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北見木材株式会社とオホーツクプレカットセンターを見学
【西紋別支署】
令和元年10月18日(金曜日)、当支署職員5名が木材利用への見識を深めるため遠軽町の北見木材株式会社と協同組合オホーツクプレカットセンターを見学しました。
北見木材株式会社はヤマハ株式会社のピアノ部品供給を行っており、メジロカバ(ウダイカンバ)やイタヤカエデなどの国産材も使用しています。また2016年に「ピアノの森」設置に関する協定をオホーツク総合振興局及び遠軽町と締結し、ピアノに使われるアカエゾマツ人工林の手入れを行っています。
オホーツクプレカットセンターは主に網走西部地域の建築材にプレカット加工を行い、年間約110~130棟(2018年度の実績では129棟)の柱や梁、床や壁、屋根の下地等の建築部材を依頼のあった木造住宅や店舗、公営住宅等の公共建築物に提供しています。
北見木材株式会社では、原木からピアノの響板・鍵盤板・アクションパーツ等のピアノ部品製造工程を見学しました。響板・鍵盤板には現在は輸入材のスプルースを使用しており、国内に輸入されたスプルースの中からピアノに適した原木を選んで購入していて、年輪の細かく詰まった大径木が保管されていました。
製材前のスプルース(アラスカ産)
ピアノ内部で動くアクションパーツには北海道産のメジロカバやイタヤカエデが使われており、土場にはメジロカバも保管されていました。楽器材には堅い木が好まれるとのことで、輸入材のウォルナットなどと組み合わせています。
工場内では製材から響板・鍵盤板になるまでの一連の流れを見学させていただきました。特に響板に使う板の組み合わせを決める目合わせという作業は色や木目が均一になる組み合わせを選んでおり、板の継ぎ目がわからないほどの出来でした。響板上の細かな欠点も丁寧に除去されており、大変な作業を経てピアノが作られているのだと思いました。
ヤマハ株式会社のグランドピアノ
当支署職員からはメジロカバやイタヤカエデを仕入れる際の基準や、アカエゾマツの利用、ピアノの森についてなどの質問があり、丁寧にお答えいただきました。今回の見学を通じて楽器材の利用についてイメージがつかめ、大変勉強になりました。
続いて協同組合オホーツクプレカットセンターでは建築材のプレカット加工の工程を見学させていただきました。プレカット加工とは従来の木造建築においては現場で長時間かけて行っていた継手等の木材加工を、プレカットCADや最新のコンピュータ式全自動加工機を用いて行うことにより工程の短縮、品質の均一化・高精度化、省力化コストダウンを実現した加工法であり、特に本州の大都市圏においてはプレカット加工により加工時の騒音・粉塵、作業スペース、廃材の処分等の問題を回避できることから需要が高く木造軸組構法のおよそ99パーセントがプレカット加工により行われているそうです。
横架材加工機(土台や梁桁、母屋、棟木等の加工を行う)
今回は建築物の図面(平面図、立面図等)からCADによってプレカット加工用のデータを作成するところから、実際に横架材加工機、柱加工機等の自動機械でプレカット加工を行うまでの一連の流れを見させていただきました。また、建築様式の変化やプレカット加工機の精度の向上により使用する製材に求められる寸法精度が年々上がっていることや、部材ごとにどのような樹種の木材が使われているか等をご説明いただきました。
製材から建築用に加工された部材となるまでの過程を実際に見ることができ大変勉強になりました。普段何気なく目にする街の建築物にも今回見せていただいたような最新の技術を用いた加工がなされているのかもしれないと思うと感慨深いものがあります。
お忙しい中、貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。学んだことを今後の業務に生かしていきたいと思います。
(業務グループ 谷、北雄森林事務所 寺田)
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お問合せ先
総務企画部企画課
ダイヤルイン:050-3160-6271
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