住宅で、集合住宅に使用する繊維板やパーティクルボード、合板の消費量が多い(*128)。

我が国では、平成16(2004)年に「日本木材輸出振興協議会(*129)」が設立され、中国・韓国への木材輸出をビジネスレベルに高めるための取組を進めている。同協議会では、平成19(2007)年から、中国や韓国で開催される住宅関係の展示会に出展して、国産材を使用した住宅部材等の木材製品の普及宣伝を行っている。2011年8月には、中国の上海市で開催された「第3回上海国際木造エコ住宅博覧会」に12の企業・団体がジャパンパビリオンとして出展して、成約見込額1.6億円の商談成果があった(*130)。2012年2月には、韓国の高陽市で開催された「キョンハンハウジングフェア」に9の企業・団体がジャパンパビリオンとして出展して、期間中に325件の商談が行われた(*131)。

 


(*126)日本木材輸出振興協議会 (2010) 中国の基準とニーズに対応した国産材輸出仕様の開発調査報告書.

(*127)森林総合研究所編 (2010) 中国の森林・林業・木材産業、木材等輸出戦略検討会 (2006) 国産材の輸出促進に向けて(論点整理).

(*128)立花敏 (2009) 林業経済研究, Vol.55(1): 3月13日、 高橋富雄 (2008) 木材工業, Vol.63(7): 328-331.

(*129)平成23(2011)年10月に「一般社団法人日本木材輸出振興協会」に移行。

(*130)一般社団法人日本木材輸出振興協会「ジャパンパビリオンの出展・商談活動実施報告」(平成24(2012)年3月)

(*131)株式会社JTBコミュニケーションズ「KYUNGHYANG HOUSING FAIR 2012 JAPAN PAVILION実施報告書」(平成24(2012)年3月)


 

(中国の建築基準と日本産木材) 

中国では、我が国の「建築基準法」に相当する「木構造設計規範」において、日本産木材の主要樹種であるスギ、ヒノキ、カラマツが木造建築物の構造材として指定されておらず、我が国の軸組工法も木構造として認められていない。このことは、我が国から中国への木材輸出の障壁になるとともに、我が国の樹種の品質が劣り、構造材のみならず内装材・家具材としても不適当であるとの誤解を招く一因となっている。

中国の「「木構造設計規範」国家標準管理委員会」は、2009年11月に、同規範の第4回目の改定作業を開始した。日本木材輸出振興協議会は、同改定作業に参加して、同規範の中にスギ、ヒノキ等を木造建築物の構造材として位置付けるとともに、軸組工法を木構造として位置付けるよう提案を行った。

2011年10月の「木構造設計規範改定委員会」では、同規範の「針葉樹木材適用強度等級」に、スギ、ヒノキ、カラマツを明記するとともに、その関係附表に3樹種の主要な特徴や加工性等を加えることなどが改定案に盛り込まれた(*132)。今後、2013年中に「木構造設計規範」が改正され、告示・施行される見込みである。

 


(*132)日本木材輸出振興協会ホームページ


 

お問い合わせ先

林政部企画課年次報告班
代表:03-3502-8111(内線6061)
ダイヤルイン:03-6744-2219
FAX:03-3593-9564

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