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根釧東部森林管理署

衛星から見た根釧台地。格子状に見えるのが防風林。(千葉大学提供)

衛星から見た根釧台地。格子状に見えるのが防風林。(千葉大学提供)

 防風林のある森林管理署

根釧東部森林管理署長 中澤 文彦

  

森林公開講座に参加された皆さんと(右端が署長です)

森林公開講座に参加された皆さんと

(後列右端が署長です)

北海道東部の根釧台地は、夏には海霧が発生し、冬には強い北風が吹き付ける厳しい気象条件のなかで、酪農地帯として発展してきました。その酪農地帯の人々の生活を守ってきたものが海岸沿いの「防霧保安林」(約36千ヘクタール)と内陸部の「防風保安林」(約20千ヘクタール)です。

根室支庁管内の国有林野を管轄する根釧東部森林管理署は、根室や知床地域の山岳地帯の森林に加えて、道東の標津町、中標津町、別海町などの酪農地帯に広がる「格子状防風林」の管理経営を主要な業務の一つとする森林管理署です。

一口に防風林といいますが、本地域の防風林は、林帯幅約180m(100間)の帯状の森林を、1辺約3.3kmの格子状に配置した防風林(上の写真参照)で、全国にも例を見ないスケールの大きな防風林です。このため、地上から全貌を把握することは、なかなか難しく、航空機や衛星写真でなければ格子状の防風林を眺めることはできません。平成12年(2000年)2月には、スペースシャトルに搭乗した毛利衛さんがビデオカメラで撮影しいています。

北海道開拓当時は道内各地に存在した大規模防風林ですが、土地利用区分の再編や農地拡大のために、各地で伐採が進み、往時の姿をとどめるのは根釧台地ぐらいになってしまいました。しかしながら、ここでは今も、牧草地や畑の保護のため、また、冬季の風雪から住民の皆さんの生命・安全を守るための「防風保安林」として、人々の生活の中に生き続けています。
格子状防風保安林は、北海道開拓時代の姿を今に伝える貴重な財産として平成13年に「北海道遺産」に選定されています。    

格子状防風保安林

格子状防風保安林

風・雪・霧を防ぐ分厚い林帯

風・雪・霧を防ぐ分厚い林帯

   

常に活力ある防風林であるように


開拓時代の姿を伝える防風林ですが、決して当時のままの森林が残されているわけではありません。現在の防風林は、昭和30年代に植えられたカラマツ等の人工林、郷土樹種の広葉樹林(河川周辺部)など様々な林相の森林で構成されており、時代とともに若返り続けているのです。

これは、防風林を常に活力ある森林として維持するためと、草地や原野が主体の当地域の貴重な森林資源を有効に活用するため、人工林の部分においては、継続的な森林施業を行ってきたためです。
これを可能にしたのが、180mという十分な林帯幅でした。
防風林の機能が一時的、部分的にでもなくなることがないように、防風林の厚み(幅)を3層に区分し、1層ずつ施業を行うことで部分的な伐採や後継樹の育成に取り組む余裕が生まれたのです。
これにより防風林は、常に樹高の高い上層木と若々しい後継樹が混ざり合い、樹木の密度の高い人工林の部分と、河川環境の保護機能も併せ持った郷土樹種からなる天然河畔林が複雑にからみ合う多様な姿をもった森林として維持されているのです。

森林管理署では、これらの防風林が、いつまでも現役の防風保安林として、また、地域の多様な環境の形成に寄与する重要な森林として役立っていくよう、これからも地域の皆さん方とともに守り育てていきたいと考えています。

道東へお出でになったら、まっすぐに続く道路に沿って、どこまでも続く帯状の森林を眺めてみてください。もうじきカラマツの林は黄金色に輝く帯となって、皆さん方の目を楽しませてくれると思います。        

現在の防風林例  

 若返り続ける防風林

若返り続ける防風林

 

 (2009年10月 掲載)

根釧東部森林管理署

〒086-1652 標津郡標津町南2条西2丁目1番16号
ダイヤルイン:050-3160-6675 FAX:0153-82-2284

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企画調整部保全調整課
担当者:指導広報係
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