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 森林のこともっと知りたい

湖沼をめぐる秋の羅臼湖トレッキング

~第117回 森林レクリエーション in 知床~

知床森林センター 

 霧のなか、羅臼湖をバックに記念写真

霧のなか、羅臼湖をバックに記念写真


 

本イベントは、貴重な生態系を保つ羅臼湖周辺の湿地帯の散策を通じて、同地域の生態系や、それを保護するための取組を紹介するものとして開催しました。

同地域は、知床世界自然遺産地域及び知床森林生態系保護地域の核心部、またはその隣接部に位置し、原生的な森林環境が保護・保全されている地域です。

朝は快晴だった天気も次第に曇りとなり、途中からは霧の中のでの散策となりました。

参加者は北見市、網走市、標津町、釧路市、斜里町などから、20代から60代までの19名(男性2名、女性17名)の方にご参加いただきました。

往復約5kmのコースを、約2時間半かけて散策しました。

知床森林センターから羅臼湖歩道入口へ向かうバスの中で、羅臼湖散策のポイントや、歩道の利用における注意点などを説明しました。

羅臼湖の周辺の利用については、歩道施設の老朽化、歩道自体や歩道の利用による植生への影響、歩道入口へのアクセス方法等、利用のあり方などについて検討されています。

そのため、散策にあたっては、10名と9名の2グループに分かれ、時間差をつけて出発しました。

入口すぐの歩道は、長靴でもためらうほど大きく深い水たまりが続き、いきなりの足元の悪さに参加者からは驚きの声があがっていました。

歩道脇には、ゴゼンタチバナやイワツツジが群生しており、深紅や色鮮やかな黄色の紅葉もみられました。

丘陵地に新設されたコースでは、厳しい生育環境を物語る、背の低いトドマツや地を這うハイマツ、曲がりくねったダケカンバなどが多くみられ、カエデやナナカマド類の色づく様子も、少しではありましたが観察できました。

湿原地帯には、ミタケスゲやキンチャクスゲなどのスゲ類が穂をなびかせ、その合間にはツルコケモモの赤い実も見られ、湿原ならではの植生を楽しむことができました。

三の沼、四の沼、五の沼では、花の時期は過ぎたものの、ミツガシワやチシマミクリなどの水生植物が漂い、沼面に自然の美しさを写し出していました。

また、今は生きものの痕跡が見られないようでも、少し前まではトンボをはじめとする昆虫が飛びかい、鳥類が群がっていたこと等を話し、標高の高い厳しい環境ながら、多様な生物が住む環境であることを説明しました。

湿原内の木道やぬかるみ、ササの広がる丘陵地を歩くこと片道一時間半。

距離にして約2.6kmの散策を経て、最終目的地羅臼湖に到着しました。

参加者からは、それぞれの沼が見えるたびに歓声が上がっていました。

また、「ひとりではなかなか来ることができない所に来られて、貴重な体験ができました」「道は悪いけど、草木をいたわろうという思いをもてば苦にならない」「(悪条件でも生きている木を見て)木のものすごい生命力を感じました」「このような場所を整備することの大変さを知りました」との感想もありました。

羅臼湖歩道は、今年度から来年度にかけて、ルートの付け替えおよび改修工事を行っています。

散策中も、撤去した木道の廃材を運び下ろすヘリコプターに遭遇しました。

この工事は、知床世界自然遺産地域の利用や管理に関わる行政機関・関係団体・研究者及び地元ガイドなど、多くの関係者が協力して取り組んでいるものです。

羅臼湖の景色の美しさや貴重な植生を保全していくためには、利用者自身の自覚だけでなく、多大な労力が必要だということを、参加者には実感していただけたのではないでしょうか。  

(島田 緑化第二係長)

ようやく紅葉がはじまったミネカエデ

ようやく紅葉がはじまったミネカエデ

風雪に耐えものすごい樹形で生きるダケカンバ

風雪に耐え、ものすごい樹形で生きるダケカンバ

3の沼と付け替えられた展望デッキ 

3の沼と付け替えられた展望デッキ

4の沼とミツガシワなどの水生植物

4の沼とミツガシワなどの水生植物

羅臼湖に到着

羅臼湖に到着

取り外された資材を運ぶヘリコプター

取り外された資材を運ぶヘリコプター

 

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