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治山ダムは、荒廃した渓流に小型のダムを設置するもので、土石流などの過度な土砂流出を制御し、荒廃した森林や渓流の復旧を図る施設です。渓流と森林を復旧させることで、下流の道路や人家などの保全対象も守ります。
写真は、渓流に土石流が通過した後の様子です。巨大な岩塊が河床に堆積しています。
対策を講じなければ、岩塊群が一度に移動して、下流の道路や橋を直撃する可能性がありました。
治山ダムは水をためません。完成時点においては、ほとんど満砂状態です(黄色の部分)。
これは、通常時に土砂を流し、洪水時にのみ、ダム後背の勾配面を使って土砂の流出を調節する機能を発揮させるためです(緑色の部分)。
洪水時に溜まった土砂は、通常時の流水により徐々に流出し、やがては元の堆砂敷の勾配へと戻ります。
完成直後のダムの状況です。
治山ダムの設置により、ダムの後背部には、緩やかな勾配区間が生じ、土石流の流下を緩和して土砂を堆積させる効果も期待できます。
このことにより、下流の道路や集落などへの安全性も向上します。
上記ダムが完成した後、約30年が経過した様子です。
岩塊など土石の過度な流出が抑えられたため、渓流が安定化してきました。
このことにより、ダムの上下流に多くの渓畔林(川沿いにできる林)が形成され、森林が復旧しつつあります。
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