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胆振東部森林管理署

樽前山麓に広がる国有林

 樽前山麓に広がる国有林

 

地域の営みに貢献する国有林

胆振東部森林管理署長 西 真胆振東部森林管理署長 西 真

 

胆振東部森林管理署は、札幌市から真南へ約70km離れた太平洋岸に位置する白老町にあります。

当署の管轄している国有林は白老町と苫小牧市に分布する西部地域とむかわ町に分布する東部地域の2つのエリアに大きく分かれており、面積約6万3千ヘクタールを管理経営しています。

森林の6割がトドマツ、エゾマツ等の針葉樹とミズナラ、イタヤカエデ等の広葉樹が混交する天然林で占められ、4割がトドマツ、カラマツ、エゾマツ等の人工林であり、他署に比べて人工林比率が高いことが特徴です。

苫小牧市をはじめ、管内各町(白老町、むかわ町)の水源林でもある森林の整備は重要であり、特に人工林の整備に当たっては、低コスト高効率の作業システムによる間伐の実施を指向しているところです。

また、数多くの市民の皆様に親しまれているポロト自然休養林、口無風景林及びインクラの滝(日本の滝百選)などのレクリエーションエリアの整備や火山地域である樽前山(標高1041m)では防災のための治山事業を実施するなど、公益的機能の発揮に向けた事業を行っています。

さらに、台風被害地では各ボランティア団体による復興の森林づくり、シシャモで有名な鵡川上流では上川南部森林管理署と合同で漁協等によるお魚を殖やす森林づくりを実施するなど、国民参加の森林づくりも推進しているところです。

お魚を殖やす森林づくり 植樹

          お魚を殖やす森林づくり

ポロト自然休養林とイオル再生事業 

ポロト自然休養林は、JR白老駅からほど近いポロト湖周辺に約400ヘクタールの広がりを持ち、巨木が点在する原始性に富んだ森林です。

野生動植物も多数生息・生育しており、春から秋にかけてミズバショウやオオウバユリなど様々な草花観察、秋には紅葉、冬には湖面を利用したワカサギ釣りなど四季を通じて楽しむことができます。

地元には白老観光協会や自然ガイド団体等の方々による「ポロト自然休養林保護管理協議会」が設立されており、構成員皆様の活動により美しい自然を保ちつつ、森林レクリエーションの場として活用いただいています。
春の訪れを告げるミズバショウ 秋の紅葉・自然観察会

       春の訪れを告げるミズバショウ                                  秋の紅葉・自然観察会

冬のワカサギ釣り

                    冬のワカサギ釣り

 

また、白老町には古くからアイヌの人々が居住していましたが、次第に文化や言語の伝承が難しくなってきました。

このため、白老町では湖畔にあるポロトコタン(アイヌ民族博物館)でアイヌ民族文化の正しい姿を紹介するとともに、アイヌの伝統的生活空間(イオル)の再生を目指し、自然環境の復元や伝承者育成などの事業を行っています。

その一環として、台風による風倒被害で荒地となったポロト自然休養林の約2ヘクタールを天然に近い植生を標本的に再生するゾーンと位置づけ、平成18年にアイヌ文化伝承に必要なオヒョウ等の樹木10種類1,490本を植樹し、「イオルの森」としてその手入れを行っています。

ポロトコタン イオルの森

                               ポロトコタン                                                      イオルの森

2度の台風被害からの復興(樽前山麓)

 
森林の約4割を占める人工林は、その多くが苫小牧市を中心とした樽前山麓に傾斜の緩い平地林として広がっています。地形的に風を遮るものがないことから、この地域は戦後2度にわたって台風による大規模な風倒被害を受けています。

一度目は昭和29年の洞爺丸台風によるもので、当地を始め全道各地で多くの森林が失われる被害を受けました。

その後、関係者の必死の努力により風倒木処理と跡地造林に当たり、この結果、樽前山麓の森林も見事によみがえりました。

洞爺丸台風被害地から樽前山を望む よみがえった森林

     昭和29年 洞爺丸台風害後                             よみがえった森林(平成16年8月)

 しかしながら、被害発生からちょうど50年目に当たる平成16年秋に、よみがえった森林は台風18号により再び大きな被害を受けてしまいました。多くの関係者が、半世紀にわたる努力の足跡が一瞬にして吹き飛んでしまったことに大きく落胆しましたが、それも一時のことで直ぐに復興に向けて動き出しました。

早速、被害木を迅速に処理するとともに、より風害に強い森づくりのために学識経験者等による検討が行われました。この結果、人工造林と天然更新をモザイク状に組み合わせるとともに、造林箇所については被害地を帯状に区画して隣接箇所が同じ樹種・林層になることを避け、根張りをしっかりさせるため植える間隔も広くしました。

また、復旧に当たっては国民の皆様のお力もお借りすることとし、一定区域をボランティア団体や企業の方々に提供して植樹や保育を行っていただいており、今日に至るまでその活動は続いています。

 台風18号による風倒被害 ボランティアによる植樹活動

     台風18号による風倒被害(平成16年9月)                       ボランティアによる植樹活動

台風18号による風倒被害があった平成16年当時、私は北海道森林管理局に在籍しており、被害調査や復旧計画の策定に係わった一人です。それから6年たった今年4月に当署に赴任して、今度は現場での復興事業に直接携わることとなりました。風害を軽減させるための「多様な樹種・樹冠層により形成される森林」づくりには長い年月とたゆまぬ努力が必要です。これからも多くの方々のご協力をいただきながら取り組んで参りたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

(2010年5月 掲載)

 胆振東部森林管理署

〒059-0903 白老郡白老町日の出町3丁目4番1号
ダイヤルイン:050-3160-5700 FAX:0144-82-2163

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お問い合わせ先

企画調整部保全調整課
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