森林技術センター

森林技術センター庁舎前庭のイチョウとナナカマドの紅葉(晩秋)
森林技術センター 横山 誠二
「森林技術センター」という名前は、一般の方々にとってはあまり縁がない言葉ではないかと思います。森林管理署であれば、山菜採りや森林浴などのために国有林に入林する方々にも馴染みは深いのでしょうが、「森林技術センター」は「?」となる方がほとんどではないでしょうか。
森林技術センターは、全国の森林管理局ごとに1箇所設置されています。森林技術センターの業務としては、「国有林野を利用して行う技術の開発、指導及び普及」を行っていますが、このような文章ではなかなかわかりにくいのではと思います。
森林技術センターにおいては、森林を育てていくための技術の開発などに取り組んでいます。
水を蓄え、山崩れを防ぎ、多様な動植物の生態系を保護するなどの様々な森林の働きを維持していく、また、木材などの我々の生活に欠かすことのできない産物を供給していくためには、森林を持続的に経営していくことも必要です。
この森林を効率よく維持し育てていくための各種の手法技術について、いろいろな試験を行いより良い技術を得ようと日々取り組んでいるのが、森林技術センターです。
森林技術センターにおける技術開発事業
北海道森林管理局の機関である当森林技術センターは士別市に所在しています。士別市は、北海道の中央に位置する旭川市から北へ約50kmのところにあり、広さは東京23区の1.8倍の広さを有し、夏暑く冬は極寒となる厳しい気候ですが、郊外には北海道らしい丘陵地帯が広がり、新緑から白銀の季節まで四季折々の美しい田園風景を見せてくれます。
また、士別市ではサフォーク羊によるまちづくりを進めており、士別羊のおいしい料理が食べられます。
当森林技術センターは、平成7年3月に発足して以降、各種の技術開発課題事業を行ってきており、平成23年度は以下の7課題について試験研究を進めています。
1 主要広葉樹の山引き苗による広葉樹育成技術の確立
広葉樹の山引き苗(森林内に自然発生した稚樹を移植した苗木)と養苗(苗畑で育成した苗木)による様々な条件下での成長比較試験
2 カラマツ林育成技術の検証について
カラマツ人工林の列状間伐跡地に地表処理を実施し、カラマツを天然更新させて複層林を育成する技術開発試験
3 天然林での樹種の多様化を図る更新方法の開発について
択伐伐採跡地に天然更新補助作業を行い、多様な樹種の更新を促す試験(森林総合研究所北海道支所との共同試験)

バックホウによる伐根の根返し
4 北海道における未立木地(ササ生地)の解消のための土壌保全型更新手法の開発
未立木地(ササ生地)の土壌保全を行いつつ、森林に育成するための更新手法の開発試験
5 カンバ類が侵入したトドマツ人工林の高性能林業機械による間伐手法の確立について
カンバ類が侵入したトドマツ人工林で、高性能林業機械による様々な仕様の間伐を行い、間伐後の立木の成長を比較し、林分への影響調査を試験しています。
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高性能林業機械を使用した間伐
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6 生物多様性の保全に配慮した針広混交林への誘導手法の開発
広葉樹が侵入した人工林において、多様な樹種で構成された生物多様性の保全などの機能が発揮できる針広混交林へと誘導するための森林施業の開発試験
7 コスト削減をめざした森林整備への取組み~コンテナ苗による省力造林に向けて~
マルチキャビティコンテナ苗を使用して現行の植栽方法との比較検討をすることにより、北海道において有効な造林技術となるかの検証試験
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マルチキャビティコンテナ苗の育苗風景 マルチキャビティコンテナ苗(カラマツ)
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森林施業モデル地区
当森林技術センターが行っている技術開発課題事業については、上川北部森林管理署管内の士別市、和寒町の国有林野を中心に実施していますが、その中でも、特に課題試験地が集中している区域を「森林施業モデル地区」としています。
この地区の林道などに「森林施業モデル地区」を紹介した看板を設置してPRしています。
特に、モデル地区には「笹の平」があり春のタケノコ採りシーズンには多数の市民が訪れますが、その駐車場近くにも設置して訪れた方々の足をほんのひととき止めさせていただいています。
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「森林施業モデル地区」を紹介した看板 笹の平
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森林技術センターの玄関前には、古くからの先輩であるイチイがあります。
このイチイの周りに職員手作りによる花壇を設置していましたが老朽化したこともあり、今年、職員手作りで二代目にリニューアルしました。
これからも、当センターの正面で歴史の流れを見守ってくれることでしょう。
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花壇作製中 完成した花壇
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森林技術センター
〒095 - 0015 士別市東5条6丁目
ダイヤルイン:050 - 3160 - 5755
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