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 みなさんと手を取り合って

全木集材による一貫作業の実施に向けた現地検討会を開催 

~林業の低コスト化及びバイオマス資源の供給に資する取組~

【上川中部森林管理署】 

 署長から検討会の趣旨説明

署長から検討会の趣旨説明

今年、5月に閣議決定された「森林・林業基本計画」の中で、原木供給力の増大に向けた施策として、全木集材の普及、主伐再造林対策の強化、素材生産と造林等を兼務できる人材の育成及び効率的な作業システムの普及・定着が求められています。

上川中部森林管理署では、林業の低コスト化及び木質バイオマス資源の供給に資するべく、全木集材の実証的な実施についての現地検討会を林業事業体、上川総合振興局、研究機関を含む116名の参加により8月10日に開催しました。

これまで、北海道森林管理局では緩傾斜(10度以下)の集材については、単幹集材作業(CTL:カット・トゥ・レングス)を推奨しており、今後における主伐再造林の増加及び末木枝条の木質バイオマス有効活用を見据えた集材方法なのかどうかの検証を行う必要があります。

「全木集材」とは、

(1)森林作業道を使った車両系作業システムにおいて、木寄せを全木で行う集材方法、

(2)林地に枝条等が残らないため、地拵えの省略やバイオマス資材(枝条、端材等)の利用に有利という点が上げられます。

また、伐採とコンテナ苗を用いた植付を一括して発注する、「伐採・造林一貫作業システム」との組み合わせによって、伐木集材用の林業機械の活用を最大限に活かした、伐採作業者が造林を考えた伐木造材作業を実施し、地拵えの省略や苗木運搬など造林コストを削減できるようになります。

更に、造林コストを引き下げるポイントとして、優良種苗の低コスト生産(エリートツリーの活用)、収穫目標に対応した低密度植栽及び下刈りの省略が今後の課題です。

単幹集材と全木集材の作業ごとの効果等を比較すると、単幹集材の方が伐採・作業効率が高いが、全木集材のような地拵え省略やバイオマス資材の収集には適さないのではないかと考えます。

森林作業道脇にグラップルで木寄せ

森林作業道脇にグラップルで木寄せ         →

ハーベスタで枝払い及び造材

ハーベスタで枝払い及び造材

検討会では、次のような点を問題提起し、単幹集材と全木集材の実施状況を現地で確認しました。

(1)主伐・再造林に向け検証は十分か。(作業効率、地拵え省略、笹生地植栽、コンテナ苗植栽、大苗使用、植栽本数、優良種苗、土砂流出、マルチング効果、下刈り省略、バイオマス利用など)

(2)国有林のほとんどが保安林であることを踏まえ、どのような森林整備を目指すべきか。

(3)主伐・再造林に係る素材生産、立木販売でどのような内容の契約が望ましいか。

(4)林業の経営改善の向け、国有林はどのような役割を果たすべきか。

実施箇所は、間伐の実行地であり、植栽を前提とした全木集材には適さない場所で、深い笹生いのため、森林総合研究所北海道支所からお借りした改良型のコンテナ苗の植栽器でも、地拵えなしの植付には難しいという結果となりました。

参加者からは、「このような検討会のチャレンジに敬意を表したい」という評価や、「全木集材という言葉がわかりづらい」、「作業システムは現地に合わせて採用するべきでは」等という意見が出されました

 

 改良型コンテナ苗植栽器での体験実施 

改良型コンテナ苗植栽器での体験実施

林業事業体、振興局、研究機関との意見交換 

林業事業体、振興局、研究機関との意見交換 

 石原森林整備部長より講評

石原森林整備部長より講評

最後に、森林整備部長が「今後において森林・林業基本計画にある全木集材の言葉の整理や、低コストでありバイオマスにも利用できる作業方法など、事業体、振興局、市町村及び研究機関の皆様と共に、意見交換やディスカッションをしながらより良くしていきたい」と総括されました。

今後においても、林業の経営改善に向けた取組を実施するとともに、国有林のフィールドを活用した検討会や勉強会を行いながら、地域の森林・林業関係者とともに地域課題解決に向け取り組んで行きます。

(塚田 地域林政調整官)

 


 

 

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