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ホーム > 森林・林業白書 > 平成23年度 森林・林業白書(平成24年4月27日公表) > 平成23年度 森林・林業白書 全文(HTML版) > 第1部 第V章 第3節 木材利用の推進(4)


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第1部 第V章 第3節 木材利用の推進(4)

(4)木材輸出

(新興国では木材需要が増加) 

我が国の木材は、かつて、造船用材や家具用材として海外に輸出されていたが、資源的な制約や人件費の高騰等により、昭和50年代(1970年代後半)以降、輸出は減少傾向にあった。

我が国の国内における木材消費量は減少傾向にあるが、中国を始めとする新興国での経済発展や人口増加により、今後、海外での木材需要は増加することが見込まれている。

このような中、我が国の木材輸出額は、平成13(2001)年から増加に転じ、特に、中国と韓国向けの輸出が増加してきた。しかしながら、平成20(2008)年以降は、世界的な金融危機の影響等により、輸出額は減少傾向となり、平成23(2011)年の輸出額(確報値)は97億円であった。輸出先国としては、中国が最も多く、フィリピン、米国、韓国が続いている(図V-28)。

なお、木材以外に、木材を原料とするパルプ(木材パルプ)も中国を中心に輸出されており、平成22(2010)年の木材パルプ輸出額は238億円となっている。


(中国・韓国を対象に輸出振興策を実施) 

我が国では、中国と韓国を重点国として、付加価値の高い木材製品の輸出に向けた取組を進めている。

中国では、経済の高度成長、国民所得の向上、堅調な住宅建設等を背景に、木材の消費が増加傾向にある。中国国内の木材供給量は増加しているものの、消費の増加が供給の増加を上回り、需給ギャップは拡大傾向にある。このため、中国の木材輸入は、丸太・製材ともに急速に増加してきた(*73)。

中国の住宅建築は、都市部では集合住宅が中心で、木造建築物の割合は非常に小さいが、著しい経済成長を背景に、別荘用を中心に木造戸建て住宅も建築されるようになっている。集合住宅においても、床材や壁材に針葉樹材が、内装材や家具用材に広葉樹材が使用されている(*74)。

韓国では、1970年代に植栽した人工林の成長により、丸太生産量は増加しているが、丸太需給における自給率は3割程度しかない。新設住宅戸数の9割以上が集合住宅で、集合住宅に使用する繊維板やパーティクルボード、合板の消費量が多い(*75)。

我が国では、平成16(2004)年に「日本木材輸出振興協議会(*76)」が設立され、中国・韓国への木材輸出をビジネスレベルに高めるための取組を進めている。平成19(2007)年からは、中国や韓国で開催される住宅関係の展示会に出展して、国産材を使用した住宅部材等の木材製品の普及宣伝を行っている。



(*73)日本木材輸出振興協議会 (2010) 中国の基準とニーズに対応した国産材輸出仕様の開発調査報告書.

(*74)森林総合研究所編 (2010) 中国の森林・林業・木材産業;木材等輸出戦略検討会 (2006) 国産材の輸出促進に向けて(論点整理).

(*75)立花敏 (2009) 林業経済研究, Vol.55(1): 3月13日, 高橋富雄 (2008) 木材工業, Vol.63(7): 328-331.

(*76)平成23(2011)年10月に「一般社団法人日本木材輸出振興協会」に移行。



(中国の「木構造設計規範」改定に参画) 

中国では、我が国の建築基準法に相当する「木構造設計規範」において、日本のスギ、ヒノキ、カラマツ等の樹種が木造建築物の構造材として指定されていない。このことは、我が国から中国への木材輸出の障壁になるとともに、我が国の樹種の品質が劣り、構造材のみならず、内装材・家具材としても不適当であるとの誤解を招く一因となっている。

中国の「木構造設計規範」国家標準管理委員会は、2009年11月に、同規範の第4回目の改定作業を開始した。このため、日本木材輸出振興協議会では、今回の改定作業において、我が国のスギ、ヒノキ等の構造材が木造建築に使用可能な素材として指定されるよう、平成22(2010)年8月に「木構造設計規範」国家標準管理委員会との間で、「中国『木構造設計規範』における我が国産木材の利用等検討についての協力に関する協議書」を締結した。

現在、同協議書に基づき、同協議会が改定作業に参加して、木構造設計規範の中で、我が国産木材の利用同等性が確保されるよう、木材の強度等級表にスギ、ヒノキ、カラマツを掲載するよう提案し、技術資料の提供等を行っている。


お問い合わせ先

林政部企画課年次報告班
代表:03-3502-8111(内線6061)
ダイヤルイン:03-6744-2219
FAX:03-3593-9564

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